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【花・植物空間】花屋での冒険を終え私に『産まれたもの』

2020年10月、私はお花屋さんへの扉を叩き、そこから中へ足を一歩踏み入れた。そして、気付けばどんどんその中へ入り込んでいった。当初は迷い込んだみたいな気もしたが、今では扉の奥の未知(道)には真新しいものや人、多くのワクワクやキラキラがあることを知った。ここで、好奇心に連れ回された。
ちなみに、長い間社労士の仕事をしてきた私にとってそこは、異次元空間だったともいえるのだ。

さて、この度、2022年11月その花屋での仕事を終えた。年月にして2年、そこで多くの人から多くの事を学んだ。

大きく分類して学んだことは2つ

1.人は花や植物に心を込める(載せる)
2.花や植物を媒介し、人と人の対話が産まれる

実際に、花屋で出逢った数えきれないお客様から教えてもらった。遭遇したエピソードをいくつか。
1.彼女にプロポーズをするために、花言葉と本数で自分の心を込める
2.仕事の先輩に多くの事を教えてもらった。そのお礼の気持ちを込めて
3.大切な人が病気で入院中。お見舞いで元気づける気持ちを込めて
4.友達から【好き】へ。告白のシーンで花へ心を込める

他にもまだまだある。

人がお花を選ぶとき、多くの人が店へ立つ私へ声をかけてきてくれた。その瞬間は一期一会で、その日その時その場所で初めて顔を合わせる私へ、個人のエピソードや個人情報を、目をキラキラさせながら話してくれるのだ。

初めの頃は、正直、それに戸惑った。なぜなら、全く知らない人間へ、ペラペラとそこまで話して大丈夫なのだろうか?そんな余計な心配を私が抱えていたからだ。ただじっと、目の前にいる人の口元から飛び出てくる言葉たちに聞き耳を立てる毎日を過ごした。その時は、自分が感じている目に見えない何かを言葉にすることは難しかったが、ある瞬間から、そこに横たわる何かの正体が徐々に形を現し始めてきた。

私の目の前にいる人は、私から見れば【あなた】であって、私は、その人から見れば、【あなた】になる。わたしは、あなたであって私でもある。あなたは私であってあなたでもある。ただの一人称二人称の話と思う方が多いとは思うが、それが頭ではなく心で理解できたとき、私自身の学びに転換された。


そして、この大きな2つの学びから、私の夢が産まれていった。


長い時間、社労士の仕事をしてきた私は、数えきれない【労使問題】を聞いてきた。私が考える労使問題発生の理由は【対話不足】だ。不足になる理由は、様々で人それぞれである。人と人として、自分の素直な心を言葉で表現し目の前の人へ届け合うことができれば、目に映る相手も優しいものになるはずだと思ってきた。

しかし、残念なことに、
人が苦手なこと2つがある。

1.自分の素直な心を言葉で表現すること
2.素直な心で目の前の人と対話すること

人が苦手なことを、花と植物はいとも簡単にやってのけてしまうことに気づいた。素直に言葉では言えないけれど、花と植物を媒介してなら、素直な心を届け合うことができるのではないか?そんな妄想が、時間の経過と共にどんどん膨らんでいった。そして、2022年6月、私からポコッと産まれたものがある。それが、これからの時間でチャレンジしていきたい、プロジェクトだ。プロジェクト名は、TSUKINOTSUDOi。

なぜ月なのか?
人間の誰もが、【星のかけら】、だからだ。



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