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母のいる世界

母が亡くなってから
考えずにいられなかったこと。

人は死んだらどこへいくのだろう?

葬儀を終えて身体は無くなってしまったが、
なんというか、nothing、ゼロになるのは違う気がした。

この世のどこを探しても、どこにもいない。
でも・・・

気配というか・・・
かすかに皮膚で感じているそれを
この世の言葉で翻訳するならば、

たましい。

そう、母そのものはどこへ行ったのだろう。

身内、友人、知人、宗教、本
いろいろな答えがあったが、
これが唯一の正しい答えというものはなかった。

答えがないのではなく、あるけれど、知らない。
では、何を信じるか。
信じたものが、答えになるから。

たくさんの本を読んだ中で、
導かれるように出会ったのが

アニータ・ムアジャーニー著
「喜びから人生を生きる!」
「もしここが天国だったら?」

エベン・アレグサンダー著
「プルーフ・オブ・ヘヴン」

この三冊が、とても希望になった。
三冊とも臨死体験の本。

臨死体験と聞くと、本当かな?と身構えてしまうが
アニータとエベンの文章はどれも誠実で説得力があった。

あちらの世界で、懐かしい人と出会ったこと
亡くなってもたましいは消滅しない。と書かれており、

答え合わせをしてもらえて

やっぱり!
居るんだ!

母の存在はちゃんと居る。
それだけで嬉しくて。

母はとても優しい人だった。
優しすぎて、自分の分まで与えるような人で
辛い思いをすることが多かった。
もちろん辛い思いだけではなかったけれど、
最期は、とても苦しかったはずだ。
そんな人が
砂塵ように消えて終わりだよ、なんてのは、あんまりじゃないの。

一緒に美味しいものを食べたり
ドライブに行ったり、お喋りしたりは出来ないけれど・・・。

もう一度会えるかもしれない。
会ってもらえるかもしれない。

日々、ひとりぶつぶつと
これ美味しいね、アレむかついたんだ、
母に話しかけても、反応がない。
だだっ広くなった世界はさみしく、悲しい。

会えたらどんなに嬉しいだろう。
相槌の声を想像する、笑顔を。やわらかな髪を。
たくさん話を聞いてもらおう。