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気象 JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)とは 12/15


JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)とは
気象庁の用語説明では

冬に日本海で、寒気の吹き出しに伴って形成される。水平スケールが1000km程度の収束帯。この収束帯に伴う帯状の雲域を、「帯状雲」と呼ぶ。強い冬型の気圧配置や上空の寒気が流れ込む時に、この収束帯付近で対流雲が組織的に発達し、本州日本海側の地域では局地的に大雪となることがある。
Japan sea Polar air mass Convergence Zone

気象庁用語説明

他の説明を探すと

JPCZ

北西方向からの季節風が朝鮮半島北部の白頭山長白山脈強制的に分割され、再び日本海上で合流することによって形成 される収束帯発達したバンド状の対流雲と北西風に直交する 筋状雲で形成されており、積乱雲(Cb)などを伴って顕著な降 雪・雷・突風などを引き起こすことがある。衛星画像では帯状に広がる発達した雲域として現れる。

T モード(Transverse-mode)雲
南西から北東の走向を持った分布の筋状雲。下層風の主風向 とほぼ直交した走向を持っており、風の鉛直シアベクトルの方 向に平行な対流モード。日本海側の沿岸部に広範囲の降雪をも たらすことが多い。
L モード(Longitudinal-mode)雲
北西から南東の走向を持った分布の筋状雲。下層風の主風向 とほぼ平行な走向を持っており、その筋状雲が上陸した場所に おいて降雪が多くなる特徴がある。また、内陸部において降雪 が増加する傾向がある。

気象庁2017年2/10の記事

これです。

日本海の西半分にはっきりとした筋状雲が現れた衛星画像。長白山脈(赤)の風下では左右で筋状雲の方向が異なる。両者が収束する黄色の破線と点線の間は帯状対流雲となり、その南縁(黄色破線沿い)には濃密なJPCZの雲の帯がある。

この方向の異なる筋状の雲、下側がLモードの雲で、上側がTモードの雲です。

説明文の中に「風の鉛直シアベクトル」という言葉が出てきますが、これが昨日の記事の温度風のことです。



ほかにも説明で、、


中小規模気象学v2.1_表紙・巻頭・目次 (jma.go.jp)
この資料、p262からの「第6章 冬季のメソ対流系擾乱」という章にベナール対流やロール状対流、そしてJPCZのことがわかりやすく書いてありました。一部の言葉だけを抜粋すると、、

日本海上で見られる大規模な降雪バンドとしては、山陰から北陸地方にしばしば大雪をもたらす日本海寒帯気団収束帯(JPCZ: Japan-Sea Polar air mass Convergence Zone)上に形成さ れる帯状雲と、北海道に大雪をもたらすことがある村松バンドがあげられる。気象衛星画像で 見られるように、前者は朝鮮半島の付け根に存在する白頭山の風下付近から日本付近にのびる 顕著な雲の帯で、後者は沿海州沖から北海道付近にのびる雲の帯である。この節では帯状雲に 着目して、その形成機構と構造について説明する。村松バンドの形成については、降雪バンド の始点の風上に存在するある特定の山岳の北東側と南西側でシホテアリニ山脈の高さ(北東側 が高い)が異なるために、日本海側に流出する空気塊の温位に差が生じる(より上空の空気塊 が下降することで、北側の温位が高くなる)ことで形成される前線が降雪バンドの形成・発達 に寄与していることがわかっている(Ohtake et al. 2008)。

中小規模気象学v2.1

 下は去年、観測されたビデオ

https://www.data.jma.go.jp/video/data/kansoku/himawari/2021/j20211226.mp4


つまり、なんでそうなるのか調べていると、産総研の記事に見つけました。
https://www.aist.go.jp/science_town/dream_lab/15/

産総研さんの記事を参考にベナール対流を考えると、、

下のように具のないみそ汁をほっておくと表面より冷めていく。

すると、徐々に小さな塊ができて動きはじめます。


産総研さんより

熱い所は上がり、冷めた所は下がる。
出来上がる形は色々でも小さなベナール対流がはじまり小さな鰯雲の丸いバージョンのようになります。

このみそ汁を日本海と考える。
北西からの冷たい風の吹く冬の日本海では、このような事が起こり、やって来る風が冷たいほど海との温度差が大きくなるので、ますます対流する雲も大きくなり、それが風に流されて日本海を筋状の雲が並びます。
これだけでも日本海側に大雪をもたらします。

JPCZというのは、、

朝鮮半島の付け根に存在する白頭山の風下付近から日本付近にのびる 顕著な雲の帯
高く大きな山を回り込む2つの風が収束(ぶつかる)ことで、あたかも線状降水帯のように連なり同じ様な所に雪が降り続けてしまいます。
いろいろなパターンがあるのかもしれませんが、資料を読むとこのように考えました。


気象庁の雪に関する情報に以下のようなものがあります。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)


おはようございます。
昨日のこちらは雲、雲、雲で流星群は見えませんでした。

今日は病院でコロナの予防接種です。
では、

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