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どうして小説を読むか

皆さんは小説を読みますか? わたしは過去の投稿で、現代小説を批判しました。 といっても、その全てではありません。素晴らしい作家も数多くいらっしゃる中で、どうしても目につくようなヒドイのもあるというわけです。 ヒドイといっても、実はいろいろあります。プロの作家が書いているわけですから、基本は全てしっかりしていると思います。ただし、ベストセラー作家や、アニメ化してヒットするような漫画などと比べると、そこには一口に「通俗的エンタメ」といってもクオリティに雲泥の差があります。

    • ダメ小説考

      小説というのは、わたしは現在、弱いジャンルであると思っている。 魅力的なメディアとは言えない。 漫画の方が強い。今後はアニメの方が強くなっていく予感があるが、地力があるのは現在、漫画だと思う。 いったい何のことを言っているのか。 それは「物語を描くちから」のことである。 わたしは現代小説をよく読んでいるが、現代小説というのは(中にはベストセラーになるものもあるが)、漫画に比べるとたいして話題にならない。 もちろん漫画のなかにも、まったく売れない作品はあるだろう。さ

      • 4年ぶりに東京に来た。そして京都

        パンデミックから、遠出をできる限り控えていましたが、やがてそれも精神的に限界だと感じるようになりました。 むかし東京で一人暮らしをしていたことがあります。荒川区の町屋という下町です。三年間そこに住み、シティライフを満喫しました。 いや、当時は実際、あまり面白くなかった。東京は住むのに向いていない土地だと感じていました。 一言でなぜかというのは難しいのですが、やはりゴミゴミしているせいというか、人・ビル・広告が常に自分に迫ってくるような感覚がありました。 貧乏学生だった

        • 作品の考察とは、作品である

          作品の考察って、なんか気持ち悪いものもある。 考察というより、単なる書き手の妄想のような気がしてならないものもあるから。 有名な話だと、トトロの少女たちはすでに死んでいる、というものがある。 こういった内容がいかに筋が通ったものであれ、『トトロ』の作品価値やテーマには一切関りがないものであるのは確かであって、 その考察を眺めている人も、まさかそれが公式見解だと信じる人は(中にはいるだろうが)ほとんどいないだろう。 では、どういうふうに眺めているのか。 ある程度、人それぞ

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          ウィル・スミス平手事件を見つめなおす

          あれからずいぶん長い時間が経った。 あの時は、アメリカ国内ではスミス非難の嵐が巻き起こり、 日本国内ではスミス擁護の意見が中心となった。 あらかじめ伝えておくが、わたしはジェンダー論については、不勉強なのでとても意見などを言える立場にないと思っている。 また黒人の権利問題についても同様で、それについて意見を言うつもりはない。 平手打ち事件にまつわる様々な意見を読んでいく中で、日本においてのこの問題の核心は、善悪という枠を超えた、なかなかに深刻なものなのではないか、それなの

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          嫌なことから逃げてもいい、という言論

          むかしツイッターで(現X)よく流行っていた(今もかも) 「つらいことがあったら逃げてもいい」という言論。 ここに「いやな仕事はやめよう」「すぐに転職を考えよう」「モラハラ彼氏・彼女とは別れよう。もっといいひとが見つかる」「結婚しろとうるさい親から逃れよう」などといった言論も派生作品として入る。 わたし個人としては、こういった「逃げ場を作ろう」という意見にはもともと賛成で、日本人は真面目すぎる方が多いくらいだから(人種的なものなのではなくて、文化的・教育的な産物)、そうい

          嫌なことから逃げてもいい、という言論

          ウィッチャー3の後にドラクエ11をやってみて思ったこと

          すこし乱暴な議論になるかもしれない。 個別のタイトルをこき下ろすつもりはなくて(そう見えたなら申し訳ないと思う)、いったいそれぞれ何を目指しているのか、理想とする世界観はなんなのか、という話になる。 ちなみにドラクエ11は最初の王様とのイベント後で止まっている。 面白いストーリーだと思うが、あまりやる気が起きない。 たいしてウィッチャー3だが、ストーリーラインは退屈なシーンも多いものの、作り手がめざす世界観については大きく納得できる。ドラクエ11とは逆になった。 なに

          ウィッチャー3の後にドラクエ11をやってみて思ったこと

          オタクは分かりあえる?

          「オタク」というと、2000年から続く日本の大問題かもしれない、と思うのですが、浅学であるわたしでは、たかだか、自分の体験を語ることしかできません。 以下、駄文ですが、がんばって書きます。 とある日常系の漫画を読んでいて、ふと悲しくなったことがありました。 「オタク」というライフスタイルが共通する、男女がいて(友達以上恋愛未満です)、ほのぼのオタ活をしながらラブコメをするのですが、ある時有名サークルの知り合いから電話がかかってきて、コミケの売り子を頼まれたので、男女二人で

          オタクは分かりあえる?