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縄文ZINE11号パワープレゼン

縄文ZINE11号が発行された。
早いところでは今日から、各地に行き届くまでに約1週間。来週末にはほとんどの配布場所で手に取ることができるはずだ。
今号も面白い雑誌になったとほくそ笑んでいる。この雑誌を手に取って、その訳のわからなさにのけぞったり、首をひねったり、激しく共感したり、苦笑に失笑にくすり笑い。きっと読み終わった頃には縄文時代に興味を持ってくれるはずだ。

今号も大変だった。なにしろ32ページとはいえ、毎回新書一冊分のテキスト量を詰め込んでいる。定番の企画も新しい企画も多い。この雑誌は軽量級のボクサーのように手数が多い。
ボクシングで一番体力を消耗するのは空振りをした時だと聞いたことがある。それは雑誌でも同じだ。ぜひ全部の企画を読んでほしい。最後まで立っていられるのは読者か縄文ZINEか、願わくば最後には笑顔でお互いの健闘を称えあいたい。

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前置きが長くなった。表題の縄文ZINE11号パワープレゼンをはじめたい。
まず、今号もめちゃくちゃゲストが豪華だ。表紙とインタビューにはエンジョイ・ミュージック・クラブ(EMC)という三人組のラップグループ。エッセイストの宮田珠己さん。特集のイラストを描いてもらったのはconixさん、モールアーティストの藤崎琢磨さん、華道家の片桐功敦さんに映画ブロガーの三角絞めさんに片手袋の人に鉄塔ファン、名画座カンペに路上観察のコンビ。連載陣ではケロッピー前田さんに死都調布の斎藤潤一郎さんもいる。
特集から見ていこう。今号は大木式という東北地方を席巻した縄文時代の主役の一つである大木式土器をメインに据えた。タイトルは「土器はセクシーを目指す。大木式土器ランジェリー論」。何を言っているかわからないかもしれないし、なんとなく変態性を感じて近寄りがたいタイトルでもある。何を言っているんだと思われるかもしれないが、いたって真面目な特集だ。学術論でも単なる印象論でもない、その中間を上手く突けた。勉強になってその上で土器の見方の新しい角度を提示できたと思う。

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漫画はもちろん斎藤潤一郎さんの「武蔵野」だ。斎藤さんの漫画が紙の雑誌で読めるのはなんとPOPEYEと縄文ZINEだけだ。今回は斎藤さんの実体験に基づく話になっていて、人体のある部分が縄文時代と繋がっている話だ。毎回最高の縄文漫画である。
第二特集は「あなたの好きなことの話」縄文だけではなく、さまざまなジャンルを愛する、愛=哀戦士たちにお話を聞いた。すごく前向きで誰かの心に必ず響く企画になったと思っている。この特集をしめるのが宮田珠紀さん。原稿をいただき僕自身勇気づけられた。縄文に興味がなくてもあっても出来るだけ多くの人に読んでいただきたい特集だ。

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インタビューに出てもらったEMCの三人のインタビューも必読だ。各自の好きなことを力の抜けたトーンで喋りながらも、大切なことがいくつも散りばめられたインタビューとなった。
好評連載の「未来考古学」は今回も2本。未来の考古学者が現在を発掘したら、傘と野球のボールはいったいどんなものだと考えられるだろうか。実はこの企画、誌面を飛び出してワークショップとしてもいくつかの場所で活用され始めています。
大木式土器の特集を受ける形の企画も作っている。一つは華道家の片桐功敦さんの作品で、福島の大木式に活けられた向日葵だ。写真もこの向日葵の意味も、作品としての強さも、ぜひ読んでみて考えて欲しい。もう一つはもったいぶるわけじゃないけれど、誌面で確認して欲しい、「結局好きなことって最高だよね!」というメッセージをそこに込めた。

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いつもの「漫才」のコーナーはガールズトーク。ボケ倒しは変わらず土器への悪口から縄文時代の結婚観までを縄文人が話し合っている。
ジワジワと読まれている縄文小説は支離滅裂な夢を見る村長の話だ。全然話が進まない小説だったがここに来て動きが出始めた。ぜひバックナンバーから続けて読んでみてください。
そのほかにもケロッピー前田さんの縄文タトゥーの記事や、土偶選手権、縄文俳句にいつも最後のデザートのように添えられる変な漫画。どんな人にもどれかは刺さるはずだ。

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もう一つ、今回のトピックは紙面上に歌詞カードを載せている「TATEANAS」だ。なんと、この変な名前のグループは、縄文ZINEがプロデュースする縄文シティポップバンド。2曲同時に配信限定でリリースされ、Youtubeには歌詞付きで聴けるようにしている。これ、ほんといい感じの曲なのでぜひぜひ聴いていろんな人におすすめして欲しい。

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これだけ詰め込んで、フリーペーパー。つまり無料。自ら言わせていただきたい、つまりは縄文ZINE11号は最高ということなのだ。


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