見出し画像

【後編】自分らしい仕事を作ろうをテーマにverdeさんにインタビュー #カジュアルな深掘り

こんにちは。339PLANNINGのこんちゃんです。
2023年10月18日にコワーキングスペースビートルビルで開催された公開取材イベントカジュアルな深掘り。

今回はアパレルの販売とパーソナルコーディネートをされているverdeさんをゲストにお迎えして「自分らしい仕事を作ろう」というテーマでお話をうかがいました。今回はそのイベントレポートをお送りします!

今回のゲスト

verde-パーソナルスタイリスト
アパレル業界、化粧品メーカーで接客販売歴27年経験し、2022年より「Salon de Verde」としてパーソナルコーディネートの専門家として活動開始。
ファッションに関する悩みを持つクライアントに対し、的確な提案でファッションからメイクまで多様な視点からその人らしさを引き出すコーディネートを提供。
note上ではパーソナルコーデのレポートを発信中。多くの読者との交流を深めている。これまでの経験と子育て、スタッフ育成の経験を活かした傾聴力と提案力を強みとして日常から特別なシーンに至るまで、クライアントの自信をサポートしている。

前編はこちら


売ること、創ること

こんちゃん:ここまで話を聞いているなかでファッションとの出会いとか、今のnoteとかSNSから生まれた人の縁とかも含めて出会いがつながって新しい扉が開く部分が多いのかなと感じました。

verde:私は人ありきですね。本当にありがたいです。

こんちゃん:もう少し人とファッションというテーマについてうかがいたいのですが、アパレルの販売とパーソナルコーディネート。どちらも人とファッションという2つのテーマが関わっている中で、両者の明確な違いはどんなところですか?

verde:販売はやっぱり売ることが目的。そのためにニーズを探るし、私自身探りたいっていう気持ちが強いんですよね。この人、本当は何を求めてきたんだろう。っていう。それがすごく知りたいんです。だから洋服を売っているようで洋服を売っていないんです。

こんちゃん:洋服を売っていない?

verde:たとえば、明日どうしても黒いドレスが必要だから買いに来たお客様がいる。だから黒いドレスを売ります。こういうパターンが一番シンプル。でもそうじゃないパターンがほとんどなんです。仕事や生活が忙しくて、何かしら気分転換がしたい。買える買えないとか、欲しい欲しくないとか何もないんだけど一人の時間が欲しくていらっしゃる方もいるんですよね。

こんちゃん:それは興味深いですね。

verde :それぞれニーズが違う。お店に入ってきて会話する中でどんな要望なのか、気持ちなのかを聞いていくというか。そしたらあっという間に30分くらい経ってて、「ごめんなさい、あたしこんなこと話すつもりじゃなかったのに。」みたいなことがある。

こんちゃん:話すことが楽しくなっちゃうんですね。

verde:そうそう。で、その間も私の頭の中ではこんな服がいいかなとかは考えていて。その内、会話の中でお客さんの気がフッと抜ける瞬間が必ずあるんですよ。会話の中で我に返るとかが近いのかな。そこで、こういうのが入ってきたんですよ。って提案する。そしたらお客さんもかわいいじゃん。ってなる。

こんちゃん:なるほど。

verde:だから、何が欲しいのか、何が売れるか?っていう受け身では絶対思うようには売れないと思っています。 自分が〇〇を売る!って決めて主導権を持って相手に提案する。でも、お客様に「売り付けられた」と感じさせてはいけない。最後には「これが欲しい」と思わせる。そこがおもしろい。

こんちゃん:お客さんがお店に来た時点では気づいていないニーズを見つける。

verde:例えば黄色いセーターが欲しいって入ってきた人に黒いドレスを売ると言うと極端ですが、「絶対この人こっちの方が似合う!」って思ったら会話の中でそこに持っていく。うわ、こんなの着たことない。って言いながら、着てみたら本人も似合うと納得してすごいよろこんでいただいたり。

こんちゃん:言葉にするとシンプルに聞こえますけど最も難しい部分に感じます。

verde:そうかもしれないですね。だからこそ販売はおもしろいんですよ。ただ、やっぱり販売って必ず目標があるし、 ノルマがあるじゃないですか。売るものもお店の中のものに限定されている。その中でノルマも考えながらお客様に提案していく。その枠を外してより自由に提案するのがパーソナルコーディネートなんですよね。

こんちゃん:枠を外すっていうのはどういうことなんでしょうか?

verde:パーソナルコーディネートではお客様の要望にあわせてどこのお店で買ってもいいんですよね。その人のためだけにお店にもブランドにも縛られず、自由にコーディネートを創っていく。この人のためだけにコーディネートを創れるって、めちゃめちゃうれしいんですよ。

こんちゃん:店舗での販売という限定的な枠の中で得たスキルがパーソナルコーディネートでアイテムとかブランドの枠を超えてコーディネートを創るときに活きてるんですね。

verde:その両方の経験がないとパーソナルコーディネートってできないんですよね。

こんちゃん:なるほど。逆に販売とパーソナルコーディネートを両方やってみて変わったこととか、わかったことってありますか?

verde:変わったところはないんですけど、達成感の種類が違うなっていうことは感じます。どちらも目の前のお客様に提案する仕事なんだけど、ノルマとか、これを売るっていうことを意識しないで100%お客様のコーディネートに注力できるというのがパーソナルコーディネートの喜びです。こんな幸せなことはないし、パーソナルコーディネートの経験を通じて、やっぱり自分がファッションが好きだったと改めて気づけたっていうのはありました。


こんちゃん:その人にあったコーディネートを提案するということは共通する。けれども、アプローチの道筋も、アプローチの選び方も違うんですね。

verde:そうですね。だから喜びも変わる。

ファッションが好きだし、人が好き

こんちゃん:以前、僕がパーソナルコーディネートをお願いしたときは「プロフィール写真を撮影するので、コーディネートを選んでください」という相談をさせていただいたのですが、verdeさんのところに来る相談では他にどんな物があるんでしょうか?

verde:これもほんと色々で。こんちゃんみたいに目的が明確な人もいれば、まずファッションを楽しみたいって人もいるし、似合う服がわからないっていう方もいるし、多種多様ですね。

こんちゃん:そこを幅広く相談を受けられるってverdeさんの強みなのかなって感じたんですけど、ご自身ではいかがですか?

verde:言われてみればそうかもしれないですね。年齢層も30代から上は90代まで幅広いですし、何でも来いみたいなスタンスです笑

こんちゃん:ここはさっき出た「探りたい」って言葉とも繋がりそうかなと思ったんですがverdeさんの中ではいかがですか?

verde:相談にいらした方が、思いつかない提案、持ってない発想を提案したいっていう気持ちがあります。その提案を通じてこれ着てみたいとか、あ、これ欲しいとか、そっちにお客様の気持ちが動いていく喜びがあって、最終的にすごい満足した買い物ができたって思ってもらうっていうところを目指してますね。

こんちゃん:これもまた枠を外すことにつながりますね。

verde:その枠を全部取っ払って、本当にその人の個性にあったもの、それを探す。それは接客販売という仕事を通して、人と向き合うことを何万回ってやってきた自分の経験が活きている部分だと思います。

こんちゃん:今回のテーマの「自分らしい仕事を作ろう」っていうテーマを考える上でも経験って言葉はすごく大事なのかなと思いました。

verde:経験を活かすっていう考え方も重要だとは思うんですけど、それ以上にやりたいとか好きっていう気持ちかなって思うんですよね。やりたいならやってみる。頑張ってみるっていうか。そこの意志を持っておかないとそもそもの経験が積めない。だから「なに夢中になってんの?」みたいな突き抜けるくらいの好きが最強だなって。

こんちゃん:好きからはじまる。

verde:そうですね。私はファッションが好きだし、人が好き。自分の好きを知って、私の場合は背中を押してくださった方の言葉とかいろんなご縁があったんです。そういう自分がやってきた経験とか一歩踏み出すとか、いろんなものが積み重なって今の仕事とか働き方ができているのかなって思います。

参加者の方からの質問

Q:noteを1000記事書いたっていうのをSNSで読んだのですがアウトプットは昔から好きだったり得意だったんですか?

こんちゃん:いかがでしょうか。

verde:得意かはわからないですが、好きだと思います。やりはじめたらそうなったっていう感じなんですよね。それこそ、紆余曲折人生を経験し、結婚、離婚、子育て、色々、全部終わって、 販売の仕事は、続けてきて。その中で知らず知らずに気持ちの面で我慢してきたり、縛りみたいなものを自分で作っていた部分があったんですよね。それを自分に問いかけたときに、自分の人生、自分で歩いて行こうって。解放しようって決めて。ちょうどその頃にXとかnoteに出会ったんですよね。

こんちゃん:そうすると、喋れるようにもなるし、書けるようにもなったと。

verde:そうそう。もう書くことは完全に趣味なんですけど、そこから生まれた出会いとかご縁が生まれてるんですよね。なので、なんでもいいから書く。話す。人からどう思われるかとか気にしないで外に出すっていうのは大事だなと思います。

こんちゃん:ぼくもお客様にSNSを話しをするときに「量ですよ」ってよくお話するんですが、verdeさんは本当に実践されてますよね。

verde:意識してるわけではないんですけど、自由に書いてますね笑

Q:先程、いろんな方の相談を受けられることがverdeさんの強みっていう話が出ていたんですが、その他にverdeさんがご自身の強みだなと感じる部分ってありますか。

verde:うーん。自分ではわかんないなー笑

こんちゃん:逆に相談にいらっしゃるお客さんの共通点とかありますか。

verde:うーんそれもないかも……強みかはわからないんだけど、さっき言ったみたいなニーズを探りたいっていう気持ちは強いかも。

こんちゃん:そこはverdeさんの価値観として深く根差していますよね。お話を伺っていて、僕の中に浮かんだのは「素直」って言葉なんですよね。色んな人とか要望を受け止めるし知りたい。ファッションが好きだし、人が好きっていう気持ちに対しても素直というか。

verde:そうですね。そこはそうかも。

こんちゃん:すごく自由を持っている。だからこそ色んな人が集まってくる。verdeさんに聞いてほしいとか、提案してほしい。

verde:こんちゃんがまとめてくれたので、それで笑

過去と今の自分をつなぐ言葉

こんちゃん:最後の質問をぼくからよろしいでしょうか?

verde:はい。

こんちゃん:パーソナルコーデを始める前のverdeさんに一言声をかけるとしたらなんて声をかけますか?

verde:楽しいよ。早くやんなって。

こんちゃん:すごいきれいにまとまりました笑
今日はありがとうございました。

verde:こちらこそ、ありがとうございました。

verdeさんへのインタビューを終えて

最後の質問は、インタビューの冒頭から聞こうと思っていた質問。
同じように一歩目を踏み出すことに悩んだ経験がある自分、今まで出会ってきた事業や発信、伝えることに悩む人にverdeさんはなんて声をかけるのだろうということを聞いてみたくて質問させていただきました。

インタビュー中、印象的だったのはverdeさんの軽やかさ、自身が信じる価値観に素直なことが表情や言葉、話し方のすべてから伝わってきたこと。
好きを仕事に。なんて言葉が少し前に流行ったが「好きを仕事にする」という言葉はシンプルに見えるが、やってみるとカンタンな道ではありません。
自分が好きと信じた道を進めるか。その道で出会う方々からどんな学びを得ていくか。インタビューの中で出てきた経験という言葉には、出会いから学ぶこと、それを進む力に変えていくことが含まれているのだろうと感じました。だからverdeさんの周りにはいろんな人が集まってくるし、いろんなことを相談してみたくなるんだなと。

自分らしい仕事を作る。それは決して楽な道ではないかもしれないけど、出会いを大切に自分に素直でいること、一歩踏み出すことは自分らしい道を歩くときに重要なコンパスになっていくということがverdeさんのお話から伝わってきました。

執筆:今野正輝(合同会社339PLANNING)

今月のカジュアルな深掘りの申込みはこちら

■339PLANNINGへのお問い合わせはこちら

■339BOOKSの書籍購入はこちら

■その他の記事はこちら


この記事が参加している募集

イベントレポ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?