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INEOS159 Challenge - あと2日 -

レースは12日に決定!!

 ついにINEOS159チャレンジのレース日が公式 HPで発表され、10月12日(土)と正式に決定されました。正確なスタート時間は明日11日の午後に発表されるとのことです。

レース日の選定には当日の天候コンディションがレースを行うのに最適かどうかを慎重に予測した上で決定しなければなりませんでした。天候分析チームのRobby Ketchell氏は次のように言っています。

We have looked at the weather patterns for Vienna coming through and the current conditions are looking to be optimal for temperature, humidity, wind and precipitation for this Saturday morning.
We are currently looking at less than 2 m/s wind speed on the start location on the bridge and a temperature of between 5-9 degrees Celcius from 5AM-8AM on Saturday. After 8AM the temperature is looking like it will rise slightly, and humidity will drop slightly. For the Challenge we need a 24-hour window of no rain to keep all the surfaces dry and that is currently looking to be the case for Saturday too.

重要とされるファクターは気温、湿度、風そして雨になります。気温は10度前後、湿度は80%以下、風が弱くそしてレーススタート前後で雨が降らず路面が乾いているといったことが条件になります。こういったコンディション一つ一つについてプロジェクトチームは最適な環境を分析し、その環境を再現できる場所としてウィーンをレース地に選んでいます。そして12日はそういった条件を考えた上で最適と判断されたようですね。

ということで、ついにあと2日です。本番前の様々なプレイベント動画がYoutubeでライブ配信されています。本日の19時からは記者会見の様子がライブ配信されるようです。今までの動画なども見返しながら、興奮を抑えつつ待ちたいと思います。

電気自動車による高精度ペースメイク

 ペースメーカーたちも着々と準備を進めているようですが、もう一つ注目すべきはランナーを引っ張る先導車です。

ペースメイクで最重要視されたのは42kmを通して一定のペースで走り切ることです。

マラソンレース中で多くの選手はペースの上下を必ず行うでしょう。これはKipchoge選手も同様です。しかしペースの変化はより体力を消耗させてしまうことから、本プロジェクトでは同じペースを維持することを目標としてペースメイクを行う準備をしています。そのために重要なのが先導車になります。

先導車にはランナーへの排気の影響がなく、高精度な速度制御技術を搭載した完全電気自動車が使われます。この電気自動車が先頭で基盤のペースをつくります。車にはタイムを表示する電光掲示板と、道路にレーザー光によって基準ラインを投影する機器が搭載してあります。この基準ライン上を目安にペースメーカー達は走り、その後ろをKipchoge選手が走ります。

本番で走る電気自動車には速度を一定に保つ高度なクルーズコントロールシステムが搭載され、また1kmごとのラップタイムを車にフィードバックし速度を補正したり、予測を行うことができるとのこと。これにより練習で得られた誤差は2時間で0.2秒未満という素晴らしい精度を実現しています。

なかなか注目されにくい部分ですが、このペースメイク技術なしではプロジェクトの達成は難しいと思います。

最新技術とトップランナーたちのペースメイクも必見です!