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反対にも負けず17歳が結婚する

「シンナーをやめてから1年も経っていれば問題無いです」
病院の先生は私の希望通りに答えてくれた。
先生のおかげで私の両親は結婚を認めた。
そして…
テルの両親は…
テルは私と違って家庭環境に恵まれていた。
ごく普通の家庭に超未熟児で生まれたテルは、かなり甘やかされて育っていた。
成人した息子が17歳の子を妊娠させた。
当然、産む事にも堕ろす事にも強く意見を言える立場では無かった。
そんなテルの両親の元にテルと2人であいさつに行った時、話は何でもなく終わりテルの両親も結婚を認めてくれたんだと思った。
しかし、テルが私を残し外出した途端に本音をもらした…
テルの両親は私を居間に呼び、こう言った。
「マユちゃん。今回は赤ちゃん諦めてもらえないかしら…」
正直むかついた。
確かに予定外の妊娠だ。
それにしても、みんながみんな中絶しろと言う。
いい加減うんざりだ。
しかもテルの両親は私が1人の時を狙っての話である。
私は黙って話を聞いていたが最後に一言…
「もぅ決めた事です。赤ちゃんは産みます」
それだけ言ってテルの部屋へと戻った。
こうして私とテルは結婚する事になった。
私の長年の夢…
暖かい家庭を作る為、そんな理想に向かって進み始めたのである…

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