見出し画像

電子音楽愛好者にオススメしたいVOCALOIDソング10曲



1. 前置き

 ボカロ黎明期のヒット曲はあらかた知っているものの、2012年頃から10年以上ほとんど新しくボカロ楽曲を聴いてこなかったので、聴いたことが無い曲を探して聴いてみることにした。
 
 最初はYouTubeで再生回数が数百万再生クラスの曲から手当たり次第に聴いてみるも、30代である自分の感性には合わない楽曲が多かった。当然と言えば当然だろう。Youtubeで一番目立っているようなヒット曲は、どれもこれも現代の10代向けに書かれた歌詞であったり、さわやか系青春ソングばかりなのだから。ナード・オタクが好むクラブミュージックなどは、ボカロ楽曲界のメインストリームではないのだ。
 
 もっと効率の良い発掘方法は無いモノかと調べていると、ニコニコ動画に投稿されたボカロ楽曲を発掘する事に特化した『Kiite』というサービスがある事を知る。実際に使用してみたが、機械学習によって嗜好に基づいた楽曲をレコメンドしてくれるレーダー機能が極めて便利だった。おかげで自分好みの曲を沢山発見する事ができた。

 
 一気に多くの曲を紹介しても、膨大なコンテンツの消費に忙しい現代人にはなかなか全部を聴いてもらう事は難しいだろうから、しっかりと全曲聴いてもらえるように厳選した10曲に絞って紹介していきます。選曲は若干マイナー曲寄りにしました。
 


2. 楽曲紹介


❶ シニカルナイトプラン ー Ayase / 初音ミク

 現在はYOASOBIのコンポーザーを務めるAyase氏のニコ動投稿時代における後期の楽曲。都会的で無機質な音使いが心地いい。


❷ サイバーかわいくないガール ー yanagamiyuki / 初音ミク

 厭世観を歌うボカロ曲は溢れかえっているのだが、その中でも極めて異質な存在感を放つyanagamiyuki氏の代表曲。


❸ THE BLUE ー FB777(M.S.SProject) / 初音ミク

 ゲームミュージックの良さと少年が持つ心の真っ直ぐさを凝縮したような楽曲。80年代後半~90年代前半生まれならきっと心に深く刺さるだろう。


❹ Conqueror ー Sendra / IA

  上の動画がLive会場でパフォーマンスした様子で、下の動画はMMDモーションのみ。IAの英語ヴォーカルでは現状一番カッコいい楽曲だと思う。


❺ ノウナイディスコ ー r-906 / IA

 テクノポップ。サカナクションのファンならきっと好きな曲だろう。


❻ 花となれ ー 雄之助 / 可不

 Vo.可不の日本語曲では現状一番好きな曲。こういったボカロと人間の内面性を描く楽曲が好みです。


❼ YY ー 23.exe / 初音ミク

  笑顔になれるHIPHOP。曲に合わせて踊る"Polymiku"が可愛い。


❽ UNDERWATER ー Hylen / 初音ミク

 エクスペリメンタル。英語ヴォーカル。この曲を聴いて「奇妙な感覚になるのが心地よい」と感じたら、エクスペリメンタルにハマる素養があると言えるでしょう。


❾ Desperate ー 鼻そうめんP(かんざきひろ) / 初音ミク

 ネタ曲なのだがしっかりカッコいいドラムンベース。ちなみに、かんざきひろ氏は音楽だけでは食っていけないと思ったのでアニメーター兼イラストレーターになったらしい。


❿ Dreaming with U ー 芳田 / 初音ミク

 圧倒的調声力に定評がある芳田氏によるバラード。初期の頃によく言われていた「調教」はVOCALOIDに対するシンガーとしてのリスペクトに欠ける為、現代では「調声」と呼ぶのが一般的になった。

 

 以上、10曲の紹介でした。楽曲の知名度とジャンルでバランスを取って選曲したつもりだけど、中々難しかった。反響があればまた紹介したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?