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2021年に出会った素敵な曲を紹介するだけ

年末というのは公に「振り返る」という行為を認められている時期だと解釈しているので、ここぞとばかりに振り返っていく。これを10年後とかに見たときに自らを「懐か死」させられるように頑張りたい。

1. 不思議 / 星野源

2021年のSpotify My Top Songを獲得したのは星野源の不思議だった。星野さんの結婚が発表されたときに、不思議の歌詞が頭の中を走馬灯みたいに駆け抜けていった。ラジオでは不思議の歌詞と自身の経験が結びついているように解釈されないようにと思って歌詞を書いたと言及されていたので全く関係はないのだが、本当に星野さんが正面から向き合って書いてくれたラブソングを大好きになった。

幼い頃の記憶 今夜食べたいもの
何もかもが違う
なのになぜ側に居たいの
他人だけにあるもの

不思議 / 星野源

特にこの歌詞が好きで何回もリピートした。
お互い「違う」のに、なぜか「惹かれ合う」。
それが「恋」でもあり、「不思議」でもある。
当たり前のことを言語化することがどれだけ難しいか、noteを書いていてつくづく痛感する。限られた言葉の中でここまでの共感を生み出せる表現力に感服。

2. All The Same / 坂東祐大・Gretchen Parlato・BIGYUKI

今年一番ハマったであろうドラマ、「大豆田とわ子と三人の元夫」。
ドラマのエンディングに流れ始めるこの挿入歌が大好き。
これは間違いなくラブソングなのだが孤独と寂しさに溢れていて、なおかつここでいう「ラブ」の対象は男女だけに止まらない非常に広い意味でのラブだと思えることが素敵。

I’m wrong I’m right I can’t see for the light
You know it’s all the same
I close the book and read it out aloud
You know it’s all the same
Alone and sad and happy like I’m mad
You know it’s all the same
There's someone here who isn't anywhere
You know it's all the same

All The Same / 坂東祐大・Gretchen Parlato・BIGYUKI 

正しさと間違いが表裏一体であるように、孤独や幸せも表裏一体であることをこんなにカッコよく表現できるの凄い。それらと同じように、いないはずなのにここにいると思うのも「みんな同じ=All The Same」。好きです。

3. 踊り子 / Vaundy

みんな大好きVaundy。個人的には相性がいい曲と悪い曲があって、今回はどっちかななんて思いながら聴くアーティスト。今回は好みのど真ん中。最初のベースで心を掴まれて、独り言みたいに口ずさまれていく歌声にKOされる。タイトルも相まって自然と体が動き出してしまいそうになるのは自分だけではないはず。

4. AIWO / DENIMS

DENIMSが優しく包み込んでくれる全肯定ソング。といってもぬるい曲ではなく、歌詞は前向きかつそっと後押しをしてくれるので全体としてのバランスがとても好き。

感動も怒りもない不感症なぬるい夜に
身を委ねて仕舞えば傷つかずに居れるけど
なんだか物足りないや わがままに踏み鳴らす
やぶれかぶれまだ息をしている
脱ぎ捨ててしまうのが怖いのかい
着飾って重くなるくらい
新たな歩みに伴う痛みも覚悟していく
引かれる後ろ髪も切り捨てて今向かうよ
おかしなこの世に愛を
愛を愛を 愛を愛を
何も間違ってないよ
ないよないよ ないよないよ

Official Music Videoより

感情なんて捨ててしまった方が確かに傷つかない。それでもそんな生活は誰も望んではいない。繋がりたいし、話をしたいし、分かってほしい、そんな気持ちは個人差はあるが誰にでもある。外向きの矢印を発すれば傷つくこともあるけれど、また頑張ろうと背筋が伸びるような感覚になる。ええ曲。

5. 旅路 / 藤井風

どんな人生を歩んできたらこんな歌詞をこの年齢で書けるのか。
難しい表現や言葉はなくシンプルなのに、どんな世代の人も共感でき、自らの経験と結びついてしまう歌詞。「きらり」では爽やかさでぶん殴られて、「旅路」では懐かしさでぶん殴られた。

果てしないと思えても
いつか終わりがくると
知らなかった
昨日までより優しくなれる気がした
あーあ 僕らはまだ先の長い旅の中で
誰かを愛したり 忘れたり 色々あるけど
あーあ いつの間にかこの日さえも懐かしんで
全てを笑うだろう
全てを愛すだろう

これから先の長い人生という旅路の中で、誰かや何かを愛して、そして忘れてという行為を繰り返していく。それがどこか希望のように感じられて、癒されたり、安心したりするんだろうと思う。果てしなく続くように思えることにも必ず終わりがあって忘れていく、だからこそ誰かに優しくできるし、全てを愛することが出来る。そんな藤井風の考え方が色濃く出ていて、とても好きでした。同じ時代に生きれてなんとも幸せです。

年内に更新するつもりが間に合いませんでした。
実家に帰ると書くタイミング探すの難しいもんですね。

おわり

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