障がい者が働くということ

長女の会社の仲良しの同僚が、明日会社を辞めてしまいます。
まだ、入社して数ヶ月。
彼女はうちの娘と同じで、障がい者枠の採用者です。

娘によると、特別支援学校の同級生で企業に就職した子のほとんどが仕事をやめているそうです。その後再就職した子もいるし、していない子もいる。

私の考えですが、原因はいくつかあります。

1.企業側に理解がない
そのため障がい者に無理強いしている
これに対しては特に言いたいことはないです。

2.支援学校に原因があるケース
支援学校は高等部一年生になるとすぐに就職活動が始まります。
作業所ではなく企業への就職を目指している生徒は何度も企業実習を受け、自分のできること、苦手なことを把握し、先生に推薦してもらう、というのが支援学校の謳い文句です。

ところが、現実は厳しいです。
特別支援学校にまわってくる就職先なんて選ぶ自由があったものではありませんでした。
あくまでも数年前、長女が卒業した年の話ですが
男子は、体が丈夫なら労働キツめの工場か介護。
女子は清掃会社。
向き不向きもなく、卒業してすぐに働き始めなくてはなりません。
それはちょっとあんまりだと思ったので、うちは卒業後は就労支援センターに通わせました。
1年間無料(昼食つき)で通い、ハローワークに繋げてもらって就職しました。
就労支援センターは就職してからも、企業と本人の間にクッションのように介入してくれていて助かります。

3.本人に原因があるケース
幸い、娘はまだやめてないですが彼女を見ていると、まあ、働くことがしんどいだろうなあ、という感想です。

あくまでも娘の場合ですが…。
自閉症スペクトラムのため、聴覚、味覚、肌の感覚が異常に過敏です。
体幹が弱くてまっすぐ立てず、膝が曲がってしまう。

規則正しく栄養バランスを考えて食事を採れない、夜にしっかり眠れないので、しょっちゅう体の具合が悪くなります。
娘は月に2、3回、早退や欠勤します。
こんな感じなので、どんなに企業側がしっかりしていても、本人の問題で働くことが無理になってしまうのは仕方ないのかなと思ってしまいます。

私達にできるのは、そんな彼らを、「甘えている!」と糾弾しないことだと思います。
もし、娘の体に私の中身が入ったら果たして今の私と同じ人格でいられるでしょうか。
ちょっと自信がないです。

だから、健常者たちのルールを守れない弱者たちを切り捨てるような働き方じゃなく、
ハンデのある人間も無い人間も、しんどくなったらちゃんと休めて、働けない期間があっても生活の心配をしないでいられるだけの収入があるのが理想だなあ、と思います。










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