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井の中の蛙

私は少し、登山をしている。

登山の目的は、人によってさまざまだ。
定年退職して趣味ではじめてハマってしまった人、土日の余暇に最高の見晴らしを楽しむ人、山を降りた後の一杯や食事が楽しみな人、体力づくりや健康のための人、夫婦のコミュニケーションのための人、百名山達成や登頂した山の数を増やすことを新たな目標にして達成感を求めている人…..

私は体力づくりのために始めたばかりで、まだまだ序の口。週末を中心に年間50回程度で、冬は装備もないのでまったく登らない。

一般的に百名山と言われる有名な山にもそこそこ登るが、逆にあまり誰も登りそうにない、下手をすると地図に山の名前はなく、地元の人しか知らないような山に登っている。

今、登山者のために地図を提供する2つのアプリが主流だ。しかしまだまだ最近のものなので、ざっと登山者全体の1割程度しか使っていないのではないかと感じている。

一昔前に登った人の記録は、インターネットでは個人のブログに出ていることが多い。それも、既に1000以上の山を登っているような強者のブログだ。

この山はあまり人が登っていないなと思ってググっていると、ときたま強者のブログがヒットする。私が知らないような山、とても登れそうにない山に、昔々の昭和の時代に登っていたりする。

もちろん、インターネットがなかった頃の人は自分のノートなどに記録に残すしかなかった。

1000以上の山を登った記録を本にして出版している人は、インターネットにはその記録は出ていない。

私がちょっと自慢げに登山アプリに登山記録がないからといって初めての記録だ!と思っていても、ほとんど誰がが登っていたりするのだ。

私も遭難したくないので、必ず誰かが登っているかを念入りに確認してから登っている。アプリに出てこなければインターネットで検索するのだが、その時に「井の中の蛙」を思い知らされる。

マラソンもそうだが、案外、外見は大したことない人が速かったりする。登山も、大人しかったりひょろっとした人に限って、いくつもの山に登っていたりするのだ。

世の中は広い。

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