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2010年代ベストアルバム 20-11 @もそそ

こんばんは!前回の記事です~!

20. Hey Ocean! - the Hurt of Happiness (2018)

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2018年の隠れた名作だと思う。ミキシングやプロデュースがとても優秀な作品で、音の分離が綺麗に分かれていて、何かが何かの邪魔をすることなく、寧ろ相互に作用しあって、とても爽やかで美しいインディーポップとなっている。そう何よりとても爽やかな作風に徹していて、ポップな曲もバラードな曲も綺麗な音作りのお陰で爽やかという印象を与える。終始爽やかな印象を与えるため、淀んだ展開や中弛みの感じない、無駄に長くもない何もかも綺麗なので、安心して聴ける作品で愛聴している。

19. Death Grips - The Money Store (2012)

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ジャケットも強烈だが、音楽もなかなかおどろおどろしいサウンドにまみれて、初めて聴いた時はとても驚いてしまった。流れている音はノイジーで、ヴォーカルはヒップホップでもあるが同時にパンク的な衝動も兼ね備えていて冷静に見るととても才能に溢れた人たちなんだなと感動する。禍々しいサウンドではあるが、頭が振りやすいキャッチーなメロディも特色の一つで、「聴きやすい」作品だなと終着してしまう。それが自分にとっては不思議で昔だったらこんなの聴きたいと思うはずもなかったのだが、最初は飲めなかったコーヒー、ビールのようにいつの間にか受け入れられるようになった。

18. Bon Iver - Bon Iver (2011)

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孤高のアーティスト、Bon Iverを今年出た作品とかこの10年代を振り返ってみると、とても枠に収まらないアーティストだなと思う。自身のアーティスト名をタイトルにした今作においては、都会に生きる自分にとっては俗世とはかけ離れた桃源郷の音のようで、エレクトロフォークとは言っても、近代の発明のエレクトロでもこんな懐かしい音を出せるんだなと驚く。特徴的なファルセット歌唱と言い、他のアーティストやバンドと比べても似てるところは思いつかなく、素晴らしい世界観のある作品で感銘を受ける。ラスト曲、Beth/Restはよくお世話になった。

17. Arctic Monkeys - AM (2013)

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アレックスターナーが2013年、ロックスターのアイコンを自覚していた時期で、AMの音楽もロックでカッコいい。兎に角この頃のアレックスは自分の存在を強く意識していて、その有言実行ぶりがカッコよかった。ロックというジャンルが幅を利かせづらかった時代の中でも、今ロックと言えばArctic Monkeysがいるじゃないかという頼もしさがこの作品と共にあって、そういうキャラクターもしっかり見えていた中でのアルバムのロックンロールサウンドだから、当時リリースされた時は聴きまくったな。全盛期のオアシスがアルバムの全曲をシングルにしようかとか狙っていたみたいだけど、AMもそれができるんじゃないかと思うくらい、全曲際立っていて、兎に角思い出深い作品であります。

16. the 1975 - A Brief Inquiry Into Online Relationships (2018)

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2010年代になってロックバンドの元気の無さっぷりがたびたび嘆かれていたけど、the 1975はロックバンドの立ち位置に於いて、とても賢い選択をし続けているなと思う。ロックは良くも悪くもアップデートを感じないジャンルではあるが、the 1975のこの作品においては、ロックだけでなく、ポップ、R&B、アンビエント、フォーク、ジャズなど多彩なジャンルを取り込み、更に歌詞にはアメリカの現代の生活、AIを取り扱ったテーマなど2010年代を生きる我々に馴染みやすい。多彩なジャンルを取り込んだ音楽性はストリーミング全盛期で需要の高いし、そしてその音楽、楽曲もどれも高水準で何度もリピートしたくなる。アルバムを出すごとに傑作を塗り替えるバンドで、とても頼もしい。

15. Weyes Blood - Titanic Rising (2019)

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一曲目の「a lot’s gonna change」から音の旅が始まったように、私の好きな70年代の音楽を彷彿させる。音楽を聴く理由として、気分を高揚させたいだとか、感情移入させたいだとか、色々な理由があるけれど、Weyes Bloodのこの作品を聴く場合、どこか連れていかれるような、ただ身を任せたいと思うほどに、癒しの時間と空間を与えてくれる。まるでジャケットにある現実空間が水の中へと沈んでいくかのように、ほんとに目に見えてくる視界とは交わらないどこか懐かしいサウンドが、頭を支配して、先ほど述べたかのように美しい音楽の旅が始まる。

14. Passion Pit - Tremendous Sea of Love (2017)

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多くの人が彼らの最高傑作として「Gossamer」を推すとは思うが、私は完全にこの作品である。Passion Pitことマイケルアンジェラコスは作品に自己投影するタイプで、2ndでは自分の鬱をポップのサウンドに投影した一方で3rdの「kindred」の頃は、結婚していた幸せからか、2ndほどの闇を感じる作品ではなくなった。しかし、4thとなるこの作品が出る前に、結婚していたパートナーと別れて、自身をゲイとカミングアウトした。客観的に見ると最悪の心境を迎えていただろう。しかし、この作品で彼が見せたのは傷や悩みをぶちまけるのではなく、それを受け入れた優しさであった。エレクトロアンビエントの歌詞が語られない音の中でも、恨み辛みなどの悪い感情が乱れることはなく、ポップな音楽性も健在で、徹頭徹尾、マイケルの優しさがこもった作品のように感じられた。

13. Patient Hands - Stoic (2019)

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今年名盤が無いかなと探してる中見つけた傑作。この作品を見つけられた自分偉い!とさえ思ってしまう。何故こんなにも気に入ってるのかと言うと、聴けば分かるのだが、作品全体に漂う「一人」感が半端ない。とても孤独で悲しみに包まれた作品で、音楽的にはぴったり合うというわけではないが、James BlakeやNick Drakeを彷彿させる雰囲気を持っている。しかし音楽においては全体的には悲しみのムードに包まれているがフォークだけでなく、ドローンやポストロックのような熱い展開も含まれていて、ただのフォークの単調な作品というわけではなく、ちゃんとアルバム構成も練られていて、自分が言うのはすごいおこがましいが、かなり音楽素養のある人なんだなと感じた。今後の作品に期待。

12. Two Door Cinema Club - Tourist History (2010)

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踊れるインディーロックが好きだった2010年前半、(今でも好きなんだけど)、この作品は正にその始祖って感じななんだよね。自分の中にあるスタートにこの作品があるっていうか。TDCCのデビューアルバムはまさにデビューアルバムであるべきことをしっかりとやって遂げたというか、スピード感ある楽曲、踊れて、バラードもなく、青々しい衝動感もある作品で30分ちょいの間でこれほど自分が求めてるかつ大好きな踊れるロックが詰まっている作品であり、改めて聴いて思ったんだけど、「あ、やっぱTDCCの1st最高」、が2010年代アルバムランキングにおいてこの位置に定着した理由なんですわ。

11. Sufjan Stevens - Carrie & Lowell (2015)

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2015年って名作の量では2016年に劣るけど、これもそうだけど、めちゃくちゃクオリティが高すぎてヤバい作品がちょこちょこ出てきたよね。Sufjan Stevensのこの作品は、亡き母に愛を捧げた作品で、音楽性においてはアンビエント要素もあるフォーク系。余計に音を加えない弾き語りの音楽性だからシンプルに感情移入しやすい。悲しい音楽ではあるけれど、ヴォーカルはどちらかというと温かみもあって、聴いていて悲しくはなるけれど同時に拠り所にもなりうる箇所もあり、音楽を聴く理由にこういう心の浄化の作用も求めていて、まさにこの作品は、楽曲のクオリティの高さも含めて素晴らしい音楽だと思う。

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