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TVCM・認知施策評価指標|09/28/2018


事例)スマートニュース|TVCM・認知施策評価指標

現スマートニュース社のCMO(最高マーケティング責任者)による、
『スマートニュースの“すごい”データマーケティング』という勉強会に参加してきましたのでメモ共有します。

【スマートニュース】
・http://about.smartnews.com/ja/
・現在「3,000万DL」を達成済み
・ユーザー数No.1 ニュースアプリに成長
・男女比:ほぼ半数が女性(女性ユーザー獲得で成長)
・一日あたりの利用時間18.3分/人(毎日の習慣アプリとして定着)
・現在は米国マーケットでのDL獲得に目を向けている

【ブランド管理のKPI指標】

■ブランド・ステイトメント
『世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける』
 
■マーケティング戦略
 →ブランド=「良質な」にこだわりマーケティング戦略を立案
 →「良質」を因数分解し“その状態を作る(=KPI化)”

■ブランド管理のKPI指標(データマーケティング)
『良質』をマネジメントする主なKPI
 1)女性比率(女性に支持される=女性が品質/評価のバランスをとる)
 2)アクセス頻度×滞在時間(毎日の習慣として利用される)
 3)アクティブ会員比率(無駄・強引に数を取ったユーザーは死に会員になる)
 4)独自性(差別化ポイント)でのブランド想起率(ユニークなポジショニング)
>>>結果「3,000DL」「女性比率半数」まで引き上げ「利用時間No,1アプリ」に成長。
>>>ブランドリフト(認知)も「結果(データ)」で検証/証明できる

【TVCM=認知の成果指標】

・TVの効果検証は「出稿(GRP)」とインストールの相関でシンプルに見る。
・局別、時間単位/番組単位ごとに、分刻みでインストール数値を見る(TV効果の指数化:CPI)。
 ※シンプルに可視化すれば、誰にでも傾向は分かる。

・TVCM出稿=Googleトレンドとアプリインストールは完全に相関がある。
 ※Googleトレンドを見てるだけでもいいかもよ。

【TVCMの使い方のセオリー】

・CMでは「カテゴリ名(ニュースアプリ)」を叫ぶのは避けたい。
 →カテゴリ1位の検索量(売り上げ)に貢献してしまうから。
 (「ニュースアプリ」の想起では「Yahoo!ニュース」「Gunosy」が競合)

・訴求メッセージ(独自性×ベネフィット)を変えた7本で出稿テスト。
・テストは「福岡」と「北海道」(経験上、地域バイアスは無し)。
・コストを抑え、まずはテストを地方で行う。
・結果次第で、1週間前でも出稿計画を変更する(地方なら出来る)。

・30秒は無駄。
・15秒の方が、パフォーマンスが良い。

・15秒では「ブランディング/ストーリーが語れない」という意見もあるが、それはTVCMの役割ではないと判断している。
・TVCMに役割りを求めすぎるのは、コスト効率が悪化するだけ。
・過剰な期待をしない方が良い。

【TVCMのクリエーティブ】

・「CM好感度」を上げても意味がない。
・「XXXのCMを見た人」ではく「ブランド/商品が欲しい人」を増やす。

・クリエーティブはひねる必要なし(15秒でパッケージする)。
・当たり前のことを、素直にストレートに言ってくれるタレントをキャスティングする。
・より「旬」のキャスティングが良い。
 「吉岡里帆」「千鳥」
・芸人さんは、短いセリフを強く言うのに慣れていてミスが少ない(3テイク以内でOK)。

・UI(スマニュー画面)×訴求メッセージのセット。
・OnlyOne(独自性)×ベネフィット(価値・利便性・メリット)。
・「教え(先生)」と「学び(生徒)」でメッセージ構成する。
・どの「ポジション(ホワイトスペース)」を獲りに行くか?
・「独自性」を「売る」ためにTVCMをつくる。

・自社商品/サービスの「独自性」と「ベネフィット」を突き詰める。
・それが出来ていないから、クリエーティブに逃げる。
・マイナスをカバーするためにクリエーティブ(ひねり)を使ってはダメ。

・クリエーティブに逃げるCMディレクターとは仕事しない。
・「CMを作りたい人」か「商品を伝えたい人」かで代理店(ディレクター)を選ぶ。

・コンペは、選ぶ目/評価軸がクライアント側にあるのが前提で行う必要がある。
・クライアント側で、やりたいことが明確なら、良い悪い判断できるか、そうでない人には評価は無理。
・「やりたいこと(要件定義)」をクリエーティブに作り上げ磨くことに時間をかけるべき。
・期待値をもっているから「期待以上」が見抜ける。
・そうでなきゃコンペは時間の無駄。
・「CMを面白く作りたい」人は見抜ける(避ける)。 

【チャネル/デバイス】

・スマホはリーチはとれるが、一度の刈取りには向かない。
・複数回当てて説得することを前提にプランニングする。

・効果/反響は「TV→PCウェブ→スマホ」。
・マス層(ボリューム)を獲りに行くならTV。

【「クーポン訴求」は正しいか?】

・「クーポン=割引/新商品発売」もユーザーにとっては“ニュース”。
・ユーザーにとっての「良質なニュース」を徹底的に考え抜いた(=戦略化)。
・まだ競合が取れていないポジション(ホワイトスペース)を獲りに行く。
 ※ターゲット調査済み

・「クーポン」目当てで来ても、ニュースに触れる導線にしている。
・「クーポン」目当ての人の滞在時間も長い(ニュースを見ている)。
 ※数値で証明済み

・「クーポン」の利用実績×興味関心項目を把握済み。
・「クーポン」も広告利用する(行動履歴×商圏、プロファイル)。
 ※データマーケティングにデータを活用

【SNSの使い方】

・エンゲージメントのために使う。
・リーチの数ではない(結局リーチは金で買えるから)。

・基本、新規獲得向けのメッセージングに使う。
・新規のお客さんを動かすパワーで使えば、既存顧客もおのずと動く。

・「新規」「既存」と分けるのは、効率が悪い(あまり意味を感じない)。
・「新規」向けに売る=既存も(改めて)利用したくなる。
・「新規」向けにサービスを訴求することで、既存顧客の離反も抑制できる。
 ※数値で証明済み

【スマートニュースのCM】
 ■千鳥編|http://about.smartnews.com/ja/2018/04/02/2017040202/
 ■吉岡里帆|特別版ムービー「将棋」編|https://www.youtube.com/watch?v=Q7EmLfV3Py8

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