見出し画像

5/15 「残業代=給与」の思考の罠

昨日放送のクローズアップ現代「住宅ローン破産 サラリーマン危機最前線」を観て衝撃を受けた。

衝撃は2つ。

①働き方改革で年収が100万減るって、何か間違ってないか?
②NHKが彼らを通して伝えたかったこととは?

働き方改革で年収が100万減るって、何か間違ってないか?

これはまぁよく聞く話ではあるが、そこじゃないだろ感が半端なかった。

番組に登場した人の1人。
年収1,400万、月の手取りが70万と一見高収入の人。
都心に8,400万のマンションを購入し、月のローン返済は22万。

でも、働き方改革以降それが払えなくなったらしい。

原因は働き方改革で月の残業代が減ったとことだという。
でも、その変動幅が改革の影響とは思えないレベル。残業時間によって月40~50万変動するとのこと。そもそも仕事が少ない月だって可能性としてはあるんだから、変動費(残業代)を固定費(給与)として換算するってどうなのよ?

働き方改革によって生活が困窮したというよりも、
個人の金融リテラシーの低さや家計管理の甘さの問題なのであって、
もはや「あー、働き方改革とか残業減って困るんだよ・・」なんて愚痴を挟み込む次元の話ではない。それを働き方改革に収束させてどうすんだよと。

NHKが彼らを通して伝えたかったこととは?

①に関連するんだけど、制作者側の意図は何だったんだろうか?
働き方改革が進んだことによって、残業代を当てにして生活してた人が困窮してしまいました。

視聴者のみなさん、、、

・生活レベルを見直し身の丈消費を心掛けましょう!
・住宅ローンを借りるならば金融リテラシーを高めましょう!
・持ち家信仰を辞めて賃貸で生きましょう!

なんて、言いたかったんでしょうか。
まさか働き方改革の弊害なんて言わないと思うので、苦しんでいる人たちを反面教師にして、自分の人生を今一度見直して下さい。ということだったんでしょうか?そう自分なりには消化しています。

働き方改革という事象1つをとっても、
良い面、悪い面、色々な側面から捉えることができるとは思うけれど、
働き方改革については労働環境の見直しという大義があったはずなので、今ここで収入減どうこうのマイナス文脈で語ることに何か意味があったのか不思議でした。

昨日の記事で終身雇用制度の終わり的な記事が多く出たけど、
個の問題(ローン返せない等)にフォーカスし過ぎて、国や組織の問題が解決できないとなると、いよいよ若手からしたら年上世代の弊害というか老害が実害となってくるレベルで早く日本全体として労働に対する向き合い方、引いては生活や収入についても向き合わないと、個人もどんどん破綻していくのではないかと暗くなる。

なんともはやである。


もしサポート頂けることがあれば、それは金額の多寡というより、そのお気持ちが私に多大なる自信を与えてくれます。それに感謝致します。