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七菜乃写真展「#おうちヌード」

モデルを募り、その人の住まいに出向いて撮る連作。

天井の高さや窓の大きさ、サッシやガラスの種類で建築年代が類推できるのだけれど、都内か郊外の少し古めの、あまり広くはない部屋が多い。

スタジオではなく、その人が住み暮らす場所なので、それも含めた画面に映るものすべてが、撮られる人の人となりを表している。
「かわいいもの」を身の回りに置いても、その「かわいい」の基準もそれぞれ異なる。
それなりに片付けてはあるが、その片付け方からも、それぞれの人生の一端が写り込む。

部屋の灯りも消して、窓から入る自然光だけで撮影しているので、画面は暗め。
ソフトフォーカスなので事細かには描写されず、そこがどんな部屋なのか、見る側に解釈の余地が生まれる。

適度に湿り気のある、静かで穏やかな写真たち。

(2024.04.17 記)

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