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最終ブライゼシュート-井戸の底-

 過去にもブライゼシュートの解説を書きましたが禄な更新もせず時間が経ったので新規記事として書き直しています。旧記事は大した中身でもないのでブライゼ殿堂以降で構築の移り変わりを見比べられる程度に思ってください。

【リスト】

新ブライゼ

ディアボロスをジャベレオンに変更
緑24(13)、白16(7)、黒9(1)、赤13(4)、(単色25)
構築を見たうえで次の項目に進みます。

【コンセプト、変更点】

 ブライゼシュートを前提とするデッキの性質上、ビッグマナが受けとする枠にSST系のカードを採用し、ファッティの枠には緑を含む大型獣(ヴィルヘルム他)が入ります。このせいで盾単体のパワーが低かったりマナカーブが歪になるなどブライゼなしでは中途半端にしか動けない窮屈なデッキでした。
 受けの脆さはトライガード、エメラルーダを使った盾調整で解決しましたが、マナカーブの歪さをデッキコンセプト内で解決することは難しくロマネスクで6の動きを誤魔化す程度でした。ダークマスターズやジェニー、GWDで埋める構築もあるようですが、後続に繋がらないうえブライゼシュート以降活躍するカードでもないので自分は好みじゃなかったです。

 しかし新弾の最終モルト、このカードがまさに革命でした。
不足しがちな白/黒を補えてハードラックにも反応するデイガカラーであり、ブーストから素直に召喚を狙える7コスト。ドラグハートの選択肢と対応力がとんでもなく1体であらゆる場面に対応できます。また、ザウルピオやレオザワイルドがそのままフィニッシャーとして機能することが一番の採用理由です。


 モルトの新規採用に伴い、
・ザウルピオ、レオザワイルドと組み合わせて実質フィニッシャーになり得るジスタジオを採用、フィニッシュ枠で役割が被るのでワルドブラッキオを解雇。
・フィニッシャーがワルドでなくなり殴る意味が薄れ、SSTソリティアの価値が低下したのでシュラベートーベンを解雇。ジュダイナによるマナから召喚も追い風でした。
・伸ばしたマナ域からアドバンテージを回収しやすくなったので低コストブーストとしてフェアリーライフを採用。

これら3つが大きな変更になります。

【各カード解説】

例によって役割ごとの解説です。

低コストブースト
フェアリーライフ×4
 今回から新たに加わった2コストのブースト枠。前の項でも少し触れましたが、これまでと違い7マナを目標として動けるようになったので序盤からマナブーストできるカードを採用しました。2ターン目で打てればラッキー程度の認識なので4枚で充分です。


盾調整
 ブライゼに頼るだけではデッキにならないのでトリガーを上手く扱えるカードを複数種類採用します。

トライガード×4
フェニックスライフ×2
 盾を増減してブーストまでしてくれる超理想カード。人によってトライガードを減らしてフェニックスを増やすようですが、トライガード4枚を確定でそれ+フェニックスになると自分は考えてます。
 トライガードにしかできない動きは大きく2つあって、

・手札から任意のカードを盾に置ける
・盾枚数はそのままする、あるいは減らせる
どちらもデッキテクニックに欠かせないので最大枚数採用しています。

 フェニックスライフも弱いわけではなく、マナに足りないシュートの弾を山から掘りだす役割を持ちます。盾を増やすだけなら手札消費を抑えられるのも魅力です。

エメラルーダ×3
 白くて小さいブライゼナーガ。自身の盾操作はもちろん、ブロッカーが立つことで相手の刻み打点を前でずらしにいきます。ゲーム中複数枚使うカードですが、埋めはトライガードで代用できたりサーチも採用されているので3枚に落ち着きました。


シールドトリガー
 ルーダから単発使用も想定されます。フェアリーライフ、シャナバガン、光魂で10枚のトリガーブーストを採用しています。

シャナバガン×4
ハードラック×4
 4積み確定枠。単発で踏んでも最低保証が偉いので減らす理由がありません。特にシャナバガンのブースト+マナ回収が便利で、最終モルト他の枚数を抑えたカードに触りやすくしてくれます。

ぱくちーたー×1
 SSTの9枚目、マナ回収の5枚目です。それぞれ上限枚数+1になっていますが感覚で調整したので詳しい確率は分かりません。しかし、1枚でも採用しておけばシャッフやチャフといった呪文メタをすり抜けられるのでデッキから抜けることはなさそうです。マナ回収が手元なくて困る場面が稀にあるので増量も検討されます。

光魂GO×2
 どちらの効果もよく使いますが、やはりアピールポイントはトライガード or フェニックスライフのトリガー使用です。対面は必ずSSTをケアして打点を刻みますが、最後の盾や1枚残しで光魂を踏ませてトライガードを唱えれば確定でSSTを構えられます。ブライゼから引いた場合でも同じように、2度目のSSTを仕込んで再び暴発を狙えるので実質SSTと言って差し支えありません。スパークで使えば横並び打点を受けられる貴重な受けとして機能するので増量も検討されます。


サポート
 それ自身で効果が完結しているカードや直接貢献しないがメインの動きを補うカードを示します。

ディメゲ×2
 ブライゼやロマネのようなピンポイントで使うカードのかさ増し、サイゾウを拾えば受け、ヴィルやモアイに触ればSSTの弾確保になります。パッと見で微妙に見える枚数のクリーチャーもサーチのおかげで扱いやすくなっています。過剰にブーストしておけばトップディメゲから直接召喚できます。

ブライゼ×1
 マナに弾が1枚以上見えていれば何も考えずにシュートします。
SSTヒットせずとも、光魂+ルーダやブースト+サイゾウなど耐えられるセットはあるので強気で仕掛けます。盾0枚にしてしまえば仕込み+ルーダで2発目をすぐ打てるので最悪0ヒットでも何とかなるでしょう。

ロマネスク×1
 6マナの強いカードとして採用です。ブライゼの盾落ちや、シュートタイミングで呪文メタを合わせてくる対面で活躍します。墓地に落とすカードでシャナバガンを選ばれがちですが、マナ回収で手札に持ちたいカードでもあるので回収する予定のないカード考えて切っていきましょう。
 緑弾の9枚目、赤弾の9枚目、アンタップマナを作れる5枚目として機能します。やはり感覚枚数なので詳しい確率は分かりません。使用環境次第で解雇もありえます。

サイゾウ×2
 ブライゼ御用達のシノビ。2~3枚で悩みましたが、自身の動きに貢献せず、ディメゲが代わりになり得るので採用枚数は少なくなりました。存在が強いので常に余裕を持ったプレイで相手に警戒を促しましょう。

最終モルト×2
 ゲーム中1体以上使えれば事足りるので2枚採用。
ドラグハート依存の強さなので1枚ずつ解説します。


ドラグハート
グリージーホーン/リトルビッグホーン
 グリージで実質マッハファイター、ビッグホーンで5000ラインまで一方的に殴り続けます。具体的にシャッフの6、9宣言に対する牽制として機能します。

ガイハート/ガイギンガ
 後ろに盾を構えて最終モルトが生き残ると楽にゲームに勝ちます。
使用頻度の高いカードではないので解雇してもそれほど問題ありません。

バトガイ刃/バトガイ銀河
 野生の踏み倒しは期待できないのでバトガイ銀河の非ドラゴンゼンノーと手札から踏み倒しを狙います。サーチと相性ヨシ。

ガイオウバーン/ガイライオウ
 ガイオウバーン装備で最大3体同時に殴り返してそのまま11000ラインの壁が立ちます。最終モルト1枚で完結します。

ジャンヌミゼル/ダルク
 最終モルト+ジャンヌ殴り返しで最大4面止められます。ダルクがブロッカーとして優秀過ぎるので採用されました。ともにタップキルでボードコントロールもできます。

ジャベレオン/レオサイユ/レオザワイルド
 レオザワイルド建設までラグがありますが、制圧後ならスムーズに龍解できます。ジスタジオと並べればたとえ山切れしてもゲームに負けない鉄壁が完成します。滅多に使いませんがレオサイユでルーダが超エスケープできるので頭の片隅で覚えてください。

ジュダイナ/ザウルピオ
 1体までマナのドラゴンに触れる、シュラベートーベンの成り代わりです。ザウルピオとジスタジオでスーパーギガンティダノスになりますが、12000ラインはタップキルされる可能性があるので油断は禁物です。

ワタル/龍神丸
 最終モルトのパワーラインが77000まで底上げされます。えげつないリソースの中でも盾追加が特にありがたい。最終モルトを犠牲にするのでどうにもならない場面以外使いたくないカードでもあります。

 ガイハートはジュダイナまたはガイオウバーン2枚目と差し替えても構いません。


ファッティ
 シャナバガンから投げる弾になります。
ヴィルヘルム×4
モーツアルト×2
 デアリカラーで攻めの弾として最強なのでヴィルは4確。ヴィルヴィルで任意ブーストが重なったら白含む4マナまでブーストし、それからマナの内容と相談して1枚ずつブーストを考えるといいでしょう。
 モーツアルトはほぼ確実に攻撃を止めてくれますが、2枚目以降の役割が薄いので枚数を減らしました。

ジスタジオ×1
モアイ×1
 緑のフィニッシュ枠2つ。モアイは1枚で否定できるデッキタイプが一定数あるのでほぼ確定枠です。
 今回は相方にジスタジオを採用しており、モアイのカバーに加えてドラグハートも並べられるようになったのでこれまでより格段に使いやすくなっています。

【シュート基本テクニック】

 ブライゼシュートは見えてる範囲で強そうなクリーチャーをぶつければだいたいOKです。
だいたいOKですがシャナバガンのマナ回収にコツがあって、どの段階で勝ちにいくかによって欲しいカードが変わってきます。

 盾0枚で手札に、
埋められるカード(トライガード、エメラルーダ)
エメラルーダ
シャナバガンまたはぱくちー
この3枚セットを揃えて2度目のSSTを狙えるのでとりあえずどれかを拾えばだいたいOKでしょう。
最初のシュートのヴィルやロマネからモアイが落ちた場合や、ランデスで猶予があるときなどリソースを伸ばしたい場面で特に輝きます。
 このデッキの基本テクニックなので、シュートしない受け意識のハンドキープでも上記3枚は出来る限りキープするよう意識しましょう。

 シュートで出したヴィルから白含む4マナが生まれる可能性もあるので優先順位は
トライガード≧シャナバガン>エメラルーダ
になります。

 このセットに加えて、最終モルトも回収の選択肢に含まれます。具体的にはシュートからジスタジオを出せていた場合です。返しのターンにジュダイナでロックをかけられるので打点と除去を無視して好きなだけ盤面を固められます。
 ジスタジオがなくとも最終モルトが強い場面は多いので色さえ揃っていれば回収を考えましょう。

 ここまで解説したものはあくまでブライゼシュートできた場合の動きで、実際上手く決まるのは3~4回に1回程度です。引けない、シュートできないプレイも指針があるのでそちらも解説していきます。
対面プレイに移りますがブライゼが引けないあるいは盾落ちしたものとして見てください。

【ビート対面】

 禁断、マゲ、ゼーロンを使わない赤単のような速攻からダムドのような中速まで含みます。6マナ時点での盤面とマナ次第ではブライゼを投げない選択肢もあります。

 共通して、SSTを踏ませやすい盾の調整を第一目標に立ち回ります。盾枚数の調整で2打点誘導や、ブロッカーで打点をキャッチして遅延もとい延命しましょう。
 トライガードで埋めた盾はルーダから使えるので、ハードラックを埋めておけばルーダが除去ブロッカーになれます。呪文メタがある対面は場の打点が脅威になるのでしっかり除去したい。最終モルトで除去コントロールしつつ成長させればゲームに勝てます。

 お互いの理解度や練度が影響しますが、埋めたディメゲを殴らせるプレイがあります。踏んでいい盾を理解していて、殴るプレイを構えてそうなら強気のディメゲ埋めがアリかもしれません。

 たいていの打点はヴィルやサイゾウで受けられますが、赤単バルガはハードラックで受け流せず単発除去でも止められないので不利対面になります。どうしても勝ちたい場合はデパーチャを採用するといいかもしれません。

【コントロール対面】

 禁断、マゲ、ゼーロンを使わないチェンジザドンジャングルや5c系、ギャラクシールドを含みます。チャフ他妨害がなければブライゼが最大値になる対面です。

 ニコルやダークマスターズのようなハンデスの有無で若干変わりますが、共通してロマネスクの召喚を狙います。9マナあればヴィル召喚、ディメゲブライゼ、トライガードブライゼなど上から引いて強い動きが多いのでハンデスされようが分の悪くない坊主捲りを仕掛けられます。

 総合してリソース管理が大事な対面なのでトライガードで盾を、シャナバガンでマナを手札のように使ってリソース差で負けない立ち回りを意識しましょう。特にギャラクシールド対面はヴィルやモツを1枚ずつ丁寧に当ててコントロールすることになります。

 レオザジスタジオで耐久勝ちできますが封印、パワーマイナスで突然死があるので結局は殴り勝ちが理想です。

【禁断、ドルマゲドン、零龍のある対面】

 ロックしても並べても一撃で盤面を返されてしまう置物たち。面倒な対面です。

 緑SSTを仕込んで盤面で殴ればおよそ勝てますが、
・赤白バイクの禁断はチャフケアでぱくちー要求
・ドルマゲドンはモツ1枚で止まらないのでサイゾウ要求
・零龍は墓地の儀次第でタイミングが面倒なのでLOに気を付けて展開2度目の打点をマナに揃える

それぞれ貫通されるパターンがあるので、デッキタイプを見て負け筋を潰してください。封印系はガイギンガでもケアできます。

【カスタマイズ】

 各カード解説と対面プレイを踏まえたうえでガイギンガ、ロマネスクは使わない対面があるので抜ける候補になります。ぱくちーたー、光魂は増やしてもいいと自分は感じるのでそのあたりで調整してみてください。
 他の候補としては、
・SSTのかさ増しで除去の5枚目になるマニューバ
・ワルドやシュラのような単体で強い緑クリーチャー
・最終モルトの3枚目、採用する場合はガイギンガもセットを推奨します

 よほど変なカードでなければピン積みであろうとサーチや回収で使える機会があるのでお好みでいろいろ試してみるといいかもしれません。

【あとがき】

 ブライゼのパワーに頼りきりでビマナともコンボとも覚束ない中途半端なデッキでしたが最終モルトの登場でマナカーブを補い、盾受けだけでなく盤面勝負も仕掛けられるよう進化しました。最終モルト自身のパワーもそうですし、後ろ盾を構えて圧をかられるので見た目以上に厄介なカードだと思います。
 プレイの切り替えで1:1トレードの古典的なコントロールからコンボを爆発させる一方プレイまで幅広くできるので長く使い込めると思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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