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表現再考:麋角解

 今日は冬至の次候、麋角解です。本朝でも、宣明暦でも同じです。
 麋は、サワシカ、でトナカイやヘラジカに近いもののようですが、日本にはいない種類です。
 四不象とも言われることもあるようで、名の由来は「蹄はウシに似てウシ に非ず, 頭はウマに似てウマに非ず, 角はシカに似てシカ に非ず, 体はロバに似てロバに非ず」、牛、馬、鹿、驢馬に似てないことから言われるようです。

 四不象というと、僕は、つい藤崎竜の漫画、「封神演義」のムーミンのパクリのような顔をしたスープーシャンを思い出します。

 ヘラジカにしろ、サワシカ、トナカイにしろ見たことありません。霊獣とされる四不象はなおさら。
 本朝の七十二候のなかで、麋角解が残ったのも、見ることのない西方浄土に想いを馳せるような、ロマン的な辺境の地の住人のエートスかもしれません。


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