見出し画像

2010年代ベストアルバム 60-51 @もそそ

こんばんは!前回の記事がこちらです!この後100位から51位をいったんまとめた記事を挙げようと思います!


60. Bleachers - Gone Now (2017)

Lana Del ReyやTaylor Swiftの新譜を手掛けたプロデューサーかつ、元Fun.のメンバーとしても有名なジャックアントノフのソロプロジェクトの作品。歌手の声や表現力などのヴォーカル面など良いところを活かすプロデュースが特徴だと思っており、この人が手掛ける仕事には信頼をかなり寄せているのだが、そんな本人の2ndとなる作品も、前作と同じレトロな作風が続く良質なポップス作品となっている。Carly Rae JepsenやLordeなど過去にプロデュースした有名歌手がバックボーカルにいるなど贅沢なところもある。そして意外にも作曲やプロデュースにヒップホップ系の人が多いのだが、作風にはヒップホップ要素が全くなくインディーポップ系のジャンルの作品。バックを調べると結構豪華なメンバーで作り上げてる作品ではあるが、作風はどちらかというと謙虚さがあり、それがまたレトロな青春感の雰囲気が出ていて、持ち前のセンスが発揮されてるな~と思った。最後の曲、Foreign girlsは同い年に出されたLordeの作品の曲、Perfect Placesと展開が似ており、いかにこの人の貢献度が大きいと確認すると、やはりこの人は信頼できるなあ~と思うのであった。

59. Gang of Youths - Go Farther in Lightness (2017)

2010年代後半でロックアルバムを10枚選ぶならまずこのアルバムを選ぶだろうなあと思う作品。オーストラリアのバンドで、この作品はオーストラリアのミュージックアワーで「ベストアルバム」「ベストロックグループ」など他2つも賞を勝ちとったモンスター級のアルバムとなっている。それで何が凄いかと言うと、作品全体における熱量の高さが半端なくて、foo fightersと比べても負けないくらいの熱さとどことなく信頼できるオーラがあって、「カッコいいバンド」道を真っすぐ進んでいるバンドである。The Heart is MuscleやSay Yes to Lifeの抜群な高揚感のあるロックは、これぞ「ロックで聴きたかったんだよなあ~」と思える展開だし、重厚なオーケストラによるLet Me Down Easyもこのバンドの熱さが全面的に出ながらも同時に器用な繊細さもうかがえる名曲であり、アルバムの完成度も高く、聴いてるとこのバンドの存在自体も凄い完成されているように思える。オーストラリアでもアワードを色々授賞しているのも納得できるし、次がどんなアルバム出るのか非常に楽しみなバンドである。

58. Sidney Gish - No Dogs Allowed (2017)

最初聴いた時から、この人は天才だなと思えた作品。マサチューセッツ州のボストンをベースに活動している歌手で、現在はwikiによると大学で勉強している模様。それでこの作品、聴けばすぐに分かるDIYな音楽で、物凄く手作り感が伝わる。しかしながら、そこから出てくるポップなサウンドのセンスはすごく独特で面白い。一曲一曲に面白い異なるアイデアが詰まっており、聴いていてとても楽しい。タイプ的にはSoccer Mommyに近いが、だけれどアルバムを見るとほんとにユーモアなポップセンスがアルバムの持ち味であり、インディーだからこそ聴ける作風。囁き気味のヴォーカルには聴いてて疲れるとか一切無いし、シンガロングできる曲やゆっくりと盛り上がる曲など、DIYな作風なんだけど、曲はかなりしっかりしてるっていうのも、この人天才だなと思った理由である。

57. La Roux - Trouble in Paradise (2014)

イギリス出身のアーティストで、2009年の1st以降に出た2ndとなる作品。音楽の特徴的には、Christine and the QueensやRobynなどのいかにもヨーロッパ的なエレクトロポップが特徴であり、個人的には一曲一曲キレがあって好きである。どの曲も踊れるし、エレクトロポップかつディスコな作風で、聴いていてとても楽しい。どの曲も踊れるポップさがあるのだが、クールな声のヴォーカルがカッコいい。Kiss and not tellのお茶目なビートが支える曲も良いし、Paradise is youなどの憂いのあるメロディも良きで、9曲という短い編成もあり、退屈することのない作品になっている。

56. BROCKHAMPTON - SATURATION ii (2017)

2017年に出た3作からなるSATURATIONシリーズの中で一番好きで、何故かと言うとこれが一番ノレるからである。SATURATION 1はまだアングラ感あって、こっちはようやく表に顔を出してきたよって感じが伝わる分かりやすいキラーチューンが多くて、このグループでしかできないラップリレーもそれぞれ特徴あってキャラが出ている。挑発的な感じが伝わりながらもサビで急にエモくなるQUEERや、SWEETでのへんてこなビートで、それぞれのキャラが出たラップリレーとか、GAMBAのBearfaceのうっとりした歌唱など、見どころ沢山ある魅力的な作品で、まさに売れるべくして出てきたグループだよなと思う。

55. D'angelo and the Vanguard - Black Messiah (2014)

なんと14年ぶりに出たディアンジェロの久々の新譜は確か2014年で一番人気あった作品だったんじゃないかな。自分はリアルタイムで追ってなくて正直最初はそこまで興味ないし、今でも特にお気に入りっていう歌手というわけじゃないが、やっぱり聴いてみると、そのクオリティの高さに驚かされるし、気がつけば夢中になってしまうのが、こういう誰もが認める名盤に幾つもある。そういうのは結構自分の中に合って、「別のこの人のファンじゃない!でもアルバムを聴けばやっぱすげえ!」ってなるのが誰もが知ってる名盤に結構多くてこれから出てくるランキングの作品にも何個か出てくる。これが音楽の面白さだよなと思う。それでこの作品、聴けばたちまちと「黒さ」がびんびんと伝わり、黒いファンク、黒いR&Bがどれも一流な出来前で、演奏も凄いカッコいいので、圧倒されてしまう。ここまでオーラの出た作品って今でも中々見られないので当時から人気があった理由が分かる。

54. JPEGMAFIA - All My Heroes Are Cornballs (2019)

去年のアルバムからパンチの効いた作品を出したJPEGMAFIAであったが、今作においてはもっと理解がしにくい。どうやらヒップホップではちらほらとこういったエクスペリメンタルヒップホップが現れつつあるが、私は今年の作品だとInjury Reserveの新譜しか触れていないので、まだまだこの辺のジャンルに疎いのではあるが、そういった意識をもってしても、この人の音楽はすげえなあと思わざるを得ない。つぎはぎの音楽のパーツを組み合わせて摩訶不思議な展開が続いていて、こういうのを「インフルエンザの時見る夢」とかいうんだろうな。アメリカや外国ではドラッグを吸ってハイになることに夢中な人々がいるとは聴いてるが、その状態でこの音楽を聴いたら気持ちいいんだろうなってのは正直思う。(だからって本気でやろうとは思わないけど)。それにしても先の読めない謎な作品ではあるが、不思議と聴き心地が良く、それは結構JPEGMAFIAの声色がマイルドで優しみを感じるからもあるんだろうけど、読めない展開のある音楽とはいえ、パーツとパーツが不思議と合わさりあって、けして適当なものではないんだろうなってのは思った。

53. Wallows - Nothing Happens (2019)

シングルAre you bored yet?のインディーポップな名曲からアルバムが出ることを期待してたけど、その期待以上を上回った。ロサンジェルスを拠点に活動する3人組のバンドで、昔からの知り合いともあってか、演奏の息とかコンビネーションの高さを感じる。それは曲が入れ替わる時にヴォーカルも入れ替わることがあるんだけど、その入れ替わりの一瞬がカッコよくて、「この曲が終わる~~あ~~こうくるか!」みたいなサプライズが結構ちらほらとあったりするんだけど、そういうギミックに何かこのバンドの仲の良さが見つかるというか、「ここをこうしたらリスナーは驚くだろう」っていう打ち合わせみたいなのが背景に見えるんだよね。2000年にthe Strokesなどを筆頭に活躍したインディーロックに影響された2010年代の前半のバンドに影響を受けたような音楽で、そういうのが昨今探さないと見つかりにくいインディーロックバンドという環境の中、懐かしい~という気分にさせてくれる。なんか自分たちが好きな事をやって満足させたいっていうスタンスが見えてくるんだよね。

52. Neon Indian - VEGA INTL. Night School (2015)

ソロプロジェクトの印象が強いが、実はバンドであるNeon Indianの3番目のアルバム。ちょいダサなジャケットではあるが、音楽はすごくカッコよい。南国を想起させるディスコナンバーのAnnieを筆頭にシンセの音がうねってたり、今作ではシンセが結構暴走してるんだけど、それでも音楽性を見るとディスコとして見れそうな踊れるナンバーで占められていてる。そういった今作で見れる独特なセンスにハイレベルな人だなと感じるわけだけど、とりわけ素晴らしいのは、Slumlordにてポップスとして聴ける歌メロの背景にサイケチックな演奏の対比がカッコよいし、流れるように続く、Slumlord’s Re-leaseのインスト曲が休む暇を与えず踊れるメロディへと続き、その情報量に圧倒される。名盤だらけの2015年だけど、隠れる名盤の位置にこの作品があるように思える。

51. SOPHIE – Oil of every pearl’s un-insides (2018)

スコットランドのグラスゴー出身の音楽プロデューサー兼、作家兼、歌手の人の作品。どちらかというと裏方に回る人が突如出した作品がコレで、出てくるまでほんとに存在自体知らなかった。作品を見ると、前衛的な電子音剥き出しが目立つのだけれども、自分の中ではそういうのは苦手っていう印象を持っていたのだが、これを聴いて圧倒されてしまった。これだから音楽は素晴らしい。エモエモなナンバー、It’s okay to cryの泣けるポップからのPonyboyでの衝撃的なエクスペリメンタルポップなど、ポップ要素もありながらギラついている淀んだ曲が続いていくが、Immaterialはまさかの超絶アゲなダンスナンバーで、読めない情報の切り替えに戸惑るし、同時に感動すらも覚える。そういった感じで混沌とした作品ではあるが、やっぱアルバム聴いていて楽しいし、未だに圧倒されるから自分の中で名盤と化している。

#Bleachers #GangofYouths #SidneyGish #LaRoux #BROCKHAMPTON #Dangelo #JPEGMAFIA #Wallows #NeonIndian #SOPHIE #洋楽 #music #音楽 #2010年代ベストアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?