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ミュウツーに『つよそう』と名付けた人

ネーミングセンスが無いと言われて早20数年。今、友人の子猫の名前を付ける事に苦労している。あれがいいかなこれがいいかなと思うが、『ダサくない?』言われてしまうと思ってしまうのだ。

その発端は、ポケモン緑のミュウツーに名前を付けた時だ。釣りの次にポケモンにハマっていた父が私に名前を付けていいと言ってきた。元々は私の物だったから、付けて良いとのことだ。私の名前の主人公は、色々と悩みながら名前を付けた。

「ミュウツー、今日から君は『つよそう』だ」

なんだ『つよそう』って思うが、理由は単純。強そうだから、つよそう。 そんな、つよそうは悪タイプが無い世代で見事に無双していた。更に教育魔の父によって技構成も対戦用にビシバシと育て上げられていたそうだ。俺ツエー、名前ダセー…という可哀相なつよそうは父親の相棒となった。

ポケモン金銀世代になっても父はポケモンに、どっぷりハマっていた。だが、最初は私がプレイするべきとやらせてくれた。しかし、途中から父が勝手にやり始めて、私が名付け親という結果になってしまったのである。以下が父が使っていたメインパーティーである。

ゴーリキーの『きんにく』(これはゲーム内交換)

ヌオーの『でんぱ』(ウパーの時、電波を発するアンテナに見えたから)

デンリュウの『めうー』(メリープの鳴き声からだったはず)

アリアドスの『くも』(そのまんま)

メガニウムの『ちこ』(そのまんま)

他にも色々居たが思い出せるのはこれ位。ただ、ホウオウだけはそのまんま『ホウオウ』だった。理由としては、父が捕まえた時はインフルエンザと溶連菌のダブルパンチで床に伏していたからである。この時「よぉし、パパがキンニクでホウオウ捕まえるから、見ててご覧」と今じゃないと駄目なのかと思う父の言葉は忘れられない。

現在では、私がメインでポケモンをやっており、ポカブに『とんた』と付けた。とんたなら可愛い男の子みたいで良いだろと思っていたが、よくよく見ると性別が雌だったのでかなり酷いと思う。

これまで私だけが酷いと思うだろうが、何と負けず劣らず父も酷い。銀版でルギアを捕まえた際、私は外出しており、帰宅すると父がルギアを捕まえたと報告した。どれどれと思い、手持ちを見るとルギアのアイコンが居た。そして、そいつに付けられていたのは…

「ルギア、今日から君の名前は『ルアー』だ」

「何故、ルアー!?釣り好きにも程があるだろう!」と声を上げると、父は首を横に振った。実はルギアはルアーボールで捕まえたから、ルアーと付けたそうだ。この父にしてこの子あり、ネーミングセンスは遺伝するものなのかもしれないと幼いながらに思った。

結局、友人の子猫の名前は、友人の妹さんの名前が採用された。やはり、ルギアにルアーと付ける父親を持ち、ミュウツーにつよそうと名づけるセンスは採用されなかった。しかし、もし私が何かを飼う事になったらつけようと思う。『みいたろう』という幻の名前を…

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