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元SMAP森くんになりきって書いてみた

あの時、僕は自分の夢のために、みんなと別れることを選んだけど、その後もいつもみんなの存在は僕の心の中にあったんだ。


これからの夢に向かう道のりはとても険しくて、ケガをしたり、くじけそうになることもたくさんあるだろう。でも僕は諦めずに走ってみせる。僕の選択を、僕の勝手を、受け入れて気持ちよく送り出してくれたみんなの存在が僕の夢に向かう気持ちを後押しする。

必ず夢を叶えるから、待ってて…。


みんなと別れた僕は、一人違う道を進む中、何度も光が見えなくなるときがあった。そんなくじけそうになる日には、僕はいつもみんなのことを思い出して、一人自分を慰めて過ごす夜もあった。夢に向かう道のりは果てしなく長いと感じたら、涙がこぼれ落ちた。でも僕は諦めない。約束したから、みんなと。必ず夢を叶えるって…。

ある時テレビを付けると、みんなの頑張っている姿が映っていた。眩しいほどに、キラキラ輝いていた。僕はみんなの光と影を知っている。ファンの人には見えない部分でたくさんの練習をして、たった5分の本番のステージに魂を込めて踊ることが、どれだけ大変なことかを知っている。

みんなのダンスが、僕の心を揺さぶる。僕も頑張るよ、と一人自分に誓う。



僕はたぶん、ずっと前から気が付いていたんだと思う。本当に大切な宝物は、これから狙う優勝トロフィーなんかじゃないってことに。立ち向かうこと、諦めないこと、協力すること、努力すること、礼儀正しくすること、そのどれもをみんなで学びあったあの若葉の頃。みんなと一緒に過ごしたあの時間が、みんなの存在こそが僕にとっての大切な宝物だってことに。



川口オート。選手たちは各自の発走位置に付く。発走合図機の針が12時を指す。響き渡るエンジンの叫び。僕は勢いよく飛び出す。150キロのスピードの中にいる僕は、ゴールだけを目指す。僕の信じる全てを賭けて、走り抜くことだけを考える。正しさとはなんだろう。生きることの意味とは。くじけそうになったあの日。今まで、何度も繰り返してきたさようならとこんにちは。最後にみんなと唄った「BEST FRIEND」。過去の記憶が走馬灯のように駆け巡る。僕はエンジン音と共に、ひたすら走る。突然、目の前を走る二人選手がアクシデントに見舞われる。接触し、ともに落車。僕はその脇をすり抜けるように通過して先頭に立つ。このチャンス、絶対に逃しはしない。ただ前を見て進むことだけに意識を集中する。あと4周、3周…。今、僕はこのレースの首位に立っている。風を切って走る爽快感を覚えたあの日のことをふと思い出す。みんなとの別れを選んでまで、やりたかったこと。あと2周。二番手の選手が、外側から追い上げてきそうになる。僕は意地を見せる。このまま逃げ切ってみせる。ゴール手前の熱戦。ただ前だけをみてハンドルを握って走る、走る、走る…。

僕はそのまま誰よりも先にゴール線を駆け抜けた。



悲願の日本一に輝けたことを、僕は誰よりも先にみんなに伝えたい。青春時代、僕と一緒に切磋琢磨しあったみんなの存在はかけがえのない宝物で、連絡をとっていないときでも、その存在はいつも僕を励まし続けてくれていた。

僕と出会ってくれて、どうもありがとう。  

                                                         THE    END


「やっと約束が守れてよかったと思います。(優勝を)仲間とファンの皆さんと、一番応援してくれている父親に伝えたいです。」



※元スマップ森君になりきって、文章を書いてみました(笑)。「SG第52回日本選手権オートレース優勝戦」で初優勝をした森くんのインタビューをみて感動したのがきっかけです!

森くんがスマスマに最後の出演をして芸能界を引退していったのは、私が高校1年生のときでした。その年は、キムタク主演のロングバケーションが大ヒットした年でもあり、私は森くんよりも、ロンバケに出てくる主人公の瀬名くん演じるキムタクに夢中になっていたことを思い出します(笑)。

人気絶頂の最中、スマップを脱退することを決意した森君を、私はその当時「もったいないたぁ」くらいにしか捉えていませんでした。まさか24年後の2020年に、こんな素敵なストーリーを見せてくれるなんて!

決意、本気、努力、仲間、夢、挫折、勇気、感動 エトセトラ。

人間としての器というか、魂のレベルというか、森くんはあの当時から出来がっていたんでしょうね。すごいなぁ~!!

改めて、森君、この度は誠におめでとうございました!!





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