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ジャーマングリップって実は2種類あるの知ってますか? 「リストジャーマン」と「エルボージャーマン」を解説! テキスト版 Moyashi先生のドラムレッスン 初心者〜中級者向け

あなたのドラムライフを最適化するドラムオプティマイザー、Moyashi先生こと持冨です。
もう10年以上専門学校で講師をしていますが、スティックを左右対称に持つグリップのマッチドグリップは、間違った知識で覚えている人が非常に多いです。スティックの基本的な持ち方を解説している記事がすでにありますので、そちらと合わせてご覧ください。
今回は2種類のジャーマングリップを解説します。
それでは行ってみましょー!

そもそもジャーマングリップが2種類あるということを知っている人は、ほぼいないのではないでしょうか?
結論から言うと、ジャーマングリップは「リストジャーマン」と「エルボージャーマン」の2種類があります。人間は全く同じ動きをしているようで、実は使っている部位が違うことがあるのです。

腕の使い方は大きく分けて2つ、手首を主動としている人と、肘を主動としている人に分かれています。「主動」と言うとちょっと難しく感じますが、要は中心となって動いているのはどちらか? ということです。
これはドラムを叩くときだけではなく、日常生活やスポーツをするときも同じです。物を手に取るとき、ボールを投げるとき…変なクセがついていない限りは、誰しも常に同じ方を主動として行動しています。
つまり同じジャーマングリップでも、手首が主動の人は「リストジャーマン」、肘が主動の人は「エルボージャーマン」に分かれているのです。

まずジャーマングリップの基本的な動きを見ていきましょう。
スティックはハの字に構えて、中指と腕のラインを真っ直ぐにします。

ジャーマングリップは前腕を内側に回転させて叩きます。前腕はとう骨、しゃっ骨と骨が2本あり、しゃっ骨を軸としてとう骨を動かすことで、前腕が回転します。

前腕を回転させ、ドラムにヒットするときに手の甲が上を向く、これが正しいジャーマングリップです。


ではリストジャーマン、エルボージャーマンを解説していきます。
まずリストジャーマンから。手首の動きは指先の動きと強く結びついています。そのため手首主動の人は、物を掴んだり扱ったりするときに、指先を使いたがる傾向があります。吊り革を指先で掴んだり、ボールを掴むとき手のひらに隙間ができる人は手首主動の可能性が高いですね。
その特性通り、スティックは中指、薬指、小指の指先に引っかけます。

親指の位置が非常に大切で、親指は指先、さらに下半分で持ちます。

肘は固定したまま、手首を意識して骨を回転させます。

この動きが基本ですが、これだと振りが小さいですよね? 小さい音はこれで対応出来ますが、大きい音を出す場合はこの動きに「後から肘を足す」ことで振りを大きくします。

リストジャーマンはとにかくスティックの持ち方が難しいので、最初は5本の指全てで同じバランス、同じ力加減で持って行うと良いでしょう。第1関節辺りに引っかけて持ち、慣れて来たら徐々に指先へ移行していくと良いでしょう。

次にエルボージャーマンです。
肘は手のひらの動きと強く結びついています。そのため肘主動の人は、物を掴んだり扱ったりするときに、手のひらを使いたがる傾向があります。吊り革を手のひらで掴んだり、ボールを掴むとき手のひらにベタッとくっつける人は肘主動の可能性が高いです。
その特性通り、スティックは手のひらに触れるくらい深いところに引っかけます。親指は上半分、第1関節に近い側面で持ちます。


振り上げは腕相撲のような形です。肘から動かし、振り上げたときに手の甲が外側に向くように振れば、骨はきちんと回転します。


力が抜けていれば自然と手首が動き、骨は回転します。エルボージャーマンはまず大きく動かし、徐々に小さい動きにしましょう。小さくなっても手首を使おうとせず、肘から動かします。

どちらもまずはスティックを持たずに、腕の動かし方を練習しましょう。
前腕の回転をしっかり身につけることがジャーマン攻略の鍵なので、むやみにスティックで練習するより速く習得出来ますよ!

今回は以上になります。いかがでしたか?
次回はフレンチグリップを解説します。もちろん2種類「リストフレンチ」「エルボーフレンチ」がありますよ。
ではまた次回お会いしましょう、お疲れ様でしたー!

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