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家族で強迫症状に向き合うために家出

一心不乱に風呂の床を磨き続ける娘の姿を見て私はただ呆然としていた。

「もう洗ってあるから大丈夫だよ」と言っても無言で床を磨き続ける娘。

今までは手洗いだけだったのに・・どうして?

床拭きを無理やり辞めさせようとする私と、辞めようとしない娘の間でバトルが頻繁に勃発するようになっていきました。

日増しに激しくなっていくのに止めてくれる人はいません。

唯一このケンカを止められそうな夫は、強迫行動に巻き込まれた事がないからか、あまり深刻に受け止めていませんでした。

いつものケンカだろうと静観するだけです。

強迫行動の事を話しても「もっときれいに洗えば気にならなくなるんじゃない?」と無用のアドバイスをされてしまうだけ(いらんわ)

〔だめだ、このままだと娘も私もつぶれてしまう〕←心の声

私は思いきって家出を決行しました。

娘の強迫行動を目の当りにすれば今の状況をわかってくれるはず・・淡い期待を込めた家出です。

思惑通り、私が不在の間に娘の強迫行動にがっちり巻き込まれた夫。

私が家を出た理由も察したようで「疲れがとれて落ち着いたら帰ってきてください」と留守電のメッセージに入っていました。

家出はたった2日で終わってしまったけれど、娘の強迫行動から一週間ぐらい離れたかったというのが本音です。


娘の方は強迫行動のせいで私が出て行ってしまったとショックを受けていました。

自分なりに強迫を抑えようといろいろ我慢している事をLINEでたくさん報告してきていました。


私は貴重な一人の時間を、身体を休めつつ『強迫症状は何が原因で起こっているのだろう?』と考えることに使いました。

環境?
家族の接し方?
スケジュールに無理がある?
二次障害的なもの?
いじめのトラウマから?
疲れがたまっている?
それらが全部まざっている?

〔なんにせよ、今の状態をなんとかしないと家族みんな苦しいままだ。〕

2日目の夜に夫と連絡を取り合い、今後どうしていくかを話し合いました。

3日目の朝には自宅に戻り、娘に親の気持ちを伝えました。

「父さんも母さんもこれから本やネットで強迫の事を調べていくようにする。もう一人で悩ませることはしないからね。また普通の生活ができるようにしていこう。」

娘は驚いたようなほっとしたような表情をしてうなづいた後、泣き出しました。

紆余曲折ありましたがなんとか治療に向けて家族の足並みがそろいました。

現在は主治医の先生に話を聞いたり、書籍を取り寄せるなどして知識をつけることから始めています。



ここまでお読みいただきありがとうございます。
前途多難な記録になりそうですがよろしければお付き合いください。

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