Tomoko

ピアニスト。ミュンヘン南部の湖畔の村に在住。

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ピアニスト。ミュンヘン南部の湖畔の村に在住。

マガジン

  • バイエルンの田舎より

    ドイツ在住20年、アルプスに近いバイエルンの田舎に住んでいます。

  • 音楽に寄せて

    音楽作品や作曲家に対する思いやインスピレーション、現在につながる接点など徒然なるままに書いています。

  • 音を感じるくらし

    日々の雑感を綴るエッセイです。 自然を感じながら丁寧に生きたいと思っています。

最近の記事

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音を感じるくらし

耳をすます。 息を吐いて、吸う、その間。 静けさから音が生まれる瞬間、 しん、とした空気が震えはじめる。 そっと耳元を撫でる風のように、 あるのか、無いのか、気のせいだったのか、 そんな微かなしらせ。 言葉という確かな形になる前の感覚、感情、兆し。 大切な瞬間を感じる。 その連なりを生きる。

    • 幸せな人づきあい

      人との関係は、生きている間常に存在して大きな影響を与える、大切な要素。 親子、親戚、夫婦、兄弟、恋人、友人、知人、お客様、上司、同僚、部下、ライバル、サポーター、味方、敵…。 色々な関係性の中で、磨かれたり、傷ついたりしながら、徐々に良い距離が取れるようになったり、人の気持ちがわかるようになっていくんだけど、 自分自身とはどうつきあえているだろう。 ひとりの時間は、自分自身とつきあう時間。これがないと、どんな関係性でも少しずつ歪みが出て来てしまうように思う。 心が安

      • 新しい場所で

        マスタークラス(講習会)のピアニストが急遽来れなくなったので、日曜日夜から代役で来て欲しい、という連絡があったのが金曜日の午後。 夜帰宅してから提出されていた課題曲を見ると、すぐに弾ける定番協奏曲、知ってはいても多少は練習時間が必要なピアノの比重の大きいソナタに加え、知らない曲も数曲あって、先ずは限られた準備時間の配分に頭を巡らす。 ここのマスタークラスは特別なクラスで、事前選考を経て奨学金を得た優秀な若いヴァイオリニストが参加しているので、皆完成度の高い状態で持ってくる

        • フランツ・リスト ソナタロ短調

          リスト自身を反映したかのような、この特別な作品を知れば知るほど、その内側に秘められた、さまざまな側面と次元に驚かされます。 オーストリア=ハンガリーの作曲家、ピアニスト、指揮者、劇場監督、音楽教師、作家であるフランツ・リスト(1811-1886)は、50年以上にわたる探求の中で、自分自身と音楽を常に発展させた人でした。 この作品が作曲された、ワイマール期(1848~61年)のはじめ、リストはピアニストとして素晴らしいキャリアを積んだ後、活動の範囲を、指揮、劇場マネジメント

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        音を感じるくらし

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        • バイエルンの田舎より
          8本
        • 音楽に寄せて
          4本
        • 音を感じるくらし
          17本

        記事

          幸せにしてくれる香り

          お友達と日帰り旅行で出かけたオーストリアのインスブルックで、良い香りのルームフレグランスに出会いました。 https://acquaalpes.de/collections/home-fragrance/products/zirbe-raumparfum-diffuser 暖かさと爽やかさが感じられる、Zirbe松の香りです。鎮静効果があり、寝室に置かれていることが多いのですが、このアロマは特に浄化される感じがするので、エネルギーの出入りの多い、入り口からフロアのエリアに

          幸せにしてくれる香り

          幸せな場を整える

          身を置く場所は、居心地よく整えておきたいけれど、お掃除が気になりすぎるのも大変。 なので、 1) お気に入りもの 2) 使い勝手の良いもの 3) 丁寧に気をかけられる範囲でアンティークなど 以外は、寄付したり、リサイクルしたり、処分するようにして、なるべく物を減らすように心がけています。 心地よい空間には、余白の美、も大切。 空間に限らず、カレンダーも、器も、 少し隙間があって、ホッとできるテンポ感、 もう少し入れられるけれど、敢えて空けておく余裕、が理想です。

          幸せな場を整える

          おとをつむぐ

          その空間に響く さざなみのような振動に 導かれる 響きの重なり合いが 未知の世界の扉をあける 言葉にならないかすかな予兆 とおい記憶のような安心感 ずっとそこにあったのに 気づかなかった それ すべてを包み込み 共鳴しあい 広がっていく

          おとをつむぐ

          幸せな時間の使い方

          今日は土曜日。 レッスンの無い日は、自分のペースで1日のスケジュールを決められるのが嬉しいです。 とはいえ、演奏会の準備や、庭の手入れなど、気になっていることは沢山あります。 今の暮らしを始めて、以前と変わったのは、時間の使い方。 以前は、なぜか追い立てられている様な気がしていました。 田舎に住み始めてから、買い物に行くにも、人に会うにも、余裕を持ってスケジュールを組むようになり、その結果、「ついで」という発想が減って、その予定を大切にできるようになりました。 今ここ

          幸せな時間の使い方

          1周年記念

          この家にやってきて、一年が経ちました。 3年分くらいの出来事がぎっしり詰まった一年でした。 コロナ禍が落ち着いて、延期になっていた演奏会やイベントの予定が入り、スケジュールは2倍、3倍に。それでも、3年ぶりの帰国も叶いました。 そんな中で、くつろげる我が家の空間はとても大切で、お気に入りのものを新しい場所に飾り、足りないものは少しずつ買い足し、本当に落ち着ける、心地よい空間ができてきました。夏の間は家庭菜園の収穫でサラダを作り、寒くなってからは、暖炉に火を起こして、その上

          1周年記念

          水漏れ💦

          週末をイタリアで過ごして、日曜日の深夜に自宅に戻ると、壁に黄色っぽいシミを発見。 水漏れ…?でもどこから? こういう事が絶妙なタイミングで起きると、一体どういうサインだろう…とやたらアンテナを張ってしまう。 翌日月曜日に、オーナーと管理会社に連絡をし、火曜日には原因が見つかり、どうも大掛かりな工事になりそうな話。 床を剥がし、湿っている部分を乾燥させ(24時間乾燥機)、また元通りに戻す数週間の工事の間は、普通には住めない。旅行に行ったりホテルに泊まる人もいるくらい。

          水漏れ💦

          嬉しい瞬間

          服でも音楽でも、器でも野菜でも、家具でも、 出会った瞬間にこころが飛び跳ねるような、嬉しい感覚が訪れる事がある。 値段やブランドの説得力とは全然違って、柔らかい、愛おしい気持ち。 こんな素敵なものがあるんだ。作ってくれた人はどんな人だろう?これからどんな風に使っていこう。思いを巡らせてわくわくする。 前の住人から家具を買い取る引き継ぎのために、一部屋一部屋一緒にまわりながら、彼らの思い出や、どうしてその家具を購入したか、値段の交渉も含めて話を聞いた。 有名なデザイナ

          嬉しい瞬間

          引っ越しが決まりました。

          町から車を走らせ10分、森の中の一本道を抜けた空が広いところ。 シンプルでも木の温もりのある一軒家。窓からは森や湖、遠くにアルプスが見える。 友人が遊びに来てワインを飲んでも、泊まってもらえる、ゲストルーム。 プライベートコンサートのできるギャラリー。座り心地の良いソファーのある、落ち着いたライブラリー。 そんなビジョンを描いて、しばらく。 ミュンヘンの南、アルプスに望む湖水地方にイメージを超える、素敵なところを見つけました! 何かの導きのようにして、トントン拍子

          引っ越しが決まりました。

          みなもと

          肉体はいつか土に還り 魂ははみなもとへ戻る。 すべてのみなもと。 そこに溶け込む。 その大いなる愛が 全てをまるごと包み込み 受け容れている事を知る。 そこから生まれ出た、私たちの魂もまた、 同じように全てを包み込み、受け取る事ができる。 みなもとからの無限の愛を 全て受け取り 伝えていく。 条件も制限も無い、みなもとの 愛を生きる。

          みなもと

          願い事

          この特別な満月。 願いが叶いやすいのだったら、何を願おう…。 私たち皆の魂のエネルギーが 最高に解放され、 それぞれが輝き 生を満たし 幸せであること。 歪みを解消し、 恐れや 痛みを手放し、 まだ見ぬ明日への希望を 大安心の中で見出し、 命を祝福する。 大いなる存在と調和し 感謝と共に 愛のつながりの中で このかけがえのない一瞬を生きる。 …そんな願い事、叶いますように。

          願い事

          うけとる

          両腕いっぱいに 今をうけとる 体の細胞全てで この瞬間を感じきる こころの扉も 360度ひらけば 消えてしまう 迷いも ためらいも 遠慮も いらない 理由も 許可も 権利も いらない 命をあたえ 愛ではぐくむ 祝福のエネルギー 太陽の光のように いつもふりそそいでいる 与えられている ギフトを そのままそっくり うけとる

          うけとる

          豊かさ

          どれだけの困難に向き合ってきたのか だけでなく そこからどの様な学びを得たのか 渦中にあっても 今ここにある幸せを見出すことができたのか 持てるものを分かち合い 困っている人に手を差し伸べ 話に耳を傾け 心を開き 共感し 小さな成長を喜び  生きていること自体の豊かさを循環させる 与えられたいのちを なにに使ったのか 何を成すかではなく どの様に生きるか そして どの様に生かすか 豊かに ゆたかに

          豊かさ