ドラムの神々に学ぶ 第31回 エド・シグペン

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第31回はエド・シグペンです。
オスカー・ピーターソン・トリオのドラマーとしてあまりにも有名な、ジャズ界を代表するレジェンドです。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


エド・シグペンの特徴を簡潔にまとめると…

①「ブラシの神様」と形容される程のブラシテクニック
②全くブレのないタイムとグルーヴ
③アメリカだけでなくデンマークでも活躍
④演奏者としてだけではなく指導者や臨床医としても手腕を発揮

ではひとつずつ解説していきましょう。


①「ブラシの神様」と形容される程のブラシテクニック

エドと言えばブラシ、ブラシと言えばエド。それ程エドのブラシテクニックは図抜けています。
様々なスイープの手法を使いこなし、スピード感やダイナミクスを表情豊かに描いていく…ワイヤーブラシの可能性を極限まで引き出したプレイと言えるでしょう。
そんなブラシテクニックを解説する教則本や映像を、エドは残してくれているので、ブラシを学びたい方は必見です。


②全くブレのないタイムとグルーヴ

エドはグリップだけ見ると手首主動のように見えますが、実際は肘主動でプルビートの使い手。腕の使い方は完璧ですが、グリップの分ほんの少しタイムが短くなっています。
そのため、リズムがうねるような感覚ではなく、綺麗に回っているような印象を受けます。
確かなテクニックで全くブレがなく、スピード感、安定感共に抜群のグルーヴが特徴です。


③アメリカだけでなくデンマークでも活躍

1950年代頃から、デンマークのコペンハーゲンに移り住むジャズミュージシャンが増え始めます。そうしてコペンハーゲンではジャズが発展していきます。
エドも同じようにコペンハーゲンへ。移り住んだのは1972年。ロックの人気が高まるにつれ、ジャズの人気は低下していきましたが、そんな中でも精力的に活動し、その名を残しています。


④演奏者としてだけではなく教育者や臨床医としても手腕を発揮

エドはコペンハーゲンを拠点として、パフォーマーと教育者の両方で活躍します。さらには臨床医としても活動。
直接指導だけでなく、教則本を5冊、教則映像を2本残しており、非常に効果的な指導方法で世界的に有名です。
エドは、ジャズ界最高の演奏家&教育者の1人として、音楽家や批評家から賞賛されています。


以上、エド・シグペンの紹介でした。いかがでしたか?
エド・シグペンに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!

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