四季の雑談 その1ー春篇ー
小さな声で言うけど……好き
ハルジオンやヒメジョンって可愛いと思いませんか?
蕾の時は恥ずかしそうにうつ向いて、咲き始めると少しづつ上を向き始め、咲くと同時に真上を向いて「さあ!私を見て」と満面の笑みのような姿になる。
何だか女性っぽいと思いません?
それなのに……折角根をおろし育とうとしていても「草むしり」という作業の対象となり、咲くことができるのはほんの一握り。
ハルジオンは1920年頃、ヒメジョオンはもっと昔1865年頃に観賞用として海外から移入されたそうです。
両方とも可愛らしく清楚な感じがする名を持っているのに、いつの間にか酷いあだ名を付けられ嫌われるようになってしまいました。
とてつもない繁殖力のせいで、人の住んでいない寂れた空き家の庭などあっという間に一面にはびこる、ということでその名も『貧乏草』全く不名誉、風情も何もない、嫌われるために付いたようなあだ名。何とも酷い話です。
ハルジオンやヒメジョオンは花を愛でても可愛いし、春まだ柔らかい葉は食用としても秀でているのですよ。
花は可愛いだけでなく、エディブルフラワーとしてサラダにも使えちゃいます。
また、蕾や花の部分を天ぷらにして食べることができます。
山菜などの天ぷらと一緒に花の天ぷらもあると嬉しくなりませんか?
要注意なのが、キク科の植物なのでアレルギーのある方は避けた方が無難ですよ。
少し苦味があるので、お浸しは水でさらすと良いでしょう。
私は苦味があるくらいが丁度いいですけどね(酒のアテに)
で、ハルジオンもヒメジョオンも実は好きなのです。
クズって知っていますか?
そう、あのくず粉の原料(くずきりなどに使用)ですよ!
最近では、クズを原料とした『本くず粉』はお目にかかる機会が少なくなり、同じようにでんぷんを使った「くずきり」はジャガイモでんぷんを利用したものが多く店頭などで見かけます。
クズ自体は空き地などで邪魔者とされるほどはびこっていたりするのですが、根から採取するくず粉は歓迎されていると云う、植物にとっては「意味わかんない」状態ですよね。
さて、そのクズですが、根をりようしたくず粉だけでなく、花やつるも食用になるのです。
花はサッと湯がいて薄切りのキュウリなどと合わせて酢の物に。彩りが大変キレイで食卓に花を添えるをそのまま実行したようになりますよ。
つるは先端部分をポきっと軽く折れるあたりで採取し、天ぷらにしていただきます。
癖もなく、他の山菜などとの盛り合わせに一役買ってくれます。
結局?吞兵衛のつぶやきかも
食いしん坊、呑み助が野草を紹介するとどうしても「酒の肴」的になってしまいますが、道端の野草にも気付いてあげられる日常であってほしいとの思いで「雑草」と云われる草花にスポットを当ててみました。
実は、現在拠点としているところは、垣根にしている植物を春先に新芽を摘み菜飯にして食することを好んでいるのです。
学校の給食にもお目見えするほどの人気者です。
その名も『うこぎ』。
鋭いトゲを持つこの植物は、各家々を守る垣根にはうってつけで、更に食用にもなるということでかの有名な【上杉鷹山】により推奨されたと伝えられているのです。
このウコギが実は酒の肴としても逸品で、特に新しく伸びた枝(新梢)をサッとゆでてお浸しでいただくと、ほろ苦さが日本酒にベストマッチ!
と思うのは私だけではないのでは……。
最後に一言 {これ大事!!}
山菜や野草などを採取する際の重要事項ですよ!
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