見出し画像

ブランド力か人望か

僕は
高校では吹奏楽部、
大学ではオーケストラサークルに所属しており、ファゴットという楽器を演奏していた。

当時はプロの先生にも習うほど
のめり込んでいた。

先日ひょんなことから当時教わっていた
プロの先生のリサイタルに招待された。

先生とは学生の時以来お会いするため
約10年ぶり

今まで先生の演奏に行ったことがなかったので、僕はリサイタルをとても楽しみにしていた。

リサイタルといってもクラシックの演奏会のような演奏会用のホール会場ではなく

食事をとりながら、軽くお話ししたりできるパーティのような形の会場だった。

久しぶりに先生と再会

「今日は私の友人たちやお弟子さんを集めた
身内のパーティなので自由な感じで楽しんでくださいね」

とのこと。

周りを見渡すと、おじさんおばさん、
というか先生が70歳なのでそのあたりの年齢の方達とそのご家族ばかりだった。

どことなーく品の良さを感じる
おじ様おば様たち。

トレーナーにゆるめのロングパンツできた僕は寝巻きで来たかのようで完全に場違いだ。

おーまいがぁ

すると先生が教え子の方を紹介したいとのことでついていくとピンクのセーターを着たおじ様と20歳くらいの息子さん。

息子さんが結構やんちゃな見た目で
毛先は金髪、ちょっとチャラついた感じのボーダーのセーターを着ており、ネックレスをつけていた。

おいおい、どこのボンボンのドラ息子だよ。。
と、思いながら挨拶すると

こんにちは!
はじめまして!◯◯と申します。
と、深々とお辞儀。

え、、

困惑した。

なぜなら彼はその風貌とは裏腹に大変丁寧で明るい挨拶。
めちゃめちゃ好青年だったからだ。

「お父さんはお医者さんでね、息子さんは音大生なんです。」

医者

そう聞いた途端に僕の中で見る目が完全に変わってしまった。

たしかに見た目はヤンチャだが、
挨拶からも分かるようにところどころ漏れ出す品の良さ&育ちの良さ

しかし人を見た目で判断してはいけないが
職業で見る目を変えてしまうのも良くない

僕は相手が医者の息子だからといって
手加減はしないぞ

こちとらベンチャー企業、ブログでぼやいている30代サラリーマンだコラ。

子供の頃学級委員長や、サークルでも長を経験した。
人が自然と集まる人望の持ち主だ。

心の中で対抗しながら自我を保っていた。

すると僕の方に一匹のハエが飛んできた。

ブーン、、

と飛んできたハエは僕のコップの縁に止まった。

そのまま他の卓にも飛んでいくかと思いきや
そのハエは何故か僕のコップから離れず
あろうことかコップの内側に入ってきた。

僕はそのハエを見て

やはり集り(たか)やすいのは自分だと確信した。



この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?