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自己紹介 非電化工房住み込み弟子の記録1

はじめまして。
宮地孝之介(みやちこうのすけ)と言います。
僕は今、非電化工房というところで住み込み弟子をしています。
弟子なので修行です。何の修行かというと、自立して生活するための力です。
それを分ければ、食料を作ること、好きで稼ぐこと、ヒトと協力することです。

詳しくは、卒業されたあべゆかさんの記事をご覧ください。


弟子の期間は、2024年4月から2025年3月までの一年間。
たった一年と思うかもしれませんが、体験する情報量が毎日半端ない。
月火がお休みなので、書ける時に整理していきたいと思います。
内容は、自給自足の生活や、非電化工房での暮らしです。

今回は初回ですので、自己紹介にしたいと思います。

現在、26歳で、大阪府枚方市の生まれです。
大学を出た後、和歌山で仕事をしていましたが、ストレスのため半年で辞め、フリーターになります。
働く日数が週3になり、自由が増えたのですが、それでも、不安なままでした。
仕事を減らし、自由な生活を手に入れた。でも、生きるための食料はお金で買ってるし、お金は嫌な仕事で稼ぐしかないし、自分でできないことを誰かにお願いすることもできない。これじゃあ、安心できません。

そんな時、非電化工房の住み込み弟子を知ります。
弟子と協力しながら、食料を育てたり、仕事を作ったりできる。
ここだと思いました。勢い申し込み、今に至ります。

ここでの暮らしは、ハードです。
朝5時に起き、夜10時に寝る。
頭も体力も使い切る。
自分の弱さが出てきます。

でも、その弱さと付き合っていくのが、修行です。
そこで、その弱い自分に名前をつけてみました。
「こうちゃん」です。孝之介の「こう」。
こうちゃんは子どもです。
いじられやすくかわいげがありますが、普段は顔を出しません。

原因は私です。
名前は、「みやちゃん」。宮地孝之介の「みや」。
みやちゃんは大人です。
こうちゃんのことを恥晒しと思っているのか、サッと後ろに隠してしまう。

でも、僕は、こうちゃんです。でも、みやちゃんです。
だから、どちらも否定したくありません。
だから、どっちも肯定したい。

みやちゃんとこうちゃんは、非電化工房で暮らし始めてから、目立つようになりました。
それぞれ特徴があります。

みやちゃん

  • 分析好き
    五右衛門風呂で火を焚く時、最初は人のをじーっとみます。そしたら今度は自分でやってみて、火種の新聞紙を大きくすることを考えます。それで次第に、新聞紙のサイズ、細い木の組み方、大きい木の入れ方など、火を焚く流れを理解していきます。
    分析好きなみやちゃんは、よく観察し、仮説を立て、段取りできます。

  • 平和好き
    お昼は、先生夫妻と食べます。先生というのは、藤村靖之先生のことで、非電化工房の代表の方です。先生のお話はいつも面白く、大事なことだらけで、何回もハッとさせられます。だから、よくよく聞く。目を見て、頷きます。
    返事をするときは、とっても慎重になります。相手の意図は何か、そこからズレる言葉を使わないか、口から出る言葉を一つ一つ出していきます。
    平和好きなみやちゃんは、よく理解しようとし、丁寧な反応をします。

  • 社交的
    非電化工房にはカフェがあり、土日祝日営業です。お客さんが来ると、ニコッと挨拶。コーヒーを提供した後、ちょっとした雑談もする。
    社交的なみやちゃんは、挨拶や、声かけができます。

  • 些細な変化に気づく
    自立共生塾というオンライン塾で、工房内の花を紹介しました。それで、花の名前を覚えます。そうしたら普段から、花に目がいくようになりました。
    みやちゃんは、アンテナを張るのが得意です。

  • 丁寧語
    もう一人の弟子さんとは、今ではタメ口ですが、前まで丁寧語でした。タメ口で試みようとしたものの、気づけば丁寧語になっていく。どうやら自分を守っているようです。
    みやちゃんは、人はあくまで人だと考えます。

こうちゃん

  • 真似好き
    こうちゃんは、人の笑い方を真似したりします。最近真似したのは、藤村先生の笑い方です。先生は静に深く話される方ですが、笑う時は息を小出しに、「フォッフォッフォッ」と笑います。すると僕の方も、こまめな息継ぎになりました。
    こうちゃんは、無意識に真似します。

  • 素直
    ムックというコーギー犬が住んでいます。10歳になりますが、とっても寂しがり屋です。蔑ろにされていると感じた瞬間、外に向かって吠えます。けれど、何もない。これは、私たちを守っているんだよというアピールです。だから、吠え始めたら背中を撫でてやります。「大丈夫、ありがとう」と言ってあげる。そうすると、自然と微笑ましい気持ちになっていきます。
    こうちゃんは、思い入れることができる。

  • 悩む
    カフェの当番で、習いはじめのカレーを作ろうとしました。しかし、ルーを煮詰める鍋は使用済み。教えられた時は綺麗な状態だったので、状況が違います。なので、勝手に進めてはいけないと思い、夫人さんが来るまで手をつけませんでした。でも後から考えて、普通に洗って使えばよかった。それくらい簡単なことができなかった。しかもそのせいで、カレーを出すのが遅れてしまった。泣きそうになりました。
    思えば、ずっと同じことをしていたかも。間違えないようにしたら、間違えてしまう。だから、もっと間違えないようにして、また間違う。どんどんつらくなってきます。
    カフェが終わり、散歩に行く。自分はどうしてこんなに情けないのか。だんだん腹が立ってきました。もう責めるのはやめよう。いよいよ本気になろう。だからなんとかする。
    こうちゃんは、方法を考えようとします。

  • かわいそう
    オンライン塾の自己紹介の時、できないことばっかり紹介してしまいました。弟がいるが、弟はちゃんとしてて、僕はちゃんとしていない。僕は大阪出身だが、ボケツッコミが一つもできない。趣味は読書だが、本を長く読むことができない。できないできないできない…。そうやって自分を落とすことばかりやってしまう。できることより、できない方がイイと思っているようです。
    こうちゃんは、自己否定的です。

  • 適当
    買い物をしに、車で連れてってもらいました。その時、石油コンロの灯油を入れるのに、タンクを忘れてしまいます。次の休みまで一週間、火が使えないかも知れない。でもすぐ、まあいっかって思います。
    こうちゃんは、気持ちを放り出します。

以上が、それぞれの特徴です。
みやちゃんは分析したり、平和を大事にしたり、社交的だったり、色々気づいたり、丁寧語を使ったりします。そうやって、自分の位置を確認しています。
こうちゃんは真似したり、素直だったり、悩んだり、かわいそうだったり、適当だったりします。そうして、自分の思いのままでいる。
立場や気持ちをずっと気にしているのが僕ということになります。

非電化工房での一年間。
少しずつ綴っていきたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。


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