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不意の収穫の4月2日

散歩がてら閉店間際のオオゼキでも冷やかして、砂肝とか、軟骨とか、そういう塩梅のものが安くなってたら今晩のつまみにしよう。そう思ったんだけど、特になんもなかった。しょうがないから帰ろう。オオゼキの出口から、野菜が並んでる外のスペースを通って店を出ようとした時、「ごぼう 100円」の文字が見えた。

まるごと一本、細長い袋に入ったごぼうが、いくつも横たわっていた。すごい長さだ。オオゼキでゾンビウイルスのパンデミックが起こっても、これを武器にすればそこそこの間合いを取って感染者と戦えるくらい。尻の穴から本気で刺したら、口まで一直線に貫けるかもしれないくらい。とにかく、立派なごぼうだ。

予定変更。買い物カゴを取ってきて、ごぼうを入れた。全然収まってない。カゴの対角線を存分に利用しても、半分近く出る。歩くたびに、振動でしなる、しなる。セルゲイ・ブブカなら、このごぼうでも6mくらいは跳べるんじゃないだろうか。バランスを崩してごぼうが落下しないように苦労しつつレジまで持っていって(こんなんだから閉店間際にたくさん売れ残ってたんだ)、会計してから真っ二つに折った。このままじゃ持ち帰りようがない。暗闇で持って歩いてたら、最悪職質されかねない。

今日は獲物をスライスして揚げて、ごぼうチップスみたいにして白ワインでも飲んでやろうかと思う。思えば、こういうのなんか久しぶりだな。なんとなくスーパー冷やかして思わぬ出会い、みたいなの。コロナからこっち、フットワークが鈍くなってたからか。いい収穫だった。

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