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不妊が教えてくれること〜日野勝俊先生を訪ねました〜

鍼灸で不妊治療にアプローチされている、ヒノヘルスオフィス 日野勝俊先生を訪ねました。

きっかけは「子宝食選びセミナーのポスターを貼らせてください!」という無鉄砲なご依頼。先生はお忙しい中時間を取り、私の過去〜これまでの経緯を丁寧に聞いてくださいました。

不妊治療にフォーカスした先生の著書

「子供が欲しい」、誇るべき幸せな願い

この鍼灸院では、不妊治療を目的として来られる方同士が、待合室で和気藹々と仲良く過ごすのだそう。
診療でめでたく妊娠した妊婦さんもここにきて、治療中の方がお腹をさすって幸せをお裾分けする場面もあるとのこと。
「バトンリレーみたいなものだからね」そのお話が衝撃だった。

私が通ったどの不妊治療クリニック(結局4院も経験)も、人で溢れかえった待合とは思えないほど、シーンとしてぴりぴりと殺伐とした空気が流れていた。
患者さんへの配慮として、子供はもちろん妊婦さんも立ち入り禁止。
誰もが目を伏せて、人に言えない後ろめたさや不幸を隠し合っているような独特のあの雰囲気は忘れられない。
この人との子供が欲しいと思うほど、大切なパートナーがいるという事実ではなく、子供ができない不幸?がフォーカスされ、子供ができないであろう原因やあらを見つけ出し、淡々と処置していく。
時間もお金も(特に女性側に)労力もかけて臨むのに、授かれない。
クリニックでの緊張と絶望が、家庭内にも伝染していたような日々だった。

リカバリーを超えた生命エネルギーをいかに高めるか

「恥ずかしがることなく、もっと積極的に『頑張りましょう』といっていいことだと思うけどね」

日野先生は、「検査」「治療」だけを進めるのではなく、「子供を授かる」という根本を見つめ直す重要性をお話してくださった。
子供を授かる、というのは、本来カップルがお互いに愛し合った結果。
たとえその「結果」が得られなかったとしても、その経緯、夫婦が愛し合うという根底がしっかりしていたら、その後の人生は違ったものになる。
夫婦二人で幸せに生きていける。
一方、子供が欲しいゴールだけを見据えて、夫婦の関係を見直さずに治療を進めていくと、見失ってしまうものもあるのだと。

平安時代や江戸時代の性事情、不妊治療の歴史(動物の交配の技術の応用から生まれた)など「性」の話を、歴史的な背景も踏まえ教えていただき、なんだか食に通じるものを感じた。

人の体はそんなに早く進化しない。
そんな体の外側で、食べ物や医療だけはものすごいスピードで進化している。
もちろん新しい技術を取り入れることは悪くない。
けれど、それだけに頼るのではなく、自然に備わった自分自身の体と心にめを向けて、根本から見直すこと。
1000年前に食べてきたもの、1000年前の生活に実はヒントが隠れていたりする。

食べるもの、生殖医療も。
「生きる」に直結する営みは、本質を忘れてはいけない。

なんと名著を頂いてしまいました。このエールを胸に不妊治療を頑張る方に私なりのエールを届けたい!

子供ができないのはある意味チャンス

日々に忙殺されていると、なかなか物事の本質を考える時間も余裕もない。
だけど、「命」という神の領域について考える妊活期は、もしかしたら本質に向き合うチャンスなのかもしれない。
夫婦のこと、体を作る食事、心、生活そのもの、生きるエネルギーを高めること。
命を繋ぐことそのもの、人間のあるべき姿。

「切り口は違うけれど、めぐみさんは食の方向から、同じことを言っているように思える。」
活動を応援して頂き、いろいろな想いが込み上げた。
正直、不妊治療中に出会えていたら…と思うけれど、今出会えたことにも何か意味があると思う。

終始優しく力強い言葉に包まれ、エネルギーあふれるひとときありがとうございました。セミナー、頑張ります!

「不妊治療中の方に届けたい講座があるんです!ポスターを貼らせて頂けないでしょうか?」
先生になんのメリットもない、ただただのお願い電話からの素晴らしい出会いに感謝です。


知って選べば、どれも正解!
今日も楽しい食選びを!


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