見出し画像

悪辣とは、なにをさして辣なのか

映画ウィニー」の記事でおもった類似点

「無能な日本社会がWinnyを潰した」という理解だけでは「世界を変えるイノベーション」が絶対に生まれないと言える理由 2023/3/20(月) 7:57配信 FINDERS

■映画『Winny』 あたらしい意識高い系をはじめよう。3月10日公開の映画『Winny』が好調だそうです。私も観てきましたが非常に良い作品だと思いました。ただ、私はWinny事件のことを単に・天才プログラマーを無理解な日本の国家権力が潰してしまった話。
映画『Winny』は、実際にこの事件を担当した弁護士である壇俊光氏のブログを基にした小説が原作であり、Winny開発者の金子勇氏が逮捕されてからの取り調べ、地裁での法廷劇、そして無罪を勝ち取ったあと心臓発作で亡くなるところまでが描かれます。
当時の時代を思わせる小道具類も、一部で金子氏の遺品や壇氏の私物を使うぐらい凝っていて、ソフトウェア開発をしているシーンや匿名掲示板「2ちゃんねる」に書き込んでいるシーンなどパソコンの画面はプロのエンジニアによる監修を入れ、変に演出されずにそのまま再現されており、特にいわゆる「オタクっぽい技術マニア」の人たちに対して、よくある偏見を持った戯画化をすることなく肯定的に丁寧に描かれていることが「当時のオタク」たちから見ても好感されている完成度になっているようです。 部分抜粋

誰から訊いたはなし?

この件に関しては何度も書き、そして読まれていると思うのでクドクドした、言い回しは避けたい。相対的比較的、意見として好意的に受け入れられていることが全体として理解できる。

ただ、ステレオタイプ紋キリかたの、捉え方では、その核心部分までは至っていない、というのが著者の言い分らしい。確かにそうだし不可部分の何か、を社会は透過していないとした弁のようにもとれた。

その視点に立って分析してみると、私なりの意見も付け加えたくなる。というのは、これまでの不可解な一連の事件を、随時検証してみると、ある部分で共通項があるような気がしていた。
だが、個人的スタンスとして、一介の社会民だし、中央から発信されるニュースソースに限定すれば、それが、もっとも信頼すべき情報として読むわけで疑いはない(と思っていたが、昨今のネット情報の余波を被って、そうではなくなった)。

また個人でも、その気になれば検索網を駆使して、ある程度の情報が取得できる。また動画配信によっては規制外の情報が垂れ流し状態で、まさに「仁義なきアナーキーリテラシー」として炎上を含めて、新たなニュースソースの場になっていることは否定できない。

その、「ウィニー」に関しては、国内IT世界の共感者多数に支持された、という背景もあり、その肥大特権国家権力司法に抑圧された製作者を讃える声が、映画を作らせたと云ってもい。

その線上論理で云えば、先の「スタップ細胞」捏造?事件で、自殺に追い込まれた「笹井芳樹」氏など、環境はまったく異なるが深層部分の横に張った「茎ね」部分でつながっているように思えた。

そう考えると、その線上には、これまで社会紙面を賑わかした、何人かの顔ぶれが思い浮かぶ。

その筆頭では政治家の「田中角栄」(ロッキード事件、贈収賄罪現役逮捕収監)であるし、リクルート創業者の「江副浩正」、同じく贈収賄罪。

それより歳は若くなって、村上ファンド「村上世彰」、同系列の「堀江貴文」、最もあたらしい事件で経路の変わった経済事件日産「カルロス・ゴーン」などである。

以下は、それについての抜粋記事。

■「田中角栄」首相(現役) 2021/3/22(月) 8:01配信 :現代ビジネス
昭和の田中角栄、江副浩正、二人は善人か悪人か
日本人が「田中角栄」を大好きかつ大嫌いであるワケ
「失われた30年」が過ぎたこの国は、まだ昭和が続いている。総括が終わっていない、という意味において。今、日本人が直視しなければいけない昭和の大事件、それはロッキード事件とリクルート事件である。多くの人が知らない真相とは? 田中角栄とは、江副浩正とは何者だったのか? 
今回、二大事件を扱った重厚なノンフィクション、『ロッキード』(文藝春秋刊)著者・真山仁氏と『起業の天才! 』(東洋経済新報社刊)著者・大西康之氏の特別対談を実施。事件の総括から見えてきたのは、「成り上がりが嫌いな国民性」と「異物の存在を許さない日本の空気」だった。 (構成:藤岡雅)

「失われた30年」とは何だったのか
大西 真山さんの『ロッキード』(文藝春秋刊)には、日本という国が天才政治家の田中角栄をどう持ち上げて、どう落としたのかが克明に描かれています。ロッキード事件は、現代に重要なメッセージを送り続けていると思いました。真山 ありがとうございます。『週刊文春』でこの連載を始めたのは、ちょうど平成が終わるというアナウンスが始まったころでした。私は小説の『ハゲタカ』シリーズを通して平成を描いてきましたが、バブル経済がはじけて景気が急落した当初は「失われた10年」だったのが、結局「失われた30年」となって、つまりまるまる平成という時代は、結果的に昭和の後始末をやっていただけでした。
私がずっと疑問に思っていたのは、「昭和は総括されたのか」ということ。銀行が抱えた大量の不良債権などを、税金を投入して処理をして、単に数字のつじつま合わせをしただけ。昭和に起きた本質的な問題の解決を、平成は先送りにしただけだったのではないか。

 戦後の昭和(1945年~)はそれまで「政治の国」だった日本を、「経済の国」にしようと試みた時代でした。また底流に日米関係があって、ときどき、噴火口からものすごい問題がマグマみたいに飛び出してくる。その一つがロッキードでした。

 事件の当時、私は中学生でしたが、大人気だった田中角栄総理が叩き落される様をみて、日本の政治はダメだと思った。小説は、新しい価値観を社会に与えて、民主主義の政治に大きな影響も与えることができる。ロッキード事件は私が小説家になる原点の一つだったんです。
また、田中角栄という魅力的な人物を自分なりに見つめてみたかった。ロッキード事件が起きた70年代は、昭和が最も熱かった時代です。当事者ではない人間がもう一度あの事件を振り返ることで見えてくる昭和の実像があるのではないか。そう思って取り組みました。

■2014年1月に小保方晴子(理化学研究所)と笹井芳樹(理化学研究所)らが、チャールズ・バカンティ(ハーバード・メディカルスクール)や若山照彦(山梨大学)と共同で発見したとして、論文2本を学術雑誌ネイチャー(1月30日付)に発表した。発表直後には、生物学の常識をくつがえす大発見とされ、小保方が若い女性研究者であることもあって、世間から大いに注目された。
3月10日、若山はこの矛盾を始めとして、STAP細胞が3胚葉組織への分化能を持つことを示す画像が博士論文と酷似していた事実を受けて、論文の撤回を呼び掛けた。
2014年6月10日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの自己点検検証委員会(CDB 自己点検検証委員会)は、小保方晴子、丹羽仁史、笹井芳樹が、2014年1月30日のアーティクル論文発表の1年前の2013年1月時点で、STAP幹細胞にTCR遺伝子再構成がなくなっていたという結果を共有していたが、STAP幹細胞にTCR遺伝子再構成がないことを記載せずネイチャーに発表していたことを報告した。
公開遺伝子データ解析により明らかにされた矛盾
理化学研究所統合生命医科学研究センター上級研究員の遠藤高帆は、小保方らのレター論文の発表に付随してWEB上で公開されていたmRNAの配列データの一塩基多型(SNP)を解析することにより以下の結論を得、9月21日、日本分子生物学会の英文誌 Genes to Cells 上で発表した。
論文の撤回とその理由
画像や解析結果の誤りなどにより、7月2日にネイチャーに投稿された論文は撤回に追い込まれ、「STAP現象全体の整合性を疑念なく語ることは現在困難」などの著者らのコメントも発表された。

撤回理由は調査委員会が調査した疑義や不正認定した2枚の画像に加え、1) レター論文のキメラ胚の写真において、ES細胞由来とSTAP細胞由来の写真がともにSTAP細胞由来のものであったこと、2) アーティクル論文の2倍体キメラ胚の写真に、4倍体キメラ胚の別の写真が使用されていたこと、3) デジタル画像処理によるものを「長時間露光」と誤って記載していたこと、4) レター論文のSTAP細胞とES細胞の図において、ラベルが逆になってしまっていたこと、5) 『ドナーマウスと報告された STAP幹細胞では遺伝背景と遺伝子挿入部位に説明のつかない齟齬がある。』、の5点があげられている。

~「STAP細胞はあります」から4年、地獄をさまよった小保方氏の今
『小保方晴子日記』を読んで 佐藤 優 週刊現代 2018/5/16~


voice.リンク 「スタップ細胞」

オリジナルFILE

■「村上ファンド」 大人の線香花火だったフジテレビ買収劇2005年
フジテレビ買収工作事件 傍聴裏舞台・踊らされた堀江、黒幕だった村上
短期集中連載・保田隆明の “村上裁判傍聴記”
2007年05月15日 09時00分 公開 ITmediaアイティメディア
証券取引法違反罪に問われた村上氏は「ほとんど証拠らしい証拠は出てこなかったじゃないですか」と、検察に主張した。一方の検察は、ライブドアがニッポン放送の株を大量取得が確実になったことで「確信犯」だと指摘する。果たして、インサイダー取引の境界線はどこにあるのか。
村上インサイダー裁判のポイントを整理した第1回。村上ファンドが目指したもの、そして村上氏が嘘をついた理由を追った第2回に引き続き、検察側との攻防のほか、堀江氏との企みなどに迫る。
 →第1回・村上ファンドが行ったのは、本当にインサイダー取引だったのか?
 →第2回・嘘つき村上が嘘をついた理由
 →最終回・踊らされた堀江、黒幕だった村上
堀江氏と村上氏の付き合い
最初は会食で知り合った。仕事の話はあまりせず、ライブドアの堀江貴文氏が「時空を曲げる」という表現を使って繰り出すいろんな話は、聞いていて楽しかった、と村上世彰氏は供述している。
堀江氏がテレビを買収したがっていることをいつ知ったか、という弁護側尋問に対し、村上氏は2003年9月に、ライブドアからWOWOWが欲しいと聞いたのが最初だったと述べている。
村上ファンドによるニッポン放送買い増し
村上ファンド側が目指したのは、自らと義勇軍となってくれる株主の合計が、ニッポン放送の株主総会で議決権の過半数を握ることだった。そのため、まず村上ファンド自身が株式を買い増すことになる。ただ、闇雲に株式を買い増しては株価がつりあがってしまうので、株価の推移を見ながらある程度低い値段の時だけ買いを入れていたという。同時に、村上ファンドが株式を買い増せば、大量保有報告書を提出する必要があるが、それを見た個人投資家などが追随買いをすると無駄にまた株価が上がるので、大量保有報告書の届出義務が発生する場合は、どうせならその時に買えるだけたくさん購入しようという作戦だったと村上氏は供述した。
これに対し検察側は、村上ファンドによるニッポン放送株式の大量買い増しは、2004年11月8日のライブドアとのミーティングを受け、ライブドアによるニッポン放送株式の大量取得が確実となったことで、インサイダー取引の確信犯として行ったと指摘する。

ここから先は

3,391字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?