見出し画像

【保育園エピソード】「マイワールド全開ガール」編 マイペースの魅力。


「こんなこいるかな?」シリーズの第3話。

今回は「マイワールド全開ガール」編を
お届けします。

マイワールドやマイペースな子どもって?

マイワールド、いわゆるマイペース
とも言われていますが、
それが個性として光っている子っていますよね。

周りに影響されず
自分の時間が流れているんです。

*保護者の心配*

保護者の方達からも面談などで
相談を受けることがあります。

うちの子、マイペースすぎませんか?
大丈夫ですか?
と。

大きくなるにつれて、
マイペースって目立ってきますよね。

立派な個性のひとつです。

成長と共にマイペース具合も変化していきます。

私たちは
その子それぞれのペースを受け入れながら、
集団生活をスムーズに過ごせるように
保育をしています。


今回は個性豊かな女の子(マイちゃん)の
お話です。

*担任の先生の心配*


クラスの様子を共有し合うMTで
担任の先生が言いました。

「マイちゃんがちょっと心配です。
いつも話を聞いてなくて違うところを向いて、
見えない何かと遊んでいます。

話を聞く時間なのに、
集団に紛れて鼻歌を歌ったり、
他に気になるものを見つけるとずっと触ったり、何かに話しかけていたり。
そして、
話の内容は案の定わかっていません。
マイペースが過ぎるような気がしています。」

*その子らしさ。*



その言葉を受けて
まず担任の先生に私が聞きます。

「そのことによって
先生が困ったり、
お友達が困ったり、
本人が困ったりしていますか?」

担任の先生は答えます。
「いえ、誰もいまのところ困ってはいません」

マイちゃんらしいというか。

それが「マイちゃん」というか。

*変わらないマイワールド*

そんなこんなで年中さんになったマイちゃん。
あいも変わらず、マイワールドは全開です。

なかなか寝付けない午睡時間は、
布団の上で横になって何かと戦っています…。

給食中にご飯粒がテーブルの上に落ちたら、
そのご飯粒を指で潰して遊びます。

笑ってはいけないところでも
面白いことを見つけると
笑ってしまうのもマイちゃんです。
だって面白いものは面白いんですもんね。
そんな姿をみて私も影響されて
笑いそうになったり…
もちろん私は我慢しますけどね。笑

今、ここまでを読んでマイちゃんは
どんな子だとイメージされていますか?

「不思議な女の子」

そんなイメージですか?

ずっと一緒にいる私たちからしてみれば
不思議でもなんでもなく
「いつものマイちゃん」なんですけどね。

*マイワールドでもお友達は大好き*

さて、そんなマイちゃんのお友達事情はというと

普通になんの問題もなく
一緒にみんなと仲良く遊んでいます。
お人形遊び系が好きです。

貸し借りもちゃんと出来、思いやりもあります。

意外にも話し口調はクールなんです。
出来ない子を見ると
「え!そんなことみんなできるし!」
とか投げ捨てるように
ボソッと密かに暴言を吐きます。
ボソッと言うのがポイントですね。
私たちだからこそ気づきますが、
お友達は気づかないくらいボソっと言うんです。

雰囲気が優しいオーラだからなのか、
お友達とのトラブルも少ないです。

*誰にも予想できない
マイワールドの可能性*

そんな、マイちゃん。
行事になると

ここ一番のやる気をいつも見せてくれ頑張っちゃうんです!!

そして習得も早く、ここぞとばかりに褒められ、まんざらでもない様子でクールに
満足感を味わっているのです。

運動会のお遊戯では
まだセンターが誰かを決めずに
振りだけを練習し始めたとき

マイちゃんが真剣な表情で、
お手本の先生を見ながら踊っています。
いつもは違う方ばかり気になるマイちゃんが、
集中しています。

そして、もう覚え始めています!

マイちゃんに
「ここの振りは
もっと深くしゃがんだほうがかっこいいよ」
と伝えるとすぐに修正して踊ります。
保育者の話もよく聞いて

「はい!」とお返事もしっかりしています。

えーーーーーーーー!

できる…マイちゃん。

センターに抜擢されました。


本番も見事に踊り切りました。

運動が決して得意ではないマイちゃん。
リレーでも本気を見せてくれました。

ライバルを見事抜いたんです!

チームは負けてしまいました。
悔しそうな表情はしています。

でも、さすがのマイちゃん。
気持ちの切り替えは早いです。
もう忘れたかのようにケロっとしています。
負けたことを忘れたというか、
リレーをしたことを
忘れたんじゃないかというくらいに…。笑


運動会だけじゃありません。


クリスマス会の劇では
急遽ペアの子がお休みになってしまいました。

ペアの子の代役は立てなくても
物語上問題なかったので
マイちゃんには
「〇〇ちゃんはお休みだけど
いつも通りでいいからね」
と担任の先生が伝えました。

いざ本番。

きつねさん役のお友達からりんごを受け取って
舞台裏へ戻るシーン。

マイちゃんはしっかりと
自分の相手のきつねさんから
りんごを受け取りました。
そして、なんとその後、
お休みの子のぶんの
りんごを受けとって
舞台裏へ戻って行きました。

私たちは何も言っていないのに。

先生たち同士でみんな顔を見合わせて
「ナイス!!マイちゃん!」

と驚きと嬉しさのアイコンタクトです。

マイワールドで心配されていたマイちゃんですが
やる時はやります!
出来ます!

 *マイワールドの魅力*

マイちゃんは自分を持っています。

羨ましいとさえ思います。


今回のお話はこれでおしまいです。
また次のお話でお会いしましょう。

この下に⇩こんなこいるかなシリーズのリンクを貼っていますので良かったら読んでください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?