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1カ月で15分の面会

以前からnoteでも述べているように、親は認知症となり、現在介護施設に入っています。
昨年、コロナ禍になってからいっさいの面談が禁止されました。
昨年夏か秋に、オンラインでの面会が始まりました。
そして昨年暮れから、直接の面会も再開しました。
ただし、面会できるのは1カ月に1回、それも15分間だけです。
部屋に入ることもできません。面会室での面会です。
さらに私も親もマスク+フェイスシールド着用です。

コロナ禍の前は、2週に一度程度だったかもしれませんが、それでも部屋に行ってテレビなどを見ながらの世間話でしたので、自然と1時間近くは過ごせていたし、食事に連れ出すこともできたので、それなりの気分転換にもなっていたと思います。

状況は大きく変わりました。

親のほうはついさっき何をしていたのかも覚えていないため、「最近どう?」と聞いても何も返ってきません。

わずか15分ではあれ、間が持ちません。

なので、家の中を捜索して昔の写真等を探しあて、それを持って行って見ることにしました。
最近のことは記憶できなくとも、ものすごい大昔のことなら覚えているのかもという期待を持って。

1回目は20代の写真を持って行きました。
あまり反応がありません。
2回目は、親が携わっていた電子機器の仕事の設計図を持って行きました。
私には何の図か全くわかりません。
しかしこれは(自分の気のせいかもしれませんが)目を見開いてくれたような気がしました。
長く暮らしていた地域のことよりも、仕事のことに愛着があったのかな。。。

ただ、これもまた1ヶ月間まるまる会わず、親のほうも変化のない日々を過ごすうちに記憶は消えていってしまうのだろうと思います。

結果的には単なる自己満足で終わるのかもしれません。

そもそも、私は親の顔は覚えていますが、親のほうは私の顔を覚えているのか。。。

それでも、時間も場所も限られているけれども、これは「いま私ができること」です。

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

#いま私にできること

至ってごく普通のサラリーマンのつもりですが少し変わった体験もしています。