見出し画像

猫の占い師(小6のクラブ活動で制作した絵本。製本は母親がやりました。)

猫の占い師
猫の国の王は、占いが好きで、
毎日、占ってもらっていました。
ある日、占い師は、こう言いました。
「王様、あなたは死が近いと出ております。」
「さっきの占いは、とても不吉だった…。
わしが、死ぬなんて。
何とか、あの予言をくつがえしたい。
でも、どうしよう…。う〜ん…。」
「そうだ!
人魚の肉を食べれば、
不老不死になれるぞ!」
そこで、王様は、軍隊を引き連れ、
人魚がいると言われている、
ねむりの泉へむかいました。
つきました。
人魚が、たくさんいます。
「それっ、かかれっ!!」
王様の 一声で、
軍人たちは いっせいに、
人魚をつかまえにかかりました。
ついに、人魚をつかまえることができました。
王様は、大喜びです。
人魚を車に乗せ、城へ帰ります。
城に帰った王は、コック長に言いつけました。
「もうすぐ、ここに人魚が届くはずだ。
それを、すぐにステーキにして、
わしの部屋に持ってくるのだ。」
「うん、できたぞ。
さあ、王様の部屋に…。
しかし、おいしそうだな…。ゴクン。
でも、このステーキは へいかに…。
どうしたらいいんだ…。
う〜ん、う〜ん…。」
「えーい、食べてしまえっ!」
コック長は、ステーキを平らげてしまいました。
コック長が、ステーキを食べてしまったので、
王様は、不老不死になれませんでした。
【《墓》ゆうかんな すばらしき 我が国王 ここにねむる】
かわりに王になったのは、
王様の死を占った、あの占い師でした。
新しい王の、占いの能力のおかげで、
猫の国は、いつまでも幸せに栄えました。
おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?