ep.34 浮遊霊テルマ・バウワー

【サマリー】
このチャンネルはアメリカのアクションドラマ「24 -TWENTY FOUR-」の日本語吹き替えパロディーチャンネルである。
CTA:テロ対策エージェンシー捜査官チャック・バウワーの活躍をコミカルに描くコメディドラマ。

チャックの亡き妻テルマ・バウワー。
彼女は死後も浮遊霊となり家族の傍にいる。

👼🏻テルマ・バウワー
👨🏻‍⚖️霊界役所職員
💀魔黒福造

【冒頭】
現実の世界だけではなく、霊の世界も混沌としている。
私はチャックの亡き妻、テルマ・バウワー。
残された家族が心配で、まだあの世に旅立てない。

【内容】
👼🏻(ナレーション)
「人は死ぬとどうなるのか。
一般的にはあの世という霊の世界があり、そこへ旅立っていくものと信じられている。
私は数年前、病により命を落とした。
だけど、まだあの世には行けそうにない。」

👨🏻‍⚖️「え~今日、この霊界役所にいらっしゃったのは?」
👼🏻「はい、この世への滞在延長申請の為です。」
👨🏻‍⚖️「今年も延長ですか。そろそろあの世へ旅立ってもらわないとこちらとしても困るんですよねぇ。」
👼🏻「そこを何とかお願いします。」
👨🏻‍⚖️「う~ん、では審査をしますので、いくつか質問に答えて下さい。」
👼🏻「はい。」
👨🏻‍⚖️「まずお名前をお願いします。」
👼🏻「テルマ・バウワーです。」
👨🏻‍⚖️「生年月日は?」
👼🏻「え!?答えなくてはいけませんか?」
👨🏻‍⚖️「申請を却下しますよ。」
👼🏻「(ピー)年12月25日です。」

👼🏻(ナレーション)
「霊の世界というのも適当なもので、死後すぐにあの世に行かないといけない訳ではない。
毎年役所に申請し審査を受ける必要はあるが、一定の期間だけこの世にとどまる事が出来る。
殺された恨みを持っていたり、残された家族が心配だったり。
私は後者のケースだ。夫であるチャックと娘のキャシーが心配で、ずっと傍で見守ってきた。」

👨🏻‍⚖️「ご家族の名前を教えて下さい。」
👼🏻「夫のチャック・バウワーと娘のキャサリン・バウワーです。」
👨🏻‍⚖️「あなたの死後、ご家族はどのように過ごして来ましたか?」

👼🏻(ナレーション)
「私の死後しばらくは二人共憔悴しきって言葉も発せず、食事もまともにとらず、一日中家の中でぼーっと過ごすような日々が数ヶ月続いた。
キャシーはある時これではいけないと思ったのか、家を出て一人で暮らし始め、徐々に明るさを取り戻していった。私もキャシーの心配は今はもうそれほどしていない。
チャックについてはキャシーよりも長く落ち込んでいたが、幸か不幸か大きなテロ事件の捜査に協力する事になり、テロを未然に防ぐ事に成功。それにより職場復帰も果たした。
彼も今では仕事上は明るく振る舞い、元気にしている。」
(♬ 歌 Aメロ)

★I.L.
👨🏻‍⚖️「なるほど。でしたらご主人はもう大丈夫なんじゃないですか?」
👼🏻「そんな事ありません!彼はまだ心の奥底に悲しみと寂しさを抱えています。私は彼がまた心から幸せを感じる姿を見届けたいんです!」
👨🏻‍⚖️「そうですか。時間の問題だと思いますがねぇ…え~では、あなたがどの位ご主人を理解しているか、試させて頂きましょうか。」
👼🏻「え?それはどういう…」
👨🏻‍⚖️「ポチッとな。」
(ジングル音)
👨🏻‍⚖️「Lady's and Gentleman Boys and girls Welcome to クイズ!アルパカ~ノ・ヘブン!」
(拍手音)
👼🏻「え?何これ?」
👨🏻‍⚖️「さぁ始まりましたクイズ!アルパカーノ・ヘブン。この番組はチャック・バウワーという人間への理解度を試すクイズ番組です。今回の回答者は~(ドラムロール)チャックの妻、テルマ・バウワー!」
(拍手音)
👼🏻「何なの一体?」
👨🏻‍⚖️「そして対戦者は~(ドラムロール)こちらの方~!」
💀「ど~も皆さんこんにちは。魔黒福造です。」
(拍手音)
👼🏻「あ、あなた!チャックの周りをうろついてた変なセールスマンじゃない!」
💀「おや、バレましたか?フォッフォッフォッ~」
👼🏻「何で生きてる人間がここにいるのよ!」
💀「フォ~フォッ。大人の事情ってやつです。まま、いいじゃありませんか。」
👨🏻‍⚖️「果たしてテルマさんは魔黒さんにクイズで勝てるのか!?」
👼🏻「私は妻よ!負けるわけないじゃない!」
👨🏻‍⚖️「さぁいきましょう!第一問!チャックの職業は連邦捜査官ですが、所属している機関の名前は…」
(ピンポーン音)
👼🏻「CTA!」
👨🏻‍⚖️「正解です~!!CTUと間違えやすいんですが、さすがですね!」
💀「フォ~フォッフォッ。これは手強い~。」
👼🏻「当然でしょ!この位!」
👨🏻‍⚖️「では第二問!CTAにてチャックの相棒的存在である女性分析官の名前は?」
(ピンポーン音)
👼🏻「クロイ・オブラク!」
👨🏻‍⚖️「テルマさん正解~!!」
💀「早い早い。私、ボタンを押す事も出来ないです~。」
👼🏻「こんなの私の圧勝よ!」
👨🏻‍⚖️「では第三問!チャックの妻、テルマ・バウワーのバストサイズは…」
👼🏻「えっ!!」
(ピンポーン音)
💀「Bカップ!」
👨🏻‍⚖️「…ですが、チャックの"好みは"何カップでしょうか?」
(ピンポーン音)
💀「Eカップ!」
👨🏻‍⚖️「魔黒さん正解です~!!」
👼🏻「こら!何なのその問題!!何であなたそんな事まで知ってる訳!?」
💀「フォ~フォッフォッ。ちょっと見ればその位分かります。それに私はチャック・バウワーさんの事なら何でも知ってますからねぇ。」
👼🏻「もう!失礼しちゃうわ!次次!!」
👨🏻‍⚖️「はい、続いて第四問!最近チャックが夜寝る時にルーティーンにしている事は…」
(ピンポーン音)
💀「アルパカの数を数える事!」
👨🏻‍⚖️「魔黒さんお見事!!」
💀「フォ~フォッフォッ。」
👼🏻「何でアルパカなのよ!普通数えるのは羊でしょ!」
👨🏻‍⚖️「さ、現在の所2:2の同点です。頑張って下さい~!第五問!チャックとテルマには高校からの共通の友人である…」
(ピンポーン音)
👼🏻「ショリッド・スネーク!」
👨🏻‍⚖️「…という友人がいますが、彼の口癖はなんでしょう?」
(ピンポーン音)
👼🏻「これはわかるわ!(咳払い)"待たせたなぁ~。"」
👨🏻‍⚖️「テルマさん素晴らしい!」
👼🏻「友達だもの!当然よ!」
💀「フォ~フォッフォッ。私は今彼がどこにいるか知っておりますけども。」
👼🏻「え?どういう事?」
★I.L.
👨🏻‍⚖️「さ、問題はあと二問です!いきましょう!第六問!チャックは職務中に色々な問題を起こして来ました。銀行強盗や下着の万引容疑で逮捕、職場でエロ動画を見たりボヤ騒ぎを起こしたり、機密情報を配信で流したりラジオに夢中でテロリストを逃したり、メイドカフェでボッタくられたり。さて、他に何があったでしょう?」
👼🏻「む…難しいわね…え~っと…」
💀「しかし、あなたのご主人とんでもない捜査官ですなぁ。」
👼🏻「ひ、否定は出来ないわね…ん~あ!」
(ピンポーン音)
👨🏻‍⚖️「はい、テルマさん!」
👼🏻「ディズニーパークで老人を驚かし、心臓麻痺を起こさせた!」
👨🏻‍⚖️「あ~残念!それは職務"外"での話でした!」
👼🏻「あぁ~!そうか~!!」
💀「んじゃ私が。」
(ピンポーン音)
👨🏻‍⚖️「はい!魔黒さん!」
💀「そうですねぇ~ん~証拠品の人肉饅頭を食べてしまった事でしょうか?」
👨🏻‍⚖️「正解です~!!」
👼🏻「あぁ~それもあった~!!」
💀「フォ~フォッフォッ。」
👨🏻‍⚖️「さぁここまで勝負は3:3の同点!この問題で勝負が決まります!最終問題!」
👼🏻「絶対負けないわよ!」
👨🏻‍⚖️「今年のテルマさんの命日を思い出して下さい。いつもよりお墓が綺麗になっていたと思いませんか?」
👼🏻「え~っと、確かに~そうだったわね。」
👨🏻‍⚖️「さて、その理由をお答え下さい。」
💀「フォ~フォッフォッ。」
👼🏻「え~何かしら…そう言えばいつもよりチャックも神妙な感じだったような…私その前の日までフロリダにバカンスに行ってたから…」
👨🏻‍⚖️「どうですか?この問題の正解者が勝利となりますよ!」
👼🏻「よしっ!」
(ピンポーン音)
👨🏻‍⚖️「テルマさん!」
👼🏻「墓掃除が面倒になったから業者に頼んだ!」
👨🏻‍⚖️「残念!違います~!」
👼🏻「え~!わかんな~い。」
💀「では私が。」
(ピンポーン音)
👨🏻‍⚖️「魔黒さん!」
💀「答えはズバリ、出会い系サイトに夢中で命日の日付を勘違いし、その1週間前にも掃除をしていたから。ですな。」
👨🏻‍⚖️「正解です~!!御名答~!!」
👼🏻「え~!?だから今年はお花や供え物も豪華だったのね!あんの野郎~!!」
👨🏻‍⚖️「と、いう事でここまでお送りして来ましたクイズ!アルパカーノ・ヘブン!勝者は魔黒福造さんでした~!!」
💀「フォ~フォッフォッフォッフォッ~」
(拍手)
👼🏻「うるさいぞテメェら!!」
👨🏻‍⚖️「See you Later!!I'm a perfect アルパ~カ~」
★I.L.
👼🏻(ナレーション)
「私はチャックを今でも愛している。だから彼が他の女性との出会いを探す事に対して、最初は複雑な気持ちもあった。
でも今は、それ以上に彼の幸せを願っている。彼が私を乗り越えつつあるように、私も彼を手放しつつあるのだ。
早く傍で支えてくれる良い人を見つけ、穏やかな気持ちで前を向いて幸せに生きていって欲しい。
それだけが私がこの世に残している、たった一つの願いだ。」
(♬ 歌 サビ)
👨🏻‍⚖️「え~テルマ・バウワーさん。審査の結果…今回の滞在延長は、残念ながら認められませんでした。」
👼🏻「そんな…」
(ガーン音)
👨🏻‍⚖️「今年の12月25日、誕生日の日にあなたはあの世へ旅立つ事になります。心のご準備を。」
👼🏻「トホホ…」
★END

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