ドイツで危機一髪!(元教授、大阪駅でヨーロッパの鉄道旅を思い出す。その6):定年退職25日目
数日前までドイツでの講演や食事に関して書いていましたが、その際過去の記憶をよみがえらせるために、当時の写真を探していました。私の学生時代はすべて紙の写真だったのでアルバムを見れば一瞬だったのですが、その後はすべてデジタル(最初はデジタルカメラ、後にiPhoneとなり、しかも機種が多数にわたる)で、コンピューターのどこに何が保存されているかわからなくなってしまいました(汗)。
皆さん、どうされていますか?
そう言えば、イェール大学の成田悠輔さんと近藤麻理恵(こんまり)さんとの対談で、写真などのデジタルデータの片付けの際には全消去もアリではないか、と言っていました。私も「デジタル終活」をそろそろ考えなければいけません。
話がそれましたが、定年退職はデジタル整理にちょうど良い機会と思い、少しだけ様々なデータをまとめだしました。そこでドイツ写真を見ていましたら、懐かしさとともに危機一髪の珍写真が出てきました。
国際学会も何回か続くと、普通とは少し変った場所(失礼!)で開催されることがあります。その時もそんな感じだったと思うのですが(真偽はわかりません)、ドイツのKloster Banzというカトリック系の修道院(バイエルン州。バンツ城としても知られる。(タイトル写真))で開かれました。何の知識も無くバタバタと行ったので、到着してから驚きました。あとで聞きますと、当時の修道士達の学識の高さが有名だったそうで(江戸時代の学問所のイメージ?)、それで選ばれたのかも知れません。
延々と何の話を書いているかというと、そういう歴史のある建物だったので、一般のホテルとはいろいろと違っていました。部屋(下写真)にはTVも電話も無く、机とベッド、小さなシャワーブースとトイレがついているのみでした。きっと、学問に集中できるように、あえて不便な環境にしていたのでしょうね。
ちなみに、私の部屋のシャワーは壊れていて水しか出ませんでした。ホテルなら文句を言うところでしたが、修道院ならそういうシステム(日本の滝行のイメージ)なのだと勘違いして我慢していました。幸い、時期が夏だったので問題は無かったのですが、あとで皆のいる場で「さすが修道院はシャワーも水なのですね」と言ったところ、「それは単なる故障だ。すぐに直してもらえ!」と笑われました。
そんな学会でしたが、会期中に困ったトラブルが起こりました。どなたかの講演中にトイレに突然行きたくなり、トイレを探しました。ようやく地下に見つけたのですが(下写真)・・・
困りました、危機一髪です。HerrenとDamenのどちらが男性用かわからない!! ドイツ語の表示だけで何のヒントもありませんし、講演中なので周りに誰もいません。もちろん、辞書もiPhoneも何もなく、何故ドイツ語をちゃんと勉強してこなかったのか、この時ほど自分を恨んだことはありません(手遅れですが)。絶体絶命のピンチです!!
私は思いきって、片方の扉をノックしてドアノブを回しました(下写真)。
確率1/2でしたが、幸運にも正解でした! あまりのうれしさに、あとで記念撮影に来ました(笑)。でも、あの時のドキドキは今でも忘れられません。
写真データを整理していて、その光景を思い出しました。まあ、デジタルデータ終活もわかりますが、たまにはこのような懐かしい思い出に浸ることもあるので、私の場合、全消去はもう少し待とうかなと思いました。
それにしても、過去のデータは整理を始めましょう。とりあえず今日は「整理する決意」まで、ということで・・・
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