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【KING LEAR】観劇記

「リア王」を読み、「俳優日記」を読めば後は実際に舞台を観るだけ。
という訳でまつもと市民芸術館へ。俳優、演出家、舞台美術家、まつもと市民芸術的館総監督、等々の肩書きを持つ串田和美がリア王を演じます。
(公演名はKING LEAR)44年ぶりに主役リア王を演じるとのこと。と言われても普段舞台を観る習慣がないのでなんのことかほぼ分かってないんですけどね。

 重要なのは舞台の出来ですよね。
大きい声では言えないんですけど、シェークスピア劇を観るのは初めて。2種類の翻訳を読み比べ事前学習はバッチリ⁈
 しかし、こういう古典劇って原作に忠実な脚本とかなり大胆に新しい解釈を加える脚本があるんですね。そして今回の「KING LEAR」は後者でした。その点はちょっと残念。そして主演の串田和美さんはセリフを何回か噛み、声量はあるんですが聞き取りずらい声質で最初はリア王のセリフだけが楽しめませんでした。しかもちょっと厳しい物言いですが背丈が低くく、貫禄に乏しい王様でした。他の俳優陣が大柄で、ハツラツとしていただけに彼の欠点が余計目立ちました。

 こう書くとダメな舞台だと思われるかもしれませんが、十分楽しめました。最初は気になった大胆な解釈も現代的な要素を取り入れその意図はある程度成功していると言えるでしょう。また舞台美術や小道具にも斬新なアイディアが取り入れられていました。特に面白いと思ったのはパイプ椅子を剣に見立てていること。決闘シーンはパイプ椅子で斬り合っています。最初は何のことか分かりませんでしたが、最後には本物の剣にしか見えなくなりました。その他の場面でもはパイプ椅子が大活躍?です。ありふれた道具の活用法に感心しました。おそらく地方劇場で限られた予算の中、さまざまな工夫を凝らし、より良い演劇を目指す執念を感じました。
 何となく舞台の魅力に惹き込まれそうな予感がします。ただ次回は正当な?リア王を観劇してみたいですね。

〆は蕎麦。旨し!

 余談ですが舞台終わりは友人と蕎麦屋に行って一献傾けました。 二次会?はワインバーで。珍しい自然派ワインを自家製パンとチーズで堪能しました。それにしても松本の文化度の高さと食べ物の美味しさにはびっくり!また再訪したいなぁと思いつつ、家路へとつきました。

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