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最近の生き物の図鑑を読んで

たまたま図書館で見かけた”Explanatorium of Nature”という図鑑のような本を読んでいます。アメリカの子供用の本のコーナーにあったものです。

”Explanatorium of Nature” は 「自然の解説」とするのが妥当でしょうか。

発行元はDK社というイギリス本社の図鑑の出版社ということです。

内容としては最初に生命の共通的仕組みとDNAなどの解説があって、そのあとは微生物、真菌、植物、鳥、無脊椎動物、魚、哺乳類、爬虫類、両生類といった種類ごとに写真と解説が続きます。

たとえば

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(DK CANADAの公式ツイッター画像より引用 https://twitter.com/dkcanada/status/963074892756332544
(なおタイトル画像の引用元も同じです)

How HERBIVORES WORK は 「草食動物の仕組み」の意味で、各ページだいたい How ~ WORK がメインタイトルになっています。

A4見開きの迫力のある写真と解説文の組み合わせで、デザインも楽しい。

生き物図鑑のようなものは今までもありましたが、写真エリアは写真エリア、文章エリアは文章エリアで分かれて掲載されていて、構図もこのようにどアップで躍動感のあるものは見た覚えがありません。

いろいろな技術の進歩でいいものが出来るようになったものだなあと感心するところです。

Explanatorium of Nature で画像検索にかけるとほとんどがこの本の内容で、多くの迫力のある写真を見ることができます。ただし、イモムシやムカデやカビの大群やヘビやイボガエルなどもあるので、そういった、気持ち悪い。とされる生き物に対する耐性が低い人は見ないほうがよいでしょう。


英文は生物学や化学などの専門用語が多いので、たいていの英文なら普通に読めるという方でも相当読みずらいように思います。しかし、こういった、専門用語を論理的に並べただけの、構文的には平易で意味も一様に定まるべき解説文のようなものは、自動翻訳との相性が良いので、スマホカメラで取って自動翻訳に転送すればほぼ完全に読めます。


感じたこととしては、多くの種類の生き物の写真と仕組みの解説を読めば読むほど、進化論のいうようにいろいろな変化をやってみた中で環境や状況に合った機能を持った個体が確率的に次代に遺伝形質を伝えることが多くて分化していった。というのが説明としては直感的にも理解しやすいものだ。ということです。

栄養、捕食者、獲物、防御、戦略、といった用語が頻繁に出現しますが、物質としては同じような材料を使って、ここまで多種多様でさまざまな方法論で生きて生殖しようとするあり方の分化を見ると、秩序的計画的な設計思想に基づいて形作られてきたというよりは、試行錯誤でランダムにも作用されてやってみた結果こういうことになっている。という状況だというほうが信じやすいものがあります。


それはヒトについても例外ではなく、四方八方に広がっていった可能性の枝の中から、たまたまそのひとつの生命の形がヒトになっている。というだけのことだろう。ということが、全体を見回すことによって確からしさが増すように思います。



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