見出し画像

こうしようという意思を持って

紙 木炭

物のカタチというのは、こういう黒い輪郭線が存在するわけではなくて、物に光が当たったとき、そこには同時に影ができます。

その影を見ているんですね。

白い背景に白い物が置いてある、同じ白なのに物のカタチが分かるのは、影があるからです。

光はとても重要です。

何しろ「見える」ということの根幹に「光」はなくてはならないものです。

西洋絵画は、光と影をとても重要視してますね。

面(色)で表現することを考えると、当然ながら光と影という組合せになります。

その点が、日本画のように線(輪郭線)を持つ絵とは、ちがうところですね。

もともと墨と筆で黒い線を描いていた日本では、輪郭線のある絵しかなかったのです。

いまでは文化のひとつとなった漫画は、日本がリードしていますが、漫画は線画ですから、お家芸なのかと思っております。

ところでタイトルにあるように、「こうしようという意志を持って」描くのは、当たり前のことなのですが、なかなか意思を貫くのは大変なことです。

とにもかくにも、最後まで描いてみる。

いいか悪いか、正しいか正しくないかは、あとで考えればいいのです。

考えたことは、次の絵に活かせばいいわけです。

そういえば、有名な画家さんが、自分の描いた絵にどうしても加筆したくて、美術館に忍び込み、展示されている絵に描いていて、警備員に捕まったというエピソードがあります。

どんなに「ああ、あそこ、もうちょっとこうすればよかったのに」と思っても、美術館に展示されていたら、ふつうはあきらめますが。

ふつうではないのでしょう。画家ですからねえ。

見ていただいてありがとうございます。イラスト・デザイン・コミックを手がけています。よろしければポートフォリオをご覧ください。 https://salon.io/nobuko/nobuko-portforio