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【JICA海外協力隊】国際協力やってみたい人におすすめの理由6つ<後編>

随分前に書いたこちらの記事。
後編を書いていきたいと思います。


1. 国際交流の体験ができる

地域で運営するこどもクラブに参加

国際交流の体験は協力隊に参加する醍醐味の1つ。場合によっては村・コミュニティーに自分1人なんていう体験もある。現地の人々とコミュニケーションや文化の違いに触れることで、自分の視野は圧倒的に広がる。
私にとってのそれは"マイノリティーになること"だった。今まで留学で海外に住んだことはあるが、自分がマイノリティー側に回ることはなかった。どこに行ってもアジア人はいるし、所謂白人も黒人もいる地域だった。ただ、マラウイでは、アジア人や日本人は珍しい存在。協力隊派遣の長いマラウイではJICAの存在は大きく、日本人に対してマイナスのイメージを抱く人はほぼいないが、それでも、肌の色が違う人間が歩いているだけで目立つ。時々差別的な言葉も言われる。
また、国際交流を通して得られるものが言語。協力隊のアドバンテージの1つである現地語のレッスンが無料で受けられることだ。現地の言葉を使ってコミュニケーションをとることは圧倒的に現地の人からのウケが良い。

「なんでトゥンブカ語(マラウイの現地語)話せるの!?」
「話せないよ〜少しだけかな。勉強中。」
「めちゃめちゃ話せるじゃん!もうマラウイ人だね!」

なんて会話はよく繰り広げられる。現地語で話した方が本音で話してくれる人もグッと増える気がするので(私はあまり真剣に勉強しなかったのを反面教師にして)、これから協力隊に行く人はぜひ頑張ってほしい。

2. 新しい友人との出会い

隊員訓練所の近くにあるカエルの像。無事に帰れますようにとの祈りを込めて

協力隊での2年間+渡航までの訓練期間ではたくさんの人に出会える。現地の人との出会いはもちろんのこと、協力隊同期、先輩・後輩隊員、JICAの調整員の方々などなど2年ちょっとで出会いがグッと広がるのも魅力的だ。
私の場合同期が150人(そのうちマラウイ隊員同期が10人)いて、かつマラウイ隊員は先輩・後輩も入れると何十人にもなる。訓練所やマラウイ滞在中に親しくなった友人とは今でも電話したり、帰国の度に飲みに行ったりと、繋がっている。
この友人たち、1人1人が本当にプロフェショナルで、今まで知らなかった世界をのぞくことができて私は楽しかった。たとえば学校の先生の経験のある人達はとにかく人前で教えたりプレゼンするのが上手くて、ワークショップをする際とても参考になった。PC隊員はPC関連の知識が豊富で、渡航前におすすめの耐久性の高いパソコンを教えてもらった。人生で今まで関わってこなかった人と一気に関わることはこれ以降きっとないんじゃないかと思う。協力隊に参加する動機も1人それぞれで、私みたいに国際協力を仕事にしたいからその第一歩って人、どこかの国に住んでみたい・異文化に入りたいからって人、専門性をさらに高めたい人など多種多様。

ここで出会った人たちとは苦楽を共にした、ということもあって一生の友人でいるような気がするし、そうなってほしい。

3. 就活でアピールできるスキルを磨ける

若者向けにワークショップの実施中

協力隊に参加することで、さまざまな資格やスキルを磨くことができる。

協力隊活動中に最もスキルアップできることは、コミュニケーションスキル主体性、柔軟性ではないかと私は考える。
コミュニケーションスキルは言うまでもなく、地域の人々とのコミュニケーションやワークショップでのプレゼンテーションなど、さまざまな場面でコミュニケーション能力を発揮することが求められる。言葉の壁を乗り越え、相手の理解を得るためには、リスニングやフィードバックの能力が不可欠。例えば、地域の言葉を学びながら、地域の人々と意思疎通を図らなければならい。また、相手の文化や習慣に敬意を払い、異文化間でのコミュニケーションに配慮することも重要。

2つ目の主体性。これに関しては、主体的に行動しなければ何も始まらないからだ。要請内容から実際の活動までにタイムラグが生じるため、派遣されてみたら要請内容が変わっていた、カウンターパートがいないなどの可能性もある。この場合、主体的に情報を集め、現地のニーズが何なのかを見極める必要がある。受け身だと何も始まらない。 また、自己管理能力やリーダーシップも必要とされる。プロジェクトの進行管理やチームの指導力を発揮することで、目標の達成に向けて主体的に取り組む。例えば、地域の住民とのミーティングをリードし、意見のまとめ役となることで活動をスムーズにすることができる。

最後に柔軟性。基本的に途上国での活動は全てがうまくいかない。普段から予期せぬ状況や困難に柔軟に対応する能力が求めらる。また、活動の状況や地域のニーズに応じて、計画やアプローチを柔軟に変更することが求められる。例えば、予定していた活動が地域の事情に合わない場合、臨機応変にプランを修正し、新たな方針を立てることが重要。その他、それぞれの国で様々な文化と価値観に出会い、受け入れていかなければならない。その新しい価値観に出会った際に、こういう価値観もあるんだな、じゃあこうしよう、と柔軟に対応できる力が備わった。

番外編:次に繋がる

青年海外協力隊を志望する人は様々いると思うが、ここでは私自身もそうだった国際協力を仕事にしていきたい人向けに、協力隊に参加するメリットを伝えたい。
国際協力といえば!な仕事の1つである国連職員に行きたい人におすすめなのが、協力隊枠のUNV。国連職員の登竜門であるJPOを受ける前に国連の仕事を体験してみたい、JPOの年齢制限を超えてしまったので受験できない人におすすめ。毎年募集されているが枠は少ない上に、専門分野も年によって違うのでタイミングをみて応募する必要はあるが、国連職員の仕事を体験できる貴重な機会だと思う。ここからJPOを経由したり、空席公募でそのまま正式な職員になる人も多いと言う。ちなみに私も協力隊に応募した1番の理由はこの制度を利用するためだった。その他、JICAがサポートする帰国後のプログラムは様々あるので参加する人にとってはかなりメリットが多いのではないかと思う。つい最近も社会起業家支援プロジェクト「BLUE」というのが始まった。
こうした様々な帰国後のサポートによって、元協力隊が新しい国際協力の道を切り拓くきっかけになるかもしれない。


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