はじめに

　はじめまして、「からす」と申します
ポケモカードのプレイヤー「トウヤ」「ユウキ」
（双子）の父兼、デッキビルド、分析・戦略、
スパーリングパートナーをしております
本記事はチャンピオンズリーグ2024福岡（シニア）で優勝したトウヤのデッキ選択の経緯や中身について解説するものになります
（※今回、本人が考えた大部分を監修し記事にしております）
　なお二人の公式大会記録は下記のとおりです

環境考察

　CL福岡1週間前の全体的な状況は、1/4を黒リザードン、次にパオジアン、ルギア、アルセウスギラティナが環境の半数を占める環境でした
　他にもロストバレットやカビゴンLOなどのデッキも高勝率で台頭しており
　※現在の環境は
　　・高火力、高耐久の殴り合い
　　・進化・退化含めた「どうぐ」ギミック
　　・詰ませる＆山札破壊
　方向性の異なるデッキが入り乱れる環境と理解していました
　上述のものは全体の環境でありＣＬ福岡の環境読みにあたりマスター・シニア・ジュニアの各クラス毎の環境特性は異なります
　それを加味した上で予選８回戦を戦うにあたり
マッチングする可能性について
【最優先】黒リザ（ピジョ、ビーダル型）、ルギア、ロスバレ
【優先】悪ツキ、アルギラ
【低】パオジ、カビゴン、キバLO、古代バレット
上記９種のデッキタイプへ優先度とアタリをつけ、各々のデッキへの解答を考えていく事になります

デッキ選択＆採用理由

　CL福岡5日前の時点で参加させていただいた練習会にて「テツノカシラ入りロストバレット」が
１２勝２敗と感触が良く採用筆頭候補でした
　但し練習会では黒リザとのマッチングが比較的少なく、黒リザ練習では勝率を上げることができなかったことから断念しました
　同様に検討した候補が「古代バレット」になります
但し高HPの相手に対し、どうしても火力が届かない問題が残っていました
何度も構築をやり直す内に高HPの相手に対して明確なプランが作れたこと＆その再現性が安定したことから選択することにしました

【採用理由】４枚採用のものは割愛します
　①チヲハウハネ：１枚
　　・テツノカイナをワンパン
　　・+まけんきハチマキでアルセウスをワンパン
　　・+ブースト古代で２回殴ることもできます
　　・逃げエネ重＆スタートしたくない為１枚
　　※上ワザ「ふみならす」は頭の片隅に置きます
　②ハバタクカミ：２枚
　　・ロスバレキュワワーの機能不全
　　・カビゴンLOの特性「とおせんぼ」無効枠
　　・テツノツツミの特性「ハイパーブロアー」
　　　を考慮して２枚採用
　　※対ロスバレ戦は殴った方が強い為、盤面形成
　　　の繋ぎ（妨害）にも使える
　③イダイナキバ：１枚
　　・山札が少なくなった相手をワザ
　　　「じばんほうかい」でLOする選択として
　④カウンタキャッチャー：２枚
　　・序中盤は、探検家やオーリムを打ちながら
　　　裏を取りたいため２枚採用
　⑤つりざお：１枚
　　・終盤アタッカーをリサイクルしたい場合が
　　　あるため１枚採用
　⑥ハイパーボール：２枚
　　・使用しない「古代」カードをトラッシュし
　　　火力に変えつつサーチできるため２枚採用
　⑦入れ替えカート：２枚
　　・逃げエネ３の入れ替え用
　　・しゅりけん+ロストマインの打点ずらし
　　・盤面にエネルギーを残しつつ入れ替えたい
　　　場合が多く２枚採用
　⑧ともだちてちょう：１枚
　　・サポートがポケストップでトラッシュに送
　　　られる場合の再利用
　　・終盤のサポート濃度を上げてポケギアで
　　　引く可能性を上げる
　⑨覚醒のドラム：１枚＜ACE SPEC＞
　　・１枚のカードから手札や盤面を拡げること
　　　ができるデッキのため１枚が複数枚に変化
　　　するドラムと相性が良く必須
　⑩まけんきハチマキ：１枚
　　・基本戦術に記載しますが、必要な打点確保
　　　のため１枚必須　　　
　⑪ボスの指令：１枚
　　・終盤システムポケモンを狩りイージーwinを
　　　狙うこともあるため１枚採用
　⑫ポケストップ：３枚
　　・デッキの約1/3がグッズで構成されている為
　　　かがやくゲッコウガと並ぶドローエンジン
　　・探検家の先導を打って、必要札を抱えつつ
　　　ポケモンを展開するとグッズの濃度があが
　　　りヒット率は高くなっていく
　　・サポートが落ちてしまっても火力UPと捉え
　　　許容できることも強み　　　
　　・嵩張っても旨味は無い為、３枚採用

基本戦術

　・基本的には先攻をとるデッキです
　・盤面に並べるポケモンは
　　コライドン（1or2)、トドロクツキ（3）、
　　その他古代(1or0)、かがやくゲッコウガ(1)
　　になります　
　・対高HPポケモン（280点、330点ライン）に
　　対して、序盤は2回の攻撃で倒すことになり
　　150点+150点、150点+180点のダメージ
　　ラインを狙う意識が必要です
　【理由】120点+160点ラインが出せれば良いが
　　この盤面ではコライドン「げんせいらんだ」
　　で150点ラインしか出ません
　　160点ラインを出すには
　　・トドロクツキ「あだうちやばね」で9枚古代
　　・コライドン+まけんきハチマキを引くこと
　　を狙うことになります
　　それよりも1回目の攻撃で150点ラインを作る
　　重要性が高いという事です
　　もちろん、打点が足りないこともあります
　・幸い黒リザードン・アルセウスであれば1回目
　　の打点は180点です
　　ブーストエナジー古代を貼れば、1度耐えるこ
　　とができます
　（※ロストスイーパー等 安心はできませんが
　　相手は6回攻撃を通す必要があります
　　落ち着いてサイド２ずつ取りましょう）　
　・このデッキの一撃最大火力は350点でます
　　（※ハチマキなし）
　　しかし現実的には、ひたすらに盤面を作って
　　中打点で殴り続けられるのが強みです
　・対ロスト、パオジはトドロクツキ・コライ
　　ドンのＨＰ140点ラインが厳しく有利です
　・対イダイナキバＬＯは、古代バレットの打点
　　ラインがあがり有利です
　　山札枚数を把握しつつ逆にキバでLOも視野へ
　・カビゴンＬＯについて
　　基本戦術が異なります
　　かがやくゲッコウガを場に出さず古代
　　（ハバタクカミ2枚必須）で盤面を埋める必要
　　があります。
　　（※マンタイン「きしにはこぶ」ケア）　

当日のマッチング

予選_12位
　1回戦　✕ロスバレ
　2回戦　〇アルヌメロコン
　3回戦　〇ロスギラ
　4回戦　〇トドロクツキ
　5回戦　〇ルギア
　6回戦　〇トドロクツキ（キバ入り）
　7回戦　〇アルセゼラオラ
　8回戦　〇ピジョリザ
トーナメント
　1回戦　〇古代バレット
　2回戦　〇ビーダルリザ
　準決勝　〇ロスバレ
　決勝　　〇ロスバレ

【内訳】
　ロスト系4回、黒リザ2回、アルセ系2回、
　トドロクツキ2回、ルギア1回、古代バレット1回
　のマッチング結果になりました
・ロスト系が多くパオジとのマッチングが少ない
　のは読み通り
・ルギアとのマッチングが少なかったのは
　運が良かった部分と感じています

最後に

　古代バレットは、新レギュレーション後に新しく登場したデッキタイプです
まだ構築は完成しつくしていない&今後の古代のカード次第で伸び代のあるカテゴリだと思います
何か一つでも参考になれば幸いです
　また応援してくれた方々、スタッフ・運営の皆様へは感謝しかありません
この場を借りて御礼申し上げます
　ご質問ありましたらXの方まで、フォローもお気軽にお願いします
デッキ解説は以上です！

おまけ

　今回のおまけの内容について
CL福岡へ向けた練習内容について書かせていただければと思います
　私は勝ちに無欲なこともあり練習することを強要しないので、２人のポケモンカードの大会へ向けた練習量は少ない部類だと思います
また、学校行事と部活動を優先しているのでポケモンカード関係のイベント参加率も高くはありません

今回のCL福岡の場合
・兄弟で自発的に検証（約2週間前）
・ジムバトル１回参加（2週間前:ポフィン集め）
・非公式のイベント参加（1週間前）
・お誘いいただいた5日前の練習会（半日）
・私との対練習（前日6時間程度）

限られた中でデッキ選択するにあたり何を考え、
短時間でどんな練習をしているか？
何を大事にしているか？
お応えできる範囲で書きます。
（※その思考に至る私自身のカードゲームの経歴についても少し触れます）
ここからはデッキ解説とは異なる内容になりますので有料記事とさせていただきます
応援いただけましたら２人のJCS、WCSの活動資金へ充てさせていただきます！