見出し画像

それは100年前の原油掘削だった

2023年10月02日

AIがもたらした“5つのゲームチェンジ” 日本の「脱・ガラパゴス化」

生成AIがもたらした“5つのゲームチェンジ” 日本の「脱・ガラパゴス化」が目前に迫るワケ
2023/10/1(日) 18:40配信 ITmediaビジネスオンライン
筆者(リブ・コンサルティング先進テクノロジーユニット ACROBAT 所長の森一真氏)は普段から、ベンチャー企業や大企業を対象に、AIなど先進テクノロジーと呼ばれる分野で、コンサルティング支援を通じてビジネス成長を考えている。

【写真で見る】生成AIがもたらした“5つのゲームチェンジ”とは?(写真:ITmedia ビジネスオンライン)自民党AIプロジェクトチーム 「時代局面を考える」資料

ITmedia


 今回は”生成AIが「ガラパゴス日本市場」を崩壊させるワケ”というテーマについて、さまざまな業界の中で最も影響を受けるであろうIT業界を前提に、この生成AIのインパクトを解説していく。2022年11月からGPTをはじめ生成AIが爆発的に流行した。AIの歴史ではいまだかつてないスピードで普及し始めていて、本記事を執筆している時点でも大流行となっている。その上で、まずは生成AIがもたらした5つのゲームチェンジを紹介する。

生成AIがもたらしたゲームチェンジ
 1点目は、AIサービスと日常的に触れ合うユーザーが爆発的に増加したことだ。AIには小難しいイメージもあり、自分で直接操作することはほとんどなかった。それが、AIが非常に身近になり「AIの利用者が爆増」したのが、大きな変化だろう。

 自民党AIプロジェクトチーム第2回の中で安宅和人氏は、従来のAI普及のボトルネックであった「専門スキル」の壁が薄れたことで、爆発的に利用者が増えたと分析している。今後はさらに非言語データの拡充を通じて言語化の壁も超えることが期待されているという。

 現に、従来はAI利用といえばプログラミングや統計、数理、情報工学などの学習が重要と言われていて、現在はChatGPTへの「質問力」や「言語化力」が重要と言われている。より汎用的な能力である「自然言語」の対話型インタフェースによりChatGPTは爆発的に普及した。さらに今後、画像も含むマルチモーダルへの発展が見込まれている。

 2つ目はアプリケーションの在り方が変わったことである。これまでは、ECサイトで見た商品や、動画サイトで見た動画などユーザーの行動に応じたコンテンツのパーソナライズ化にとどまっていた。コンテンツのパーソナライズの次元だと、ユーザーの行動がインプットになって、特定のアルゴリズムにのっとったアウトプットとして推奨コンテンツの一覧が返ってくる。

 一方で、ChatGPTの革新性の一つとして、コンテンツだけでなく「機能」をパーソナライズできることが挙げられる。インプットとアウトプットが多様になり、さまざまなことができるようになった。商品などのレコメンドはもちろん、言語の翻訳・長文の要約・アイデアの創出、UIのプログラムを作るなど、ビジネスにも活用できる「機能のパーソナライズ化」ができるようになった。

 3つ目の変化は「価値のシフトの加速」である。以前から言われていることだが、計算や集計作業などAIの台頭=自動化によって陳腐化する・仕事が奪われると言われる業界も一部あり、アイデア創出など従来のAIでは難しかったビジネスタスクまで生成AIがアウトプットできる時代になってきた。 

 前述の通り、インプットに応じて最適なアウトプットを作るところが最適化して、徐々にAIに代替されていく。すると残るのは、人が感じる右脳的な情緒や、人間関係や組織を体現するビジョンなど”上流”と言われる部分だろう。そのような上流や、人の手を介する実働部分の下流に関しては、人間の知見が一定程度残るが、その間となるスマイルカーブの真ん中部分の知的労働においても、今後はAIへの代替が見込まれる。

 カスタマーサクセスなど本来、人間的な寄り添いが価値を発揮する部分については、今後の価値変化について不確実性を含む。カスタマーサポートのような質問対応に関しては、今後AIによって大幅な効率化が見込まれるためコモディティ化が進むと捉えられる。一方で、今後、知見の集約・AI活用による生産性向上をレバレッジとして、より人間的な寄り添いが重視されていく可能性がある。今後は技術進化のスピードがさらに激化することに鑑みると、顧客の変革ニーズも強まると想定され、そのような顧客に寄り添うカスタマーサクセスの重要性は高まる可能性がある。
以下割愛

この生成AIが「ガラパゴス日本市場」を、崩壊させるかさせないかは、別問題として、昨日の休み時間の半日、費やしてみたテレビドラマが、それと同じような問題点を指摘しているようにおもったので、その感想を書いてみよう。
TBSドラマ『VIVANT』(ネタバレ)
2023年7月期のTBS系列「日曜劇場」枠にて、ドラマ『VIVANT』が放送されました。9月17日最終回が放送>
乃木(堺雅人)は別班の任務でテントに潜入したことをベキ(役所広司)に打ち明けますが、ベキは最初から見抜いており乃木を殺しませんでした。
乃木の作戦を知っていたのは、櫻井(キムラ緑子)のみ。そして乃木は、もう1人の協力者は野崎(阿部寛)だと明かしたのです。

野崎は乃木の「スネイプ社」など、あらゆる言葉から乃木の潜入作戦を悟って協力者となりました。こうしてベキは乃木と黒須と共に、フローライト採掘と裏切り者探しを行っていくことに。
そんな中、乃木やノコル(二宮和也)たちはワニズ外務大臣に呼び出されます。そこには大使の西岡(檀れい)の姿も。そこでワニズはフローライト採掘において、ノコルにかなり歩み寄った提案をしてきました。
しかし太田(飯沼愛)の調査によって、フローライトの情報を政府に流した裏切り者は。ゴビの秘書のジャンであることが分かった。

5日後、ノコルは政府の提案を受け入れ調印します。しかしゴビが裏切って政府の味方となり、フローライト採掘は政府が主導権を持つことに。そこにやってきたのは野崎とチンギス。野崎は西岡に、決断を迫ったのです。5日前、ジャンがゴビに操られていたことが分かりゴビの裏切りが発覚。乃木は最終手段として野崎に協力を依頼することをベキに提案しますが、それはベキが捕まるということ。ベキは最初からテロで人を殺してきた罪を償うつもりで、ベキは野崎と対面を果たしました。野崎は西岡にバルカ政府ではなく自分たちと手を組むよう説得し、西岡はワニズを裏切って乃木たちの味方に。こうしてノコルはフローライト採掘の責任者となり、今後も孤児たちを救っていくことを宣言。ワニズ、ベキ、バトラカ、ピヨは逮捕されたのでした。

しかしベキたちは日本で逃亡を図ります。別班4人の生存情報をテントに流した日本のモニターは、新庄(竜星涼)でした。ベキはまだ日本への恨みを持っていて、乃木は日本が危ないと帰国を急ぎます。ベキは内閣官房副長官の上原(橋爪功)と家族を監禁。上原は当時のベキの上司で、バルカでベキの救助中止を言い渡した張本人でした。ベキは上原に発砲しますが、その前に乃木がベキ、バトラカ、ピヨを銃撃。ベキは乃木の腕の中で、倒れ込んでしまった。

乃木は神田明神へ。そこで薫(二階堂ふみ)とジャミーンと再会を果たします。しかしFが「置いてあるぞ」と現れ、乃木は祠の赤い饅頭を発見したのでした。部分引用 ciatr[シアター]抜粋

これを観た人は、ダイジェストで理解されますが、観てない人にとっては難解なストーリーで、理解するのが大変です。推理小説のようで、企業ドラマでもあり、国家存亡のドキュメントであったり、なかなか欲の深い意欲作だと感じました。

最終的には、「フローライト採掘」(100年前の原油採掘と同じ)をめぐって、その利権争奪で、将来の国家存亡にかかわる重要ファクターとなっていて、かつての植民地政策で潤った西洋帝国圏の追随がまったくなかった、という点で意欲的と判断できたのです。

そして問題は、「価値のシフトの加速」、以前から言われていることだが、計算や集計作業などAIの台頭=自動化によって陳腐化する・仕事が奪われると言われる業界も一部あり、アイデア創出など従来のAIでは難しかったビジネスタスクまで生成AIがアウトプットできる時代になってきた。 引用

であり、まさにそれはすでに現実化されていて、アメリカ版テレビドラマ(u-next)を観ていてわかるのは、セリフがそのAIによって吹き込まれていて、殆ど判らないほど、高度化していることでわかるのです。ですから、編集段階で、その本人が吹き替え入力の手間がいらないということは、それだけで経費1/2が削減されたということです。

換言すると、映画撮影セットのような、大道具表面細工セットで、街並みを再現し作り出す方法に似ています。もっともいまではCGですから、経費は30パーセントは削減できるでしよう。当然、それに掛かる人件費もカットされ、結果的にひとがいらない、という自明のロジックなんです。

そうやって時代が一気にシフトするという現実です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?