2024冬の道東撮影記録(準備編)

1.撮影目的

上記の通り、北海道、とりわけ道東の自然に魅了され続けている中で、1つやっていないことがあった。
「冬の羅臼で流氷と猛禽類を見て楽しみ、撮影して楽しむ」
である。
2024年2月のうち約半月間、妻と息子が実家に帰省する予定が入っており、今冬(2024/2/21〜25)決行に至った。「1人の間は自由に過ごしていいよ」と承諾してくれた妻の寛大さには頭が上がらない。

2.寒い地域での撮影に対する準備

冬の羅臼は朝晩の気温が-10℃を余裕で下回ることがある。そのうえ、流氷と猛禽類を見るためにはクルーズ船に乗る必要があり、海上の冷たい風も考慮する必要がある。人間の寒さ対策はもちろんのこと、カメラが壊れては元も子もないので、機材の寒さ対策も併せて実施した。

2-1.機材の防寒

まともな着せ替えをされないニコンD500とシグマ150-600mm

とは言っても、よくあるカメラの防寒カバーだと、機材の防寒が十分な代わりにカメラの操作性が落ちる。遥々行くのにそれは勿体無い。機材の耐久性を信用して機材の防寒は最低限とし、下記対応で済ませた。

①一眼レフ本体(ニコンD500)
ユニクロのネックウォーマーで外気や風が直接当たるのを避けた。安価ながら、紐で引っ張って締められる点が良かった。
結果的に、操作性はやや落ちたが許容範囲内であり、本体の冷えが抑えられ、電池の持ちが長かったような気がする。また、右手もネックウォーマー内に入り、手も風直撃を避けられた。
ただ、-10℃程度だと、他人のカメラを眺めた感じでは本体はそのままという人が多かった。

②超望遠レンズ(シグマ150-600mm)
楽天市場で買った足首ウォーマーをつけた。
レンズの操作性を考えるとこれが許容ギリギリ。

③結露対策
IKEAのジップロックに、ハクバのキングドライを投入した。外から室内に入るときは、寒暖差でカメラが結露する可能性があるため、都度カメラをジップロックに入れ、カメラバッグに収納してから入るようにした。
結果的に、カメラに結露が発生することなく全行程を終えられた。

参考までに、カメラバックは下のものを使っています。
水に強くてしっかりしている生地で、ポケットも豊富で使い勝手良い。

2-2.人間の防寒

近畿地方のどちらかというと太平洋側で育った人間にとっては、こっちのほうが肝。

①服装
基本的には以下の通り。
・インナー:ユニクロの極暖または超極暖のヒートテック
・ヒートテックの内側には半袖エアリズム
 →汗をかくとヒートテックが汗を吸い、逆に冷えるため
・長袖インナー、セーター、コート
・ヒートテックの靴下
・ヒートテックのタイツ、ズボン(下記URLのもの)

②靴
足の冷えを避けるべく、コロンビアのウィンターブーツを購入。機能は素晴らしいの一言に尽きる。

③付属品
・手袋
おたふく手袋の蓄熱インナーグローブを装着し、その上にヒートテックの手袋を重ねるようにした。
インナーグローブの機能が想像以上に良く、少し気温が上がった昼間はインナーグローブだけで過ごすことができた。

•帽子
既に持っていた、裏地がボア生地で、耳を覆えるものを着用。確かAmazonでテキトーに購入した。

•ネックウォーマー
またユニクロを活用。首に柔らかくフィットし、風が入り込まなかった。

•カイロ類
貼らないカイロと足先に貼るカイロを、4日分+予備の計5個持って行った。手先足先の冷えはかなり改善された気がする。

④その他
念のための対策として、ユニクロのウルトラライトダウンと、コロンビアのマウンテンパーカーを持参した。しかし、使用しなかったのでリュックを圧迫するだけで終わった。残念。

3.結果

旅程を組んだ結果、羅臼以外でも朝に撮影を行ったが、羅臼(−9℃)、風蓮湖(−12℃)、鶴居(−12℃)のいずれでも無理することなく寒さに対応できた。ユニクロ様様である。
幸いにも天候に恵まれ、雪に苦しまなかったのも大きいかもしれない。

ただし、手先•足先は対策したところで寒いものは寒く、撮影の合間に手をグッパしたり、足踏みしたりした。

個人的にはうまくいった対策だと思うので、ここに記録した。寒い地方での撮影を考えている方々の参考に、少しでも力になれば幸いである。実際の行程や写真は別に記録する。

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