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思わずいいね!を押してしまうプリクラ

思わずいいね!を押してしまうプリクラはどんなプリクラだろうか。

語弊があるけど、いいプリクラは誰でも撮れる。しかし、思わずいい!と心を動かす程のプリクラは誰でも撮れる訳ではない。

プリクラは、ほぼ秒単位の撮影時間の中で、画面に映るお互いの顔を見て似通った表情を作ったり、ポーズを取るのはある意味スキル(技)が求められる。

そのスキルは、自分で顔やポーズを作ってリード(提案)したり、相手のポーズに合わせて自分も臨機応変に表情やポーズを変えたり、相手とどれだけリンク(連動)できるかどうかだ。

突き詰めると、撮る相手とどれだけ阿吽の呼吸が出来るかにかかっている。さらに言うと元々持っているセンス(素質)も関わってくる。




私が高校生の頃、どうしてもこの二人が撮ったプリクラが欲しい!と思う友達の組み合わせがあった。その二人が大阪に遊びに行ったときのプリクラを26枚(26種類)もらった。猛烈に欲しくて友達にねだりまくったら「そんなに欲しいなら全種類あげるよ!」と気前良くくれたのだった。

猛烈に欲しいと思わせる何かを分解すると、
・二人がお洒落であったこと
(当時流行の古着を着こなしていて可愛かった)
・顔やポーズがリンクしている
(二人で連携して変顔やポーズを作っていた。
 白目や舌出し、ジャンプ、グリコポーズ等)
・引きやアップの仕方が上手い
(顔か全体か、見せたいところが分かりやすい)
・落書きのバリエーションが多くて見てて楽しい
(花火の落書きや、LIVE中の出来事を書いた文章、
 二人が食い倒れ人形に扮する落書きなど)
・田舎から大阪へ遊びに行ったときのプリクラである
(都会での旅行記が見れる)

26種類とも見ていて飽きないプリクラで、傑作だった。この頃(2004年)はプリ機がポーズを画面で提案してくれる時代ではなく、写す人の裁量に任されていた。インスタも携帯画像もない時代なので画像加工もなく、プリ機の中で全てが完結していた。そんな短い時間の中で、クオリティが高いプリクラを撮ることができるというのは一種の才能だと思う。

この二人のプリは阿吽の呼吸のポーズや表情もだが、それに合わせた落書き(イラストや、言葉の選び方、文字)も二人ともセンスが良くて上手かったので、絶対に欲しいと思わせるプリクラになっていた。今の時代だとTiktokとか撮っても上手かっただろうなと思う。




最近、簡単なgif形式の動画を作りたいと思い、参考にTiktokを見るようになった。Tiktokを作るのはプリクラとはまた違って、個人で編集して何回でも修正して、いい!と思ったものを投稿できるようになっている。

Tiktokで人気な人は表情を作ったり、ポーズを作るのが上手い。音楽に合わせて動きを作って、いかに編集するかで個性やセンスが問われ、同じ音楽でも撮る人によって違う仕上がりになっている。

Tiktokは一人で撮ったものも多いが、同じ人でも誰かと二人で撮ってるものの方が人気が高い。二人の表情や動きがいい具合にリンクしてるといい!となるのはプリクラにも似ているし、動画だから相手に合わせる瞬間が見れるところも良い。さらにTiktokが上手い人のプリは表情に微妙なバリエーションが多くてかわいい。




プリクラは動画ではないから、二人並んで同じポーズを撮ればなんとなく良いものは撮れる。しかし、本当にかわいい!とか欲しい!(今の時代だと保存したい!)となるプリが撮れるかどうかは、隣にいる相手とどれだけ上手く連携できるかどうかにかかっている。

打ち合わせしたり計画してもいいプリクラは撮れる。けど、本当に似たもの同士で何も計画していない無邪気さ、偶然出来た楽しさが垣間見れるプリクラも魅力的で、思わずいいね!を押したくなる。


ELIE

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