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走るひとでも、Always バンダ!

*バンダとは、簡単に言えばBAND=締め付け。
*バンダの目的は「エネルギーを外へ放出しないように閉じ込め、身体の内側で循環させる、所定の方向へ導く」こと。
*3つの場所「喉、腹部、会陰部(肛門)」の引き締めにより、エネルギーをコントロールするテクニック。
*腹部の締め付け、引き締めることをウディヤナバンダと言う。
*バンダを意識すると軸が安定すると同時に、身体のエネルギーをコントロールできる。
*Always Bandh(バンダ)!、ヨガ友さんとのLINEグループ名になっている。
先生がこのロゴの入ったタンクトップを着ていてそこからもらいました。Always  Coca-Cola!の日々に続け⁉

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*走るはフォームだ
学校体育のマラソンで走り方を習った記憶がない。
体育教師の「頑張れ~、遅いぞ~」という掛け声が思い出されるだけだ。気合を入れて必死に手足を動かしても息切れするだけで速く走れない、負けたくないけど追いつかない。回数を重ねてもタイム更新、走るのが楽しくなってきた、など得られるものは何もなかったからマラソンは苦しかった思い出しかない。
「マラソンは苦行」そう思う人が多いのは、私と同じような経験しかしてこなかったからではないだろうか。そして、そんな類の人間が大人になってから身体のどの部分を意識して走り出すのだろう。私の場合、どの部分を意識するか以前にすぐに息切れしてしまうのが最初は問題だった。息切れせずに少しずつ長い距離が走れるようになってきたと思ったら膝が痛くなった、歩くだけで痛む。こんなに膝が痛くなったのは人生で初めてだったので心配になり整形外科を受診した。レントゲンは問題なし、痛みの原因としてランニングを始めたことを医師に伝えると、あぁ~そういうことねよくあるね、納得といった顔で「走る筋力がまだないからかねぇ」ということを言われ湿布をもらった。しょぼーん...。私、ハーフマラソン大会に出る予定なのにな。

そんな経験の後に我がPLANETSCLUBランニング部のコーチによる「ランニングシューズ選び方講座」、「ランニングを科学する講座」で、自分に合ったシューズや走る時のフォームを教えてもらい、膝の痛みは筋力がないからではなく、正しいフォームで走れていないことが原因だということを知った。
姿勢は前傾、股関節を意識して足を動かす、片足を上げた時に両足が平行四辺形のカタチになる、上げた足の踏み込み「トンッ」の着地のチカラで進むことが大切なこと。フォームを意識して走ったことなどなく初めて知ることばかりだった。
「平行四辺形」「トンッ」「全部、前!」私の走るを変えてくれたキーワードだ。「全部、前!」は、主に手の動きを変えてくれた。後ろに振り切るように手を動かすことで進むことにつながると今まで思っていた。このイメージで走っていると肩回りが重くなってくることが度々あったがこれも解消、手はただ前に出すような動きでいいと知ってずいぶん楽になったのを憶えている。そっか、進む方向は前進あるのみなのだ。

*合言葉は股関節!の2019年。
教えてもらったことを意識しながら走るようになってからは、膝が痛くなることはなくなった。ただ、最初はすぐに感覚がつかめなくて意識の持ち方をいろいろ試してみた。距離が長くなってくると疲れてきてだんだん足の動きが小さくなってくる。そんな時走りながら「股関節っ♪股関節っ♪」と唱えていたことがあった。「合言葉は股関節」そんな風に決めてみた。
そして下肢の動かし方を意識するため、「股関節は能動態」、「足部、足裏はやる気のある受動態」、「膝は中動態(膝を動かしているのは自分だけど、自ら動くのではなく股関節の動きに合わせて動かされてしまうものという意味で)」と意識するようにした。
その意識通りに動かせるよう「あやつり人形法」というイメージ練習をしていたことがある。膝だけに糸がついている、自分の斜め上にジーニーがフワフワ浮かんでいる、膝につけた糸をジーニーに操ってもらうのだ。股関節の動きに合わせて膝をひょいっとひっぱってもらう、そうすると私の膝が持ち上がる、ぱっと離してもらうとトンッと着地の踏み込みができる、それを繰り返す。膝の動きはジーニーにお任せするのだ。うん、だいぶ股関節が積極的に動いてきた気がする。

次の段階は「エアコーチ、エア部長を追いかけろ!」フォームを追っていく練習だ。シューズの選び方講座の時にランニングマシンで走ったことがあった。参加者のフォームに比べ、やっぱりランニン部のコーチと部長のフォームはきれいだった。この時動画を撮ってくれていたので、その動画を何回か見てその2人が走っている姿を頭にインプット、そして自分の4〜5m先に2人が走っているのをイメージして、連写コマでフォームを追いかける感じで走ってみる。いつも走っている川沿い、とある位置100mくらいか?そこに来たらその練習をするように決めていたことがある。
思い返せば、フォーム自体は全然追えていなかったかもしれないけれど、この練習をしてから視線は前に固定したまま足の動きを意識することができるようになったと思う。フォームを知って走るのがだいぶ快適になってきた。

*走るも体幹、バンダだ!の2020年。
何もかも忘れて何かに集中できる時間が欲しくてヨガに通い詰めていたことがある。それまでもヨガスタジオに通ってはいたけど、この時はただの運動目的、ストレッチの延長くらいに考えていた。行ったあとはすっきり気持ちよい感覚を味わえた。個人で自分のペースで出来るということが自分に合っていた。ヨガをしている時の今に集中できる感覚はぼんやりだけど感じていたので、ヨガに行けばその時間は楽になれるはずだ、そう思って月の半分以上通い、それを数ヶ月続けたことがある。
ある日、こんな気持ちになるヨガって何だろう⁉︎と思いヨガを学び始めた。身体も日々の心持ちも、この時に大きく変わった。この時の感覚が強いからか、走り始めて身体が変わった感覚があまりない、体型や体重も変わらない。まぁ、週に1回走る程度では痩せないか...。走り始めて身体が変わったというより、走るという行為に身体を合わせていくことができたという感覚を今感じている。

ヨガをしていく過程で冒頭に書いたバンダが何となくわかるようになって、日常生活の中で変わったことは姿勢だと思う。「まっすぐ立つ」、「膝をそろえて座る」のが苦じゃない、むしろその方が楽になった。ちなみにライブに行った時ずっと手をあげていても手が疲れなくなった!(これはどうでもいいことかもしれないけど、ふと気づいた時おかしな感動がありました 笑)  
走るときにこのバンダを意識するようになったきっかけは、はっきり憶えていない。多分コーチが他のメンバーに姿勢の話をしていた時か、バランスボードの話になった時だと思う。前傾姿勢を保つ、猫背を起こす、どっちにしろ下腹部の引き締めが大切だ。

バンダを意識して真ん中(下腹部)を引き締めることで下半身の安定が得られる。頭頂部は空に向かうイメージで真ん中から上半身を引き上げる、そうすると足にかかる負荷は軽くなる。でもトンッはしっかり、エネルギーの循環は身体の中で8の字のイメージ(これは私がイメージしているお腹を中心にした巡り方)、身体の中でエネルギーがまとまっていれば着地が強くなる。着地は強くあるけど、足音はそんなにしなくていい。トンっの感覚はちょうどよく空気の入ったボールが弾むイメージに近いだろうか?地面に向かう力が強ければ反発する力も強くなる、次の踏み込みにつながる。
エネルギー、ヨガではプラーナ(生命エネルギー)とも言われたりする。全身を巡る血液の解剖生理学的な働きを踏まえた上で、「気」の巡りも信じている。そんなエネルギーを身体の中に巡らせる、指先まで自分の身体を感じられる。ヨガと走るは違うことが多いと思っていたけど大事なところは共通した、Always  バンダ!

そんな2020年の走るは足の痛みがない、走ったあとの疲労感が軽くなった、ランニング中に足が重くならない、ゆっくりの感覚が以前より少し速くなった、坂道もゆっくりだけど走ったまま登れるようになっている。気になるものがあったら躊躇せずあちこち寄り道する。そして、走っていると走るそのものが楽しくなってきて、どこまでも走っていけそうと勘違いをしてみたりする(笑)でも中年ランナー、冷静に休憩、休憩、給水を取り入れる。そういえば、走れば間に合う電車やバス、点滅青信号に向かって走ることが多くなった。これも走るが快適になった効果かも⁉︎

*真ん中を知る、走るも自由にしなやかに
ヨガとランニングをしている、いかにもそんな風のスレンダーなみかけはしていない。まるいままでも身体は使い方次第、見かけどおりじゃ面白くないからそれでいいのだ(笑)ネオ・ランナー、イェイ。

丹田に力を入れる...という言い方がある。
下腹部を引き締める、丹田=バンダ or  ≒バンダ or ≠バンダなのかは未だによくわからない。そしてちゃんとしたバンダができているかはよくわからない。きっとずっとわからないままな気もする。でも自分の中の真ん中を信じている。

走る身体の使い方をこれからも探ってみる。速さや大会での記録更新を目指すのが目的じゃない。自分の行きたい場所へ、いつでもどこでも自由に走って行ってみたいのだ。走ってみたい場所に出会ったら、そのまますぐに走り出したい。まっすぐでないデコボコ道もクネクネ道も、修行モードでなく軽やかに走ってみたい、その道中を楽しみたい。
走り続けて、いろいろな景色を味わってみたいな。

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