画像1

PET SOUNDS

スズキコウタ
00:00 | 00:00
2014年、2015年に相次いで祖母と愛犬を亡くしました。その頃につくったサウンドコラージュで、元ネタはビーチ・ボーイズのLP『ペット・サウンズ』の一番最後に収録されている列車が通り過ぎ、ブライアン・ウィルソンの愛犬が吠える「あれ」です。

犬の吠え声は、生前に愛犬が吠えたときにEDIROL R-09というレコーダーで24bit / 96khzで収録してあったもの。
通り過ぎる列車の音は、かつて祖母と長い時間を過ごした母方の実家の跡地(踏切と隣接した場所でした)に、着想した直後、同じくEDIROL R-09を持って、2015年大晦日に録りにでかけたものです。

そのふたつをおそらくableton Liveで編集したはず。

この犬の声じゃなきゃダメだし、その場所の列車通過音じゃなきゃだめなわけですが、それはすごく私的な意味・価値の世界でもあるわけです。2016年4月に製作したものの、冷静になった自分が発表する機会を持つことはなく、これまで棚の奥にしまっていました。(この列車通過音を2015年末に録音したその日に、R-09が壊れてしまったんですが、その符号を経験したことも、「これは自分のものに」と思った理由かもしれません)

『ペット・サウンズ』は僕が世界一素晴らしい音楽だと思う作品で、ブライアン・ウィルソン以上に才能がある芸術家も存在しないという、半ば新興宗教のように崇めてきた世界です。そのことについては、また機会があれば。

最後まで読んでいただきありがとうございます! よろしければチップや、仕事依頼もぜひご検討ください◎