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日々雑感

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おじいちゃんはハーレーに乗って

急に春めいた陽気になりましたが、朝晩はまだまだ寒いですね。 春が近づいても、入院中の患者さんは家族と面会したり外出したりすることはまだできません。 入院が長引くと、ただでさえ認知症が進んでしまうのに、家族に会えないとなおさらです。                        認知症ケアのなかに「回想法」というものがあります。 長寿科学振興財団では「回想法とは、自分の過去のことを話すことで精神を安定させ、認知機能の改善も期待できる心理療法」と定義しています。 具体

ねこもみ

カラダだけじゃなく、ココロが寒い日にも 「ねこをもむ」と決めている。           なでるだけじゃ、もったいないから。                 三番目のうちの子は、お姉ちゃんの守り神としてお迎えした「ねこ」 お姉ちゃんがココロを病んで外に出られなくなってしまったとき、 一目ぼれして連れてきた「ねこ」                  (見)守り神として選ばれし「ねこ」なんだ。                    守り神は、た

昨日は久しぶりに泣いた。コロナ病床の看護師さんに会ったから。お母さんに会えないのがとても辛いって。そんなとき川ノ森さんの素敵な記事を見つけた。また泣いた。https://note.com/chizukowood/n/ndfde403eee34 こんや彼女にエアハグを送ろう。やっと週末。でも彼女たちは土日も祝日も関係ない。

コロナ禍で見つけた「癒しの一場面」

何日も家族に会えない寂しさからか、リハビリや食事を拒否したり、部屋から出たがらない日も増え、 「このままでは歩けなくなってしまう」と、皆が心配していたおじいちゃんがいます。 それがある日突然、自分から部屋を出て歩き出すようになり、 「もしや徘徊が始まってしまった?」 とハラハラしながら周りが見守っているうちに、 おじいちゃんの「とある行動」にスタッフは気づきました。 おじいちゃんは、 お昼ご飯のあとデイルームで一人たたずむ、 新しく入所してきたおばあちゃんに会

いまの仕事に向いていないと思った時は

いまの仕事にやりがいが見出せなかったり、いまいち自分には向いていないと感じていると、自分はいつまでここにいるべきなのか、この先何をしていけばいいのかと常に頭の中は迷いでいっぱいになってしまいます。 ちょうど良いタイミングで、自分に合った別の仕事や職場が見つかったのであれば、転職するのも一つの方法でしょう。 自分も若いころは、なんども転職を考えたことがあります。 田舎の方はまだまだ企業も病院も組織というものはどこも男性社会で、特にマイノリティな専門職である管理栄養士は、当

あなたの近くにいる「世界最強の生き物」は?

こんにちは。 お化け屋敷に入ったら、逆流して入口から逃げ出してくる管理栄養士 美香です。 今日は、職場にいるモンスターの話をしたいと思います。 先日観たYouTubeで、勝間和代さんが「日常の困りごとはクエストだと思って、楽しんで攻略しよう」というお話をされていました。 ゲームをまったく知らない私は、クエストの意味を「探求」だと思っていたので、この意味だとちょっとしっくりこないなと思い、あらためて調べてみると、 「ゲームのストーリーを進行させるうえで、達成する必要があ

おばあちゃんになったら、かわいい小さな女の子のようになりたい

病院や施設で長年働いていると、高齢者の看護や介護は、高いスキル必要なうえに体力と精神力がいる仕事であることはよく理解しています。 けれど、自分は実際に夜勤をしたり処置をしたりおむつを替えたりといった、看護、介護の仕事をした経験が無いので、本当の大変さは分かっていないことも自覚しています。 患者さんの中には、認知症のために暴言を吐いたり徘徊をしてしまったり、スタッフをとても困らせる方もいらっしゃいますが、 同じ認知症でも、そぶりや物言いが、幼い女の子や男の子のようになる方

心穏やかに、ただ時が経つのを待つ

今日は仕事始めでした。 医師や看護師は年末年始関係なく働いていることを思うと、自分は暦通りのお休みをいただいてしまい申し訳ない気持ちでしたね。 だだ自宅で待機しているだけの任務でしたから。 市内では、年末からコロナの陽性患者さんが激増しており、年明けから病院はいったいどうなるのだろうと、不安な気持ちが消えることはなかったです。 案の定、仕事始めの今日は、朝から発熱者や濃厚接触者の検査が続いていました。 担当の医師と看護師は、休みなしで何時間も業務にかかりきりです。

二度目の緊急事態宣言 目に映る身近な世界を変えてみることに

ついに、二度目の緊急事態宣言が発出されますね。 すでにその前に、東京都の陽性患者数は2000人を超えるとの速報が流れてきました。 このような状態を「オーバーシュート」と呼ぶのでしょう。 本体ならば、「オーバーシュート」を防ぐための緊急事態宣言であるべきでしょうが、 こうなってしまった以上、その先はいったいどうなるのかと憂いたところで、不安や恐怖といった感情に支配されてしまうだけですね。 本来は身を守るために備わった「不安」や「恐怖」などの感情は、 視覚や聴覚などか