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今朝平遺跡 縄文のビーナス 88:重複する線刻

愛知県豊田市猿投山(さなげやま)で絶景と言える場所は大岩展望台から眺められる東方向の眺望しかないようです。

愛知県豊田市猿投町 猿投山
愛知県豊田市猿投町〈方位石(?)・大岩展望台・猿投神社東の宮社頭・猿投神社東の宮〉/迫町 峯

大岩展望台の大岩は同じ画面に人でも入れないと、大きさがまったく想像が付かないので、同行した友人に撮影してもらった。

田市猿投町 猿投山 大岩展望台 大岩

この日は2012年10月だったが、汗っかきの私は、汗だくになっており、タオルは手放せなかった。

大岩展望台の大岩上で北東から南東に向けて複数のカット撮影して、つないだのが下記のパノラマ写真だ。

猿投町 猿投山 大岩展望台の大岩上から迫町(はざまちょう)の「峯」方向を眺望

大岩展望台から本来の登山道に降り、北上すると230m以内で登山道が東海自然歩道にぶつかる場所に到達した。
東海自然歩道は4輪車でも登ってこられる道だが、駐車するスペースは無い。
東海自然歩道からは、ここまで登って来た登山道から西110mあまり西に位置する猿投神社東の宮に向かう表参道入り口と、もう一つは東海自然歩道をさらに西に下って行って猿投神社西の宮に向かう表参道入り口の選択肢となるが、この日はそのまま東の宮に登って行くことにした。

東の宮への入り口は東海自然歩道から4段しか無い石段が立ち上がり、石段上に石造伊勢鳥居が設置され、石段の向かって右脇には「猿投神社東の宮」と刻まれた社号標。

豊田市猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道入口

石段の左手の道標には「◀︎西の宮0.5km・10分/猿投神社3.1km・100分」とあった。
鳥居の先には杉林の中に上りの階段が右にカーブしている。

鳥居をくぐると、段鼻に丸太を並べた無舗装の階段が奥に向かっていた。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 階段

杉林の裾は背の高い潅木や笹が覆っている。

階段を登り終えて山道を進むと途中、右手の土手に3コの人為的にカットされた石のブロックを組んだ場所に差し掛かった。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 石

3コの組まれたブロックは土手が崩れるのを止めるために組み込まれたもののようだ。
3コのブロックにはそれぞれV字形の明快で大きな線刻が1点づつ入っていた。
どのV字形も広がっている方が各面の端で切れているという共通点がある。
これらの石のブロックはV字形が刻まれていた大石をV字形の途中でカットしたものではなく、カットされた各ブロックにカットしてからV字形が端にくるように刻み入れたものだと思われる。
それでいて、V字形がカットされているブロックの稜線の中央部分に刻まれている。
線の太さと明快さから、江戸時代以降のものではないかと思われる。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 右下の積み石に刻まれた線刻

線はほぼ等幅で深く、削ずられたエッジが明快で、鉄のノミが使用されたようだ。
築城に伴う石垣を提供をした大名が石にサインとしての記号を入れることがあるが、石の大きさに対してこんなに大きな記号を記入した例は見かけたことがない。
しかし、この3コのブロックのうち左側の2コにはもっと不思議な線刻らしきものが入っていた。

その線(下記写真、赤線)はV字形線刻より線が太くて鈍く、偶然できた傷にも見えるし、シュメールのペトログリフ「蛇女神キ」風でもあるのだが、ペトログリフにしては線が鈍すぎ、このタイプのものは遭遇したことがない。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 積み石に刻まれた線刻

しかし、オレンジ色で記入した円と楕円の3つの線刻は明快で人為的に刻まれたものとしか思えない線刻なのだ。
全てが線刻であれば、ここの石のブロックには3タイプの異なった線刻が刻まれていることになる。

V字形の線刻だけは上記3コとは少し離れた場所の別の石(下記写真)にも見られた。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 石に刻まれた線刻

線刻の刻まれた石群の場所から、表参道を先に進むと、表参道が谷状の地形の脇を抜けている場所があった。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 谷

この谷に水路は見られず、緑も少なく、赤く枯れた落葉で埋まっていた。
育ちの悪い立木が何本も倒れている。
谷状なので日当たりが悪いようだ。

この谷を越えて表参道が登りに入ると、途中の左手に見事な根株と遭遇した。

猿投町 猿投山 猿投神社東の宮 表参道 根株

しかし、人為的に切り倒されたものではなく、幹が折れて枯れたもののようだ。

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大岩展望台までは階段が多かったものの、階段が登りやすく、脚がなまることも無かったのですが、東の宮表参道の階段は自分の歩幅と階段の踏み面の寸法が広くて合わず、階段は少なかったのにかなり脚にきました。


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