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大人の共感ワード・シチュエーションを"素敵"に仕立て上げ、人生のグレーを肯定したドラマ「カルテット」。

緊急事態宣言で、今まで見たいと思いつつ時間をとれなかったドラマ・アニメを見始めています。

まずは、TBSドラマ「カルテット」。
評判通り面白くて1日で全話見ました!

人生という長い道を歩む中で必ず触れる、仕事・恋愛・夫婦・家族・食…。
これらについてのオトナなら共感できるワード・シチュエーションを、軽井沢×冬という厳しくも温もってて澄んでいるまるで"人生"のような場を舞台に、きれいにミステリアスに…つまり"素敵"にまとめ上げていると思う。
そこに、サスペンス要素があることでドラマとして成立させているのだろう。

●大人の共感ワード

素敵な表現、セリフが溢れているドラマですが特に好きなものをご紹介!
・人生にある3つの坂。上り坂、下り坂、まさか。
・人生に絶対はない。
・過ぎたことは戻れない。(からあげのレモンは不可逆)
・アリとキリギリス。好きなことを趣味にするのか夢にするのか。
・愛してるけど好きじゃない。
・音楽はドーナツのようなもので、何かが欠けている奴が奏でるから音楽になる。(ベンジャミンさんの言葉)
・言葉と気持ちは違う。それを読むのが"行間を読む"(連絡しますは連絡しないでねって気持ち)
・ぬか喜びが一番つらい。
・S(好きです)A(ありがとう)J(冗談です)の三段活用で「なかったことになる」(なかったことには本当はならないけどなかったことにして、みんな生きている。まさに!これは大人なら皆やっているのか。そうしないと押しつぶされちゃうもんね)
・暫くは僕たちの夢を捨てる。今は人生上り坂かもしれない。カルテットドーナツホールとしての夢をみる。
・一流の仕事は注文に答える。二流の仕事はベストを尽くす。三流の仕事は明るく楽しく。志のある三流は四流。
・相手の面白いところを面白がって、欠点で繋がっている。駄目だねー、駄目だねーって。(大人の付き合い方や)

…ここには書き切れない。。。
本当に心にグッとくる言葉ばかりでした。センスの良さ。
大人なら誰しもが心の奥底に持っている気持ちをきれいにワーディングしてくれた。

●ドラマ「カルテット」は何だったのか?


ドラマ全体から漂う"空気感"含めて楽しむべきドラマだから言葉でまとめるとチープになってしまう気がするのですが、敢えて書かせて頂きます。

自分の限界や価値がうっすら見えてきていて、
でも逆に、
アイデンティティや意地やプライド、人間関係など背負っているものは大きくなってしまい
踏ん張り続けなければならない。
だからこそ不器用ながらに恥もかき嘘もつきノーパンにズボン履きながら
生きようとしている、
自分の抱いた"夢"に腹の底ではしがみ付いている人間らしい大人たちをリアルにユーモラスに素敵に描いて、
人生の"グレーを肯定"してあげる。


そんなドラマなのではないかなと思うのです。
実は、主題歌「おとなの掟」にテーマが詰まっている気もします。

そんなドラマだからこそ、視聴率こそは振るわなかったけど(これは本当謎)グレーに染まった大人たちの心を鷲掴みにしたのでしょうね。。Over 30の会社の先輩何人に勧められたことか…。

人生の荒波に揉まれて時に抗い時に流され浮き沈みしながら何か大舞台に立つこともないのに懸命に生きているそこのアナタ(つまり、99%のオトナよ)、きっと心の奥底に閉ざした自分のキリギリスが騒ぎ出して、"みぞみぞ"しながら楽しめること間違いなしのドラマなので、ぜひ!

(そして…アリスちゃんの存在意義は何だったのか…?気になる…)

#カルテット #TBSドラマ #おとなの掟 #松たかこ #満島ひかり #高橋一生 #松田龍平

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