#2だから何度も言っているように、

男女の権利は平等であるべきだ。そんな横断幕を掲げた男性議員も増えてきた。男性の雇用を増やす政策も知らない間に作られ、徐々にではあるが私の学校にも男性教員の比率が上がっている。風香の学校の役員はまだ女性ばかりだが、私の学校の校長は今年度から男性教師になり、地元の新聞で取り上げられていた。

「ナンパでもしに行く?」
「そんなガラじゃないのわかってて言ってるでしょ。」
「たまにはいいじゃん」
風香は暇そうにしてまた煙草に火をつける。
「このぐらいの時間に吸うたばこが一番美味いよな」
時計の針がどこを指していたっておんなじことを言う。
風香が短くなったタバコを消す。

「校外学習しばらくおんなじなのウケるよね」
明日の目的地であるベガの方を向いて彼女が言う。
「お金ないんだろうね。まぁその方が気楽でいいかも」

「応用装備は自前じゃなきゃいけないらしいし、一応ショップ寄ってこうか。」というため息のような声を聞いて、私は吸い終わったバニラを灰皿に擦り付け、彼女についていく。





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